概要
DX案件など含めたあらゆる案件や
様々なイベントのファシリテーションをやってきた中で気付いた重要ポイントについて記述します。
要約すると【ファシリテーション】がプロジェクトの成否を決めるということ。
対象読者
・いつも会議が無駄な集会に終わって困っている人
・あちこち議論が飛び交っていて良いアイデアが出なくて困ってる人
こんな経験ないでしょうか?
複数のステークホルダーが集まる貴重な場での収集つかない議論。
認識が合わない・何言ってんのかわからない。
抽象度が違う話でモヤモヤ。時には口論みたいにもなり、
そしてただただ時間だけが過ぎ去ってゆく、、、専門家とかが集まってもなりやすい現象。
ずっとそこに疑問を抱いており、先日その根源と解決法の糸口をつかんだのでここに記載します。
ファシリテーションに問題あり
DXが進まないPJでの会議には以下の特徴を感じました。
・そのシステム化対象の背景などといった前提条件の確認の甘さ
・そもそものWF、スパイラル、アジャイルでの前提条件の取り扱いの認知の薄さ
・アイデア出しと収束の取り扱いミスによる空気の不穏さ
・なんとなく全員集まった会議
・ファシリテーションができる人材がいない
そこで以下の5つのアンチパターンにわけて解決法を記載していきます。
アンチパターン① とりあえず会議だよ、全員集合!
・0→1が得意だけど収束が苦手な、アイデア出しが得意な人
・実現可能性とか考えつつ収束が得意だけど0→1のアイデア出しが苦手な人
・そのPJの意義を分かってる人・分かってない人
・抽象な視点の話が苦手・または得意な人
こんな感じで様々な特性の人々を意味もなく集めても、
お互いの価値観の衝突を生み、モチベーションの低下につながります。
良く見かけませんか?なんかよくわからないけど、とりあえず定期集会みたいなの開いて進捗報告とか。
それでは【みんなで仲良く】会議を開くのが目的になってしまっています。
こんなんはハッキリ言って時間の無駄です。
①の解決法 必要な時に必要な人を集める
会議の目的や目標から逆算して、必要と思われるステークホルダーを呼ぶようにすることで、
その人たちの長所を発揮しやすくし、自信を取り戻すきっかけなどをつくりやすくすることで
モチベーションUPにつなげるわけです。
参加者の性格やこだわりなどから、その人材がこれからやろうとしてる議論の目的に沿った発言を得意とするのか?
それとも苦手とするのか?を見極めておく必要がある。
でないと以下のようなことになりやすいです。
・0→1のアイデア出しが苦手な人が大量に集まって、
アイデア出しのフェーズにおいて、従来の考え方や事例・成功パターンに縛られたものしか出てこない。
・拡散したアイデアを収束させるとこで0→1の人間が「そもそも~~?」と話を振り出しに戻して議論が進まない。
(これ昔よくやってた自覚あり)
アンチパターン② 暗黙的前提条件
これ、意外と色んなとこでよく見かけるPJ最初の時点でのプロダクトオーナーからの
対象のビジネスやシステムに関する説明議会で見受けられる現象です。
なんかやたら長い説明で対象のシステムの詳細な機能の説明とかが始まるわけです。
「これにはこんな機能があって、これはこんなプロセスで~~~云々」
こういう時わたしは常に「???ポカーン」ってなってます。
本当に話すべき内容はそのシステムを通してどんな目的を達成したいのか?ということ。
誰に向けての価値を届けたくて考えるものなのか?ということ。
でもこれ本当にPJメンバーで足並みそろってないこと多く見かける気がします。
意外と皆さんよくやりがちな暗黙的な前提条件の確認不足。
今から話そうとしてる対象のスコープや6W2Hについての確認共有不足。
もちろん仮説検証を通して、スコープを変えたりすることはあれども考えるべき対象の背景や
そのシステムを通してどのようなステークホルダーに価値を届けたいのかもわからないことには、
仮置きのスコープすら決められない。
→スコープが定義できないとこれから議論することの手段の妥当性も主観になってしまう。
→「いや、それ違いますよね?」みたいに誰かに言われて
「いや、それあなたの感想ですよね?」と思ってしまい心理的安全性も下がってしまう。
解決法 前提条件を定義が明確になるまで具体化し共有
これについてはもうめんどくさがらずに必ず細かいスパンで足並みを揃えること。
必ず仮置きの前提条件でもいいから議論開始前に設定して、そのうえで会議終了時の目標まで込みで
参加者全員に共有して足並みをそろえておくこと。
でないと現在の位置もあやふや、ゴール地点もあやふやだから皆が共通認識を持てていないことになります。
議論開始時点で足並みがそろってないことは大問題以外の何物でもありません。
この状態で「君の言ってる手段は妥当じゃないよ」みたいなこと言われても、
「は?それの根拠は?」って感じてしまうので空気感も悪くなるっていうメカニズムです。
この時点でのまとめ
さて以上の2つで主に会議が始まる前段階でやっておかないといけない事項をアンチパターンを通して解説しました。
サクッとまとめると、
①必要なステークホルダーを必要なタイミングに集まってもらうことでその人たちの長所を生かしやすくする。
②前提条件、いまの現在地・会議後の目標地点をあらかじめ認識がずれないくらいまで具体化し共有する。
この2つは以降の3つにも繋がっていく大事なものなので、しっかりとモノにしてみてください。
次回は、会議中の発散フェーズにおいて&収束してまとめるフェーズにおいての事項を解説します。