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Kinx ライブラリ - Array

Last updated at Posted at 2020-04-10

Array

はじめに

「見た目は JavaScript、頭脳(中身)は Ruby、(安定感は AC/DC)」 でお届けしているスクリプト言語 Kinx。言語はライブラリが命。ということでライブラリの使い方編。

今回は Array です。

Array 特殊オブジェクト

Array オブジェクトに対して関数定義する例は以下の通り。例では単に map をラップしただけですが。

Array.plus1 = function(ary) {
    return ary.map(&(e) => e + 1);
};
var val = [1,2,3,4,5].plus1();
System.println(val.toJsonString());

実行してみよう。

[2,3,4,5,6]

他の特殊オブジェクトと同様、レシーバーが第 1 引数に来ます。

Array

組み込み特殊メソッド

破壊的なメソッドはない。あったほうが良ければ後で考えるpushpopunshiftshift は破壊的なメソッドでした。

メソッド 意味
Array.length(ary) 配列 ary の要素数を返す。
Array.keySet(obj) オブジェクト obj のキー一覧を配列として返す。
Array.push(ary, e) 配列 ary の最後の要素として e を追加する。
Array.pop(ary) 配列 ary の最後の要素を返し、要素から削除する。
Array.unshift(ary, e) 配列 ary の最初の要素として e を追加する。
Array.shift(ary) 配列 ary の最初の要素を返し、要素から削除する。後ろの要素は順次先頭方向に移動する。
Array.join(ary, sep) 配列 ary の要素を全てつなげた文字列として返す。要素と要素の間は sep でつなぐ。
Array.reverse(ary) 配列 ary の要素を逆順にした新たな配列を返す。
Array.flatten(ary) 配列 ary の要素をフラットにした形で新たな配列として返す。
Array.toString(ary) 配列 ary を文字列化して返す。デフォルトのセパレータは ", "
Array.toJsonString(ary, useIndent) 配列 ary を JSON 文字列化して返す。useIndent を true とすると、インデントした形で整形する。
Array.apply(ary, func) func(ary) を実行する。
Array.each(ary, callback) ary の各要素 e に対して callback(e, index) を実行する。
Array.map(ary, callback) ary の各要素 e に対して callback(e, index) の結果の集合となる新たな配列を返す。
Array.flatMap(ary, func) map した新たな配列をフラットにして返す。
Array.filter(ary, callback) ary の各要素 e に対して callback(e, index) の結果が真となるもののみの集合として新たな配列を返す。
Array.reject(ary, callback) ary の各要素 e に対して callback(e, index) の結果が偽となるもののみの集合として新たな配列を返す。
Array.reduce(ary, callback, initr) 前の要素までの結果を r (初期値は initr、指定されていなければ null)として、ary の各要素 e に対し callback(r, e) を行った最終結果を返す。
Array.sort(ary, comp) 任意の ary の要素 e1, e2 に対する comp(e1, e2) の結果を利用して ary 全体をソートした新たな配列を返す。
Array.clone(obj) obj のディープ・コピーを作成する。
Array.extend(obj, obj2) obj の内容を obj2 の内容で拡張する。同じキーがあれば上書きする。
Array.println(ary) ary の各要素 e に対して System.println(e) を適用する。

Array の特殊メソッドはオブジェクトにも適用されることに注意。使い分ける場合は呼び出された後に区別する。

配列(Array)とオブジェクト(Object)の区別について

型チェック用のプロパティとして isArrayisObject が存在する。尚、a.isArray == true であれば a.isObject == true でもあるので、先に isArray でチェックする。

プロパティ 真となる条件
isObject 配列、オブジェクト、クラス・インスタンス
isArray e.isObject == true である e のうち、配列要素が 1 つ以上あるもの

特殊オペレーター

後置 [] オペレーター

配列の要素にアクセスする。

var e = ary[5];  // index は 0 はじまりなので 6 番目の要素

左辺値にもなり、配列要素を直接書き換えることができる。

var ary = [1,2,3,4,5];
ary[2] = 0.5;
System.println(ary);  // => [1, 2, 0.5, 4, 5]

二項 + オペレーター

配列同士をつなげる。右辺値が配列ではない場合、SystemException("Unsupported Operator") 例外が発生する。

var ary = [1, 2, 3];
var r = ary + [2, 4];  // => [1, 2, 3, 2, 4]

単項 * オペレーター

単項 * オペレーターを配列に適用した場合、配列を文字列に変換する。この時、

var a = *[97, 98, 99];  // => "abc"

尚、補足として文字列に単項 * オペレーターを適用すると、配列に戻ってくる。

おわりに

Array に対する特殊メソッドはたくさんあるのだが、細部をもうちょっと練るかもしれない。例えば、Array.toString() は連結する際に要素としてのオブジェクトが toString() メソッドを持っていたらそれを適用してから連結するとか。

追伸
この機能(toString をあらかじめ適用する機能)、はプレビュー 0.5.1 で入りました。System.println() 等で表示する際も、オブジェクトが toString() メソッドを持っていれば、それを適用してから表示します。これによって、オブジェクトの表示形式を自由に制御できるようになります。

では、また次回。

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