本記事の内容
優秀なエンジニアの性格の特徴として、一般的に「怠惰・傲慢・短気」であることが多いと言われています。しかし、ただ怠惰・傲慢・短気であるだけでは優秀なエンジニアにはなれません。なぜ優秀なエンジニアがこういう性格だと言われるのかということについて自分なりに考察してみたので、ここにまとめてみます。
結論
優秀なエンジニアが空気を読まずに周りの(優秀ではない)エンジニアと違って生産性の高い働き方をしている様子が周囲の人たちには「怠惰・傲慢・短気」に見えている
そもそも「優秀なエンジニア」とは?
まずはじめに前提条件を確認します。本記事では「優秀なエンジニア」の定義を「生産性の高いエンジニア」、つまり周囲のエンジニアよりも多くの仕事をこなすエンジニアとします。
生産性を上げるために必要なことは?(最重要)
この節は誤解している人が多いかつ本記事の最重要ポイントです。
①長く働き過ぎると逆に生産性が下がる
このことは1950年代から分かっていることだそうです(引用)。労働時間が長くなると集中力が下がり、逆に生産性が下がってしまいます。(単位時間あたりの生産性ではなく、労働者1人あたりの生産性が下がります。)
このことは国際比較からもそのような傾向が出ていることが分かります。ちなみに、単純な計算では年1,200時間(週24時間)あたりに生産性のピークが来て年2,000時間(週40時間)だと年1,200時間に比べて4割近く生産性が下がるそうです。年1,200時間労働を目指せば良いわけではないと思いますが、生産性の観点で見ると日本人は長時間働きすぎの傾向があるようです。
②忙しい人は生産性が低い
ここで言う「忙しい人」とは多くの仕事を抱えている人のことを指します。科学的に見れば多くの仕事を抱えると仕事内容を切り替えるタイミングが多くなります。人間は仕事内容を切り替えてから集中し始めるまでに時間がかかるので、切り替え回数が多いほど生産性が低くなります(引用)。
このことは経験的にもよく知られており、エッセンシャル思考という有名な本で詳しく解説されています。この本では仕事の多くを断り、本当にしたい仕事に全力を注ぐことの重要性が書かれています。
怠惰・傲慢・短気の意味の考察
以上の内容を踏まえて私なりに優秀なエンジニアがなぜ怠惰・傲慢・短気なのかを考察していきたいと思います。
怠惰
優秀なエンジニアは生産性を上げるため、無闇に長時間働くことはせず、短時間集中して働きます。優秀なエンジニアは他のエンジニアよりも早く帰ってしまうため、その様子を見た周りの人たちには怠惰に見えるのかもしれません。
傲慢
優秀なエンジニアは仕事を選びます。重要度がそれほど高くないと思った仕事は全て断ってしまうため、その様子を見た周りの人たちには傲慢に見えるのかもしれません。
短気
優秀なエンジニアは短時間集中型の労働スタイルなので、ダラダラ長い会議は嫌いです。会議が長引いてくるとこのまま会議の場にいるくらいなら開発をした方がよいと判断して会議を途中で退席してしまいます。その様子を見た周りの人たちには優秀なエンジニアがブチ切れて帰っているように見えるのかもしれません。
結論
私は以上に示したような「怠惰・傲慢・短気」な働き方を実践して優秀なエンジニアになろうと思います。まずは定時退社を厳守して、ある程度勝手が分かってくれば出席する会議を選ぼうと思います。また、仕事内容も「お客さんを儲けさせるために本当に必要なことなのか」という基準で選んでいきたいと思います。