こんにちは、KoenigWolfです。今日は前回の「PHPでWebアプリを開発する」という講座の次の記事になります。前回の記事で、PHPがそもそも何なのか理解していただけたと思います。PHPはHTMLを自動で作成したり、データを管理することができる言語です。PHPを使えば、HTMLやCSSだけでは作れないようなWebサイトやサービスを開発することができます。
今回の記事では、皆さんがPHPでWebサイトやサービスを開発する前に必要な「ローカル開発環境の構築」について説明します。ローカル開発環境って何?と思う方もいるでしょう。この記事を読めば、ローカル開発環境構築がどんな作業を指すのか、なぜ必要なのかが理解できるはずです。
ローカル開発環境とは?
ローカル開発環境とは、自分のPC上でWeb開発を行うための環境を整えることです。具体的には、PHPやWebサーバーを自分のPCにインストールして、実際に動作するかどうかを確認できる環境を作ることを指します。
Webアプリケーションを作る際、最終的にはサーバーにセットアップしてWeb上に公開します。サーバーとは、皆さんが使っているPCとほとんど変わりませんが、24時間稼働し続けるコンピューターを指します。誰がいつアクセスするかわからないため、常に待機している必要があります。
なぜローカル開発環境が必要なのか?
PHPは一般的に皆さんのPCにはインストールされていません。そのため、PHPのプログラムを書いた後に動作確認をするには、サーバーにアップロードしなければなりません。しかし、これは非常に手間のかかる作業です。ちょっとした修正をする度にサーバーにアップロードし直す必要があります。
そこで、ローカル開発環境を整えると、自分のPC上でPHPを動かすことができ、サーバーにアップロードする手間を省けます。ローカル環境で確認できるので、効率的に開発を進めることができます。
ローカル開発環境の構築方法
ローカル開発環境を構築するためには、以下のツールが必要です:
- PHP
- Webサーバー(Apacheなど)
これらを手動でインストールするのは非常に難しい作業です。しかし、これを簡単にするツールがあります。それが「XAMPP」や「MAMP」です。これらのツールは、PHPとWebサーバーがセットになっており、一括でインストールできます。
まとめ
ローカル開発環境を整えることは、Web開発を効率的に進めるために非常に重要です。次回の記事では、実際に「XAMPP」を使ってローカル開発環境を構築する手順を詳しく紹介していきます。
XAMPPとは何か?ローカル開発環境構築手順
ここまでの記事で、PHPによるWebアプリ開発にはローカル開発環境が必要だという話をしました。Webアプリを公開するコンピューターをサーバーと呼び、手元のコンピューターをローカル環境と呼ぶという話をしました。
XAMPPとは?
ローカル環境でPHPを動かすためには、PHPとWebサーバーをインストールする必要がありますが、これがとても難しい作業です。そこで登場するのが、XAMPP(ザンプ)という全部入りのキットです。今回は、このXAMPPをインストールする手順について詳しく解説します。
XAMPPは、いくつかのソフトウェアの集まりです。その名前は、主要なソフトウェアの頭文字を取って名付けられました。
XAMPPの構成要素
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Apache(アパッチ)
- Webサーバー用のソフトウェアです。アクセスを待機し、リクエストが来たらHTMLファイルを返します。
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MariaDB(マリアデイビー)
- データベース用のソフトウェアです。データの保存や取得を高速に行うことができます。
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Perl(パール)
- プログラミング言語の一つですが、現在はあまり使われていません。
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PHP(ピーエイチピー)
- 前回の記事で詳しく説明した、動的にHTMLを生成したりデータを管理するためのプログラミング言語です。
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クロスプラットフォーム(X)
- XAMPPは、Windows、Mac OS、Linuxなど、複数のOSで動作します。
XAMPPのインストール手順
では、実際にXAMPPをインストールしてみましょう。以下の手順を追って、あなたのPCにXAMPPをインストールしてください。
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XAMPPのダウンロード
- インターネットで「XAMPP ダウンロード」を検索し、公式サイトにアクセスします。
- Windows用のXAMPPを選択し、ダウンロードします。
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インストール開始
- ダウンロードしたファイルをダブルクリックしてインストーラーを起動します。
- インストーラーの指示に従い、必要なソフトウェアを選択してインストールします。
- インストール場所を指定し、インストールを開始します。
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インストール後の設定
- インストールが完了したら、XAMPPコントロールパネルを起動します。
- ApacheとMySQLをスタートさせます。
XAMPPの使い方
XAMPPのインストールが完了したら、WebサーバーとPHPが動作することを確認しましょう。
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Webブラウザを開く
- Webブラウザを開き、アドレスバーに「http://localhost」と入力します。
- XAMPPの初期設定ページが表示されれば、インストールは成功です。
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PHPファイルの配置
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C:\xampp\htdocs
フォルダにPHPファイルを配置します。 - 例として、
test.php
というファイルを作成し、以下のコードを記述します:<?php echo "Hello, XAMPP!"; ?>
- Webブラウザで「http://localhost/test.php」と入力し、正しく表示されれば成功です。
-
まとめ
XAMPPを使うことで、簡単にローカル開発環境を構築することができます。PHPやWebサーバーのインストールに手間取ることなく、すぐに開発を始めることができます。次の記事では、具体的なPHPのプログラムの書き方や動かし方について詳しく説明していきます。
XAMPPを使った初めてのPHPプログラム
こんにちは、さです。よろしくお願いします。今日は「PHPによるWebアプリ開発講座」の続きをやっていきます。今回はXAMPPの初期設定と初めてのPHPプログラムの作成について解説します。
XAMPPの初期設定
前回はXAMPPのインストールと動作確認を行いましたが、今回はいくつかの初期設定を行います。
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XAMPPの起動
- XAMPPコントロールパネルを管理者として実行します。
- Apacheをスタートさせます。
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PHPの設定確認
- ブラウザで「http://localhost/phpinfo.php」を開き、PHPの設定情報を確認します。
- デフォルトタイムゾーンが「ヨーロッパ/ベルギー」になっている場合、日本時間に変更します。
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PHP設定ファイルの編集
- 「C:\xampp\php\php.ini」をメモ帳で開きます。
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date.timezone
を「Asia/Tokyo」に変更します。
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Apacheの再起動
- XAMPPコントロールパネルからApacheを再起動します。
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MySQLの設定
- MySQLをスタートさせ、phpMyAdminにアクセスします。
- ローカルホストのユーザーアカウントのパスワードを設定します。
- 「C:\xampp\phpMyAdmin\config.inc.php」をメモ帳で開き、設定したパスワードを記入します。
初めてのPHPプログラム
初めてのPHPプログラムを作成します。
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エディタのインストール
- Visual Studio Codeをインストールします。
-
Visual Studio Codeの設定
- Visual Studio Codeを日本語化します。
- 「C:\xampp\htdocs」に新しいPHPファイルを作成します。ファイル名は「hello.php」とします。
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PHPコードの記述
- 「hello.php」に以下のコードを記述します。
<?php echo "Hello, XAMPP!"; ?>
- 「hello.php」に以下のコードを記述します。
-
ブラウザで確認
- ブラウザで「http://localhost/hello.php」を開き、「Hello, XAMPP!」が表示されれば成功です。
今後の講座内容
次回以降は、具体的なPHPプログラムの書き方を詳しく解説します。最終的には、ユーザー管理アプリケーションを作成する予定です。以下の機能を持つアプリケーションを目指します:
- ユーザーの新規登録
- ユーザー情報の編集
- ユーザー一覧の表示
- ユーザーの削除
まとめ
今回は、XAMPPの初期設定と初めてのPHPプログラムの作成について解説しました。次は具体的なPHPのプログラムの書き方を進めていきます。この記事の内容が役に立った、面白かったという方はいいねとフォローをお願いします。SNSでのシェアもよろしくお願いします。
PHPの書き方の基本と文字列について
こんにちは、今回はPHPによるWebアプリケーション開発の続きを進めます。まずはPHPの基本的な書き方と文字列の扱い方について学んでいきましょう。
PHPの基本
PHPとは何かについて復習します。PHPは、Webサーバー上でHTMLを作成したり、データを管理したりするためのプログラミング言語です。HTMLの生成とデータの管理が主な役割です。まずはHTML生成にフォーカスを当てて学びます。
PHPの書き方
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基本構造
- PHPのコードは、
<?php ... ?>
のタグで囲まれている部分に記述します。 - 例:
<?php echo "Hello, World!"; ?>
- PHPのコードは、
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echo文
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echo
は文字列や変数の内容を出力するために使います。 - 例:
<?php echo "こんにちは、世界!"; ?>
-
実際に書いてみよう
それでは、実際にPHPのコードを書いてみましょう。
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XAMPPを起動
- XAMