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これからの時代求められる品質③

Last updated at Posted at 2023-05-22

この記事は1つ手前の【これからの時代求められる品質②】の続きに該当する記事である。

前提

システムオブシステムズをSoSと省略する。
この記事は、主に次世代の人々や、リーダーの素養がある方々に向けた内容である。
現状の延長線上にビジョンがあると思い、それを疑わない精神の人には間違いなく刺さらないと思われる。
でも一部の人にでもこの号泣しながら書いた記事の内容が刺さってくれたら、
10年後にこの記事をまだ読んでくれる人がいれば本望である。

未来のステークホルダー(フューチャーホルダー)

たとえば長期プロジェクトとかのような場合、いまの現状のステークホルダーだけ考えればいいというわけではない。
具体と抽象、以外に立体的なミクロ(構成システム)とマクロ(SoS全体)、
それ以外にも今と未来 という時間の視座で捉えることも重要である。

2050年の脱炭素という計画であればそのくらいの時期に成人になる人々、
つまりこれから生まれてくる世代もステークホルダーに入れた視点で考えなくてはいけない。
馬田隆明著の【解像度を上げる】では、この未来のステークホルダーをフューチャーホルダーと呼んでいる。

この未来の視座で考えるというときに気を付けたいのが、
今の現状の視座から未来を想像していては、
今までの延長線上の未来やありきたりなものしか想像できない傾向にあるということ。
むしろ、将来の世代の視座に立って「あるべき姿」を考える際には、
それはいまの延長線上には存在していないと思った方がいい。
抽象的所から考え出す完全にトップダウンでの思考で、しかもそこには仮説マインドが前提にある。

解像度を上げるでは、「我々は祖先から環境や文明といった財産を受け取った相続品であると同時に、未来の子孫たちからの財産を預かっている受託財産管理人である。
その財産を運用する上でのスチュワードシップを意識すると、おのずとフューチャーホルダーも視野に入れた意思決定ができる。」と書かれている。

つまり先の世代が「あの人たちが懸命に脱炭素や改革、方法論の確立とかしてくれたから
今がある」と思ってもらえる、
後世が自分たち祖先に何をしてほしかったのか?という視点で
未来から逆算したトップダウンの考え方で、さらにはそれが今現在のステークホルダーにとって嬉しくないことである場合には、
リスクを取るか? もしくは今現在のステークホルダーにとって嬉しいことをボトムアップで、
未来のステークホルダーにとって嬉しいだろうことをトップダウンで考えていき、
交わるところを探していくという方法が日本流の考えで現実的なのかもしれない。

ただ個人的には、未来のステークホルダーにとってめちゃくちゃ嬉しいことを実現するには、
今の我々世代がリスクを受け取るスタンスを示すってのも勇敢であり、
それが上記の感情を伴った品質にも繋がると考えている。
何が言いたいかというと、感情を伴った品質っていうのは、
何もその場で手にした時に抱いた品質(この体験できて嬉しいとか、微妙だなて品質)だけでなく、
いまこの瞬間とか直近の間に抱く感情の品質だけでなく、
未来に抱く感情を伴った品質まで考慮に入れなくてはならないと感じたのである。
未来のステークホルダーにとって心の底から「あなた方がいたから今がある」っていう品質と、
そこに対する未来の自分が抱く感情という品質。

だから将来世代をステークホルダーに入れることも大切であり、
将来自分がどんな風になっていたいのか?ということも視野に入れたうえで
【今の自分はステークホルダーに入らないが、20年後の自分はステークホルダーに入る】
ということが起こり得るということ。

個人的な思い

壮絶ないじめとSoSを通しての体験

自分の中で、従来のやり方の型にはまった人から何度も壮絶ないじめやパワハラを体験してきた過去がある。
親、親族、教員、同級生すべてにおいてそうだ。
みんな型にはまることを「素直」と表現し、異質な自分は常に外に追いやられていた。

それゆえに従来のやり方に固執する人=悪人、価値を創造できない人という認知バイアスがかかってしまい、
プロジェクトでも原理主義者の方への口調がたまに荒くなってしまう場面があるし、
具体なところに視点がいき、抽象なマクロ視点で視られない人へ軽蔑してしまうこともある。
この過去の強烈なトラウマという従来の記憶に固執して、
新しいことへの足かせになっているのは自分も全く同じ立場であるので、
ここを乗り越えるという感動体験も一種のSoS×DXのプロジェクトで得られる品質価値に繋がっていくのかもしれない。

きっとこれがプロジェクトのモデルで途中出てきた
「ユーザーと企業のエンゲージメントを高める」というものだと予想した。
ただシステムの技術力を磨くだけでなく、
自分の過去や従来の型とも状況に応じてサヨナラして成長していくという
この体験がSoSプロジェクトで本質的に求められていることなのかもしれない。

壮大なスケール

そう考えたら人知れず号泣していた。
こんなに立派な壮大スケールのプロジェクトにおいて、
そのアーキテクチャの悲しい泣き声が聞こえた瞬間であり、誰もその声を聞こえてい状態ではなかったから。
わたしは仮に現代の大衆派を敵に回してでも、未来のステークホルダーにとって価値のあるものを遺したい。
それが【後世にまで遺るビジョンの創造】てものにも繋がるから。

大衆という壁

そこには大きな壁も存在する。
そもそも大衆は未来のステークホルダーなんて視点を持っていないし、目の前の常識を疑わない。
責任も負いたくなければ、多数派にながされやすく、
自分たちの判断軸がなかったり、自分たちが常に【お客様気分】であることを自覚していない。
だから見返りを求めることを悪として扱いたがりもする。
この考え方を否定はしないが、DX系のプロジェクトにおいてはこの思想は邪魔にしかならないのも事実。
どうしても大衆マインドでは、悪人になることを嫌い、
ろくにトレードオフ分析もなされていない、すべてのステークホルダーの要求を満たそうとした結果、
結局このプロジェクトの成果物の強みは何?という者が出来上がってしまうと考えている。
弱みがないビジネスや成果物は、それだけ強みもないってことだから。
必ずなににおいても矛盾は存在している。どんなに磨き上げても矛盾は必ず付きまとう。
これはシステムのアーキテクチャしかり、自分という人間のマインド設計然り。

お客様精神を捨て去れ

SoSでも【お客様】精神はもってはならない。
ユーザーも立派なビジネスを成立させる1つの大切なリソースだからである。
この記事も一部の少数派に向けて書いている記事である。
本気で品質と向き合っている人にさえ刺さればいいと思っているからだ。
ある著名人に「アナタの良さが伝わるように大衆に向けた内容を書いてみては」と言われ、
昔から何度もその努力と改善をしてきたが、もはや諦めることにした。
なぜなら私が喜んでほしいのは、後世のリーダーの素質を持った人々であり、
それ以外の自分にしかベクトルが向いていない大衆に喜んでほしいとそもそも考えてないから。

未来のステークホルダーにとっての品質

そのリーダーたちに辛くても大衆に何度叩かれても折れない心、ビジョンを達成する勇気を持ってほしい。
そのうえで社会課題と本気で常に向き合い続けてほしい。
わたしが創ったギルド魂を語り継いでいってほしい。
それが仮に肉体が死んでも、心が生き続けてる。語り継ぎたいと思えるストーリーかどうかという品質にも繋がる。

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