勉強会で発表しなければならない、という手段が目的に変わりそうなフェーズを経たため、プレゼン形式の再考。自分向けメモ書き。
恥ずかしいので公開するか悩んだが、別件で既に何件かお蔵入りしてて悩むと公開されない実績があるので悩んでるうちに出す。
(投稿ボタンを押す直前に気付いたけど、プログラミングに関することではないのでこの記事消されるのではッ……?!)
プレゼン
目的を見失わない
プレゼンを行う目的を見失わないようにする。
スライド作成や話題の展開などの些事に気をとられて意外と目的を見失いがち。最後まで「このプレゼンをする意味は何か? どういう必要性があるのか?」という自問を徹底する。
目的はプレゼンのあらゆるフェーズに影響する。
プレゼンのテーマを決めるのは目的を達成するためのはずだし、プレゼンの構成は目的に向かっての一本道になっているはず。
プレゼンによって各種具体的な目的が設定されるはずだが、一般化するとしたら以下。
- 聞き手に知識を与える
- 聞き手の行動を引き出す
目的が達成できなければ意味がない。全ては目的を達成するために工夫する。
プレゼンは聞き手に優しく
プレゼンは他のコミュニケーション方式の中で選択されなければならないのは、話者より聞き手の方の時間が貴重である場合だ。
例えば聞き手が多数だったり、偉くて忙しい人だったり、自由意志で参加しているメンバーだったりする場合は、プレゼンによるコミュニケーションを選択する必要が出てくる。
そういった話者と聞き手の時間コストの非対称性がないのであればプレゼンを選択する必要ない。相談や議論といった形のほうが双方向でコミュニケーションが取れるし、書類・説明書といった形の方が使いまわしができて話者がその場にいる必要がない。
それゆえにプレゼンは短く、聞き手にとってわかりやすくなければならない。
発表内容に対して話者が体系立てて整理できていないのであれば、プレゼンという形式を選択する必要がない。整理できていない情報は聞き手の時間コストを削減しているとは言えずプレゼンを選択する目的を達成していない。許されるなら相談・議論という形にするか、許されないなら早急に整理するべきだ。
逆に、プレゼンを要求されるのは (話者の時間コストを度外視してでも) 聞き手の時間コストを最小限にしろ、ということだし、プレゼンを要求するときはそういう非対称性を考慮した上でなければならない。
また、聞き手の分析は重要。
聞き手がどんな人達なのか・どんな背景なのか・どんな知識/考えを持っているのか分析しておかなければならない。コミュニケーションの基本。
トップダウンで構成する
わかりやすい説明は構成がスッキリしているものだ。
説明が話者の思考を他人に完全にトレースさせられるものであれば直列化された思考が再現されるだけなので構成は気にしなくても良い。しかし、実際は完全には再現されず些末なズレが起きるため「現在の説明の話題の中心」をベースにブレが起きる。そのため、構成を正しくとらないと説明の時系列に沿った思考の展開を聞き手に与えることができず、話者と聞き手の間で思考のズレが起き、わかりにくさに繋がってしまう。
構成をスッキリさせるため、プレゼンの資料の作成は骨格となる構成を考えるところから始めるべきだ。
最初に構成を決めてしまわないと些末な問題に気を取られて構成が曖昧になりがち。
逆に言えば、プレゼンの内容を決定する検討段階では資料作成はまだで、話者の中できれいに整理ができた後に資料作成に取り掛かるべきである。意識的にフェーズを分け、構成を作成するという具体的なアクションにするべき。
骨格となる構成ができたら、それに説得力や影響力を持たせるために肉付けする。
肉付けにはうまい例え、数字などの具体的データ、生の声、などを用いる。話者はより確実にプレゼンの目的を達成するために肉付けを必要とする。
基本的にはプレゼンの時間は足りないものだが、時間の許す限り肉付け部分を増やし目的達成の確実度を高める。
ビジョンを示す
聞き手への動機づけとして大きな役割を果たすのが「なぜ」の部分だ。プレゼンでは「なぜ」の部分を共有するためにはじめの部分で話者のビジョンについて話すことになるだろう。
ビジョンとは設定したプレゼンの目的を達成する事で得られるはずの未来予想図だ。プレゼンの目的というのは壮大な未来予想図に対して、具体的な事を解決するために設定される場合が多い。そのためプレゼンの目的を直接するだけでは聞き手から共感を得られない可能性がある。そのためプレゼンの目的を「なぜ」で分解し、未来予想図を共有して聞き手から共感を得る。(こういった「なぜ」による分解は再帰的に繰り返され得るが、ここでは聞き手から共感を得られるところまで分解できれば良いとする)
ビジョンはわくわくするもの、幸せなもの、楽しいものでなければならない。
プレゼンにおける以後の全ての話題の動機となるため聞き手が共感し同じ目的を持てるものでなければならない。ここで聞き手に疑問を持たれるようなビジョンを示すと、本来のこのプレゼンの目的である以後の説明が全て意味をなさない。
コアのメッセージを磨く
繰り返しになるがプレゼンの目的を忘れてはならない。目的を達成するために伝えなければならないメッセージがあるはずだ。
なるべくプレゼン後にプレゼンを思い出してもらい、できればプレゼンを広めてもらえるようにするために「今回のプレゼンはどういう内容かを説明できる短いメッセージ」を作りたい。
極限はワンフレーズだ。「このプレゼンで伝えたいことは〇〇です」と一文で言えるぐらいに削りたい。
キャッチフレーズ、キャッチコピーは広告業界で深く考えられている。その例を見ればたったワンフレーズが与える影響の大きさを知れる。
プレゼンも伝えたいメッセージをワンフレーズ近くまで削ぎ落として活用すれば、聞き手はそのフレーズを用いて思い出したり周囲に広めたりすることができる。
ワンフレーズはキャッチーだったり面白い言い回しのものこそ好ましいがそうでなくても良い。
ワンフレーズに与えたい役割は聞き手の整理のための端的な説明だからだ。(プレゼンが自由参加形式で聞き手を「キャッチ」する必要がある場合はプレゼンタイトルと絡めて考える必要はあるかもしれない)
考えたワンフレーズは印象づけるためにプレゼン中に何回か言うべきだ。
コアのメッセージなので登場できる機会は豊富にあるはずだし、何度言っても問題ないはずだ。
ちょっと見直したところ、発表中の振る舞いとかごっそり抜けてて「やっぱりな」感があっていい。書くと気付きがある。