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マナビDX Questで得たものAdvent Calendar 2024

Day 24

マナビDX QUEST企業協働後のアクションについて

Last updated at Posted at 2024-12-23

協働後のアクションについてまとめ (2).jpg

背景

マナビDX QUEST※の経験者の方ならわかる「企業協働」
企業様との活動で、ある程度方向性は見えたがもう少し継続したい、してほしいという
事例も多く出てくると思います。
過去に意気込んで「無料で継続します!」って始めたけど負担が大きくて辛くなったケース
主要メンバーが抜けてしまって尻すぼみになってしまったケースなど修了生の中でちらほら
聞くうまくいかなかった事例など集合知にして、できれば楽しい協働継続につなげてほしい
と言う思いで発起し、修了生の皆さんのご協力でフローの形で作成させてもらいました。
当該フロー自体修了生のSlackなどで何度か共有しましたが、無料Slackでの投稿であり
しばらくすると消えてしまう、また投稿に流されてしまうなどあり、今回こちらの投稿の
形で残し、参考にしてもらえたらと思って作成しました。

※マナビDX Quest:経済産業省が実施する、デジタル推進人材育成プログラムのこと。
 (https://dxq.manabi-dx.ipa.go.jp/)

利用。使用上の注意として
本事例はあくまで法律や契約などについては素人の筆者が出来るだけトラブル
を避けるために作ったもので法律や契約上の保証をするものではございません。
また記載漏れやミスは作成の責任ではありますが、これらを用いて発生した
トラブルなどの責任も負いかねますことご了承ください。

どうお話するか?

企業側からお誘いがあれば一番わかり易いですが、
チーム内が盛り上がって企業側へ提案するケースもありえます。
またチームでも副業禁止の会社や、そのあたり自由な会社などあるので
以下も内容などを含め、チーム内、企業側との話し合いをされることをおすすめします。

契約について

契約について、以下のようにまとめましたは
参考に記載の事例などを参照されることをおすすめします。
また協働の際の事務局や地域ハブ団体が企業、受講生と結ぶ誓約書なども参考になるかと。

著作権

成果物の権利が受託側(受講生)、委託側(企業)のどちらに帰属するか重要な条件である。
無条件に企業側に移転などがあれば修正いただくことが必要かと。

機密保持契約

このあたりは適当にした場合、うまくいってるときは良いのですが
トラブった際に思わぬ問題が発生しますのでできればちゃんと結ばれることがベストかと

請負形態について

①成果物を求める契約を避ける

請負契約
この契約形態は、成果に対する支払いになるので
本件のようなケースでは確実に成果物が出来るものではないので向かないと思います。

準委任契約
(履行割合型)
準委任契約のなかでもこの形態は
「業務の内容と対応時間に応じて成果物の完了如何に関わらず報酬が得られますので この形態が向いていると思います。

(成果完成型)
請負契約と同じく「成果物の納品が報奨の対象になる」のだが完成義務は負わない
ただし成果物の納品が報酬受領の条件となるためおすすめ出来ません。

②無限責任を求められる契約を避ける

損害賠償額の規定などが青天井な記載になっている
また契約書や規約に定められる裁判管轄に関する規定で、一方に有利な裁判所を
指定するような場合はできるだけ双方の都合の良い場所に変えてもらうなど必要かと
(私自身の本業での経験ですが、海外の企業と契約を結ぶ際に、裁判所が先方の国の裁判所に
規定されていた事例をみたことがあります。もちろん修正してもらいましたが)

報酬について

以下のように分類、それぞれに付いての考えをまとめてみました。

有償

ここでは金銭が発生するケースだけを有償として分類しました。

相場感として
参考に副業サイトの事例としては
¥ 30,000/10時間・月 と言った金額が書かれていることがありますが
時給換算すると¥3,000/1時間 ただし作業時間がかかれば時給が下がることになります。

