アメリカ特許のAPI
アメリカは特許や商標などのAPIを公開しているようです。
アメリカの特許・商標などのAPI
https://developer.uspto.gov/api-catalog
使用方法
使用方法をコード化したので公開します。
まずは、特許の検索APIは、下記リンク先にあります。
https://developer.uspto.gov/api-catalog/bulk-search-and-download
このリンク先の中の、"API Syntax"をクリックするとAPIの詳細が分かります。(下記リンク)
https://developer.uspto.gov/ibd-api/swagger-ui/index.html
このAPIの中の"GET"メソッドの"publications"から情報を取得するコードをPythonで書きました。
import requests
endpoint = "https://developer.uspto.gov/ibd-api/v1/application/publications"
params = {
"searchText": "Machine Learning",
"publicationFromDate": "2022-12-29",
"PublicationToDate": "2023-01-01"
}
# APIリクエストを送信
response = requests.get(endpoint, params=params, verify=False)
# レスポンスのステータスコードを確認
if response.status_code == 200:
# レスポンスのJSONデータを取得
data = response.json()
print(data)
# 結果が存在することを確認
if 'results' in data:
# レスポンスの処理
for result in data['results']:
# 'inventionTitle'が存在することを確認
if 'inventionTitle' in result:
inventionTitle = result['inventionTitle']
print(f"Title: {inventionTitle}")
# 'publicationDate'が存在することを確認
if 'publicationDate' in result:
publicationDate = result['publicationDate']
print(f"PublicationDate: {publicationDate}")
# 'abstractText'が存在することを確認
if 'abstractText' in result:
abstractText = result['abstractText']
print(f"Abstract: {abstractText}")
# 'claims'が存在することを確認
if 'claimText' in result:
claims = result['claimText']
print(f"Claim: {claims}")
else:
print("エラーが発生しました。")
本コードにおいて、
検索は、"Machine Learning"、
検索する公開日の期間は、2022年12月29日から2023年1月1日にしています。
また取得する情報は、「発明のタイトル」、「公開日」、「要約」、「特許請求の範囲」です。
他にも
他にも色々な項目の情報を取得できますが、膨大なデータのため、割愛します。
感想
ChatGPT4に訊けば、すぐ出来るだろうと思っていたら、「最近の情報には対応していません」と言われてしまいました。。。
ChatGPT無しの開発速度が遅いことについて、反省しました。。。
追記(2025年時点):OA2JPプロジェクトに挑戦して見えた限界
2025年、私は日本の特許事務所での実務経験を元に、米国特許庁(USPTO)の拒絶理由通知(Office Action)に対して、日本語コメントを自動生成する支援ツール「OA2JP」を試作しようとしました。
当時の課題意識として、日本の特許事務所では米国や欧州の拒絶理由通知に対する「英語コメントの作成」に時間がかかりがちで、特に中間処理段階で実務負担が大きいと感じていました。そのため、公開APIから審査情報を取得し、それを元にChatGPTで日本語コメント草案を出力するという仕組みを構想しました。
試したAPIと状況(2025年時点)
API名 | 結果 | 備考 |
---|---|---|
oa_citations |
❌ データ取得失敗 | 拒絶日(oaMailDate)、引用特許(citedPatentNumber)などが取れない |
oa_rejections |
❌ ヒットせず | 拒絶理由分類情報が取れると期待したが、動作せず/データ不十分 |
office action text retrieval |
❌ ID.me認証が必要で断念 | 米国居住者でないと通過困難(日本からは難しい) |
patentsview |
❌ API廃止(410 Gone) | かつて有用だったが、2024年末に廃止 |
Google Patents API | ❌ 公式APIなし | サードパーティ(SerpAPIなど)経由しか取得できず、信頼性/費用面で断念 |
得られた教訓・制限
- 「APIがある」=「実用できる」ではない(403/410/認証などで使えないことも)
- 現時点(2025年)では、公開APIだけでOffice Actionの全文を自動取得→コメント生成という構成は、日本の開発者には現実的でない
- 一方で、PDFを手動で取得し、ChatGPTに日本語コメントを生成させるルートは可能性がある(OAのたたき台支援)
最後に:記録として残す意味
今回は残念ながら目的達成には至りませんでしたが、試行ログを残しておくことで、
同じように「OAの自動処理」に取り組む誰かのヒントになればと思います。
また、もし今後、USPTOがAPIの国際公開を拡大したり、Google Patentsが公式APIを提供するような動きがあれば、再挑戦する価値があると考えています。
何か代替手段をご存知の方がいれば、ぜひコメント等で共有いただけると嬉しいです。