基本はこちらを参考に価格を決めていくことになるかと。

参考までにコンサルタントの方の価格としては
現状は価格を書かれていませんので企業名も匿名にしておきますが
¥20,000/1時間と、先程の副業サイトの約7倍とプロの価格の差が分かると思います。
(応相談のケースも多いので、もっと価格差はあるかもしれません。)

マネタイズ
どういう形で金銭報酬にするかということで
コンサルタントの方のように
固定の顧問契約のような形+オプション料 であったり
協業事例であるような
収益の○%を折半
(これはプロジェクトで何かを事業を作るケースでありそうかと)

無償

ここでは厳密には無償とは言えませんがものや経験といった報酬を含めて
金銭の発生しないものを無償としています

モノによる報酬
食品製造業など自社製品や地方産品などでの
副業サイトでは副業禁止の企業の方が参加する際に使われている方法ではあるが
どの程度の商品にするかなど、難しい話になるため副業サイトのような仲介役がいる
ケースでないと難しいかもしれません。

経験報酬
こちらは自らのポートフォリオにするなどのために、たとえばこちらのQiitaなどの
技術投稿サイトに協働で出来た結果を投稿するであったり
修了生の方から伺ったケースではメンバーの中の学生の方が論文を作成するために
企業側のデータや協働事例を使わせてほしいという条件での継続を実施する、
経験報酬の形を狙うことも特に経験実績を形のあるものでないDXクエスト修了生では
ありうると思います。

完全に無料での継続
これは継続では避けるべきと定義しています。
理由としては以下の4つからそう考えます。

1.完全無料の働き手としてみられる
企業側がそのようなお考えを持たない、持っていてもごく一部であると信じたいが
無料だから続けようよいう意図は真剣味や自分ごととして自社のDXを考えていないと
言えるので失敗しかねない

2.双方に緊張感がなくなりモチベーションがどこかで落ちる

3.受講生側の提案が低く受け散られる、提案のしがいがない可能性がある

4.受講生の側から見れば大したことの無い知識や技能でも世の中では有料で扱っていることもある
こちらは他の副業の方やDXコンサルの方、
またDXクエスト修了生の価値を落としかねないため避けておくべきと考えます。

最後に

謝辞として
本事例まとめを作るのに何度か複数の受講生にご意見やご指摘をいただきました。
また見ていただいた方の反応などが作成の励みになりました。
ご協力いただいたすべてのDXクエスト修了生に感謝いたします。
ぜひ協働を終了しても企業様と良いパートナーとして良い関係を維持できますように
本投稿をご参考にしていただければと思います。

参考

副業規定などに関する参考

厚労省 副業・兼業 にかんする情報
https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/0000192188.html

契約などに対する参考

特許庁 PoCレベルでの契約書サンプル(機密保持含む)
https://www.jpo.go.jp/support/general/open-innovationportal/document/index/ai_poc_chikujouari.pdf

経産省秘密保持参考資料(p195から秘密保持契約書のサンプルあり)
https://www.meti.go.jp/policy/economy/chizai/chiteki/pdf/handbook/full.pd

情報システム・モデル取引・契約書(いずれも同じものです)

経産省
https://www.meti.go.jp/policy/it_policy/softseibi/index.html#p02_01

IPA(情報処理推進機構)
https://www.ipa.go.jp/digital/model/index.html

AI・データの利用に関する契約ガイドライン
https://www.meti.go.jp/policy/mono_info_service/connected_industries/sharing_and_utilization.html

その他参考

要件定義時の準委任契約について
「俺、コンサルタント。準委任だから品質には責任持ちません」をもっと理解する
https://www.orangeitems.com/entry/2019/01/07/170844

論説_準委任契約の誤解を解きほぐす ──システム開発契約を題材に──
https://www.hibiyapark.net/app/wpcontent/uploads/2020/05/c484e7e1251d2ed577a08fc47179d1e4.pdf
知財管理Vol.70 No.5 2020

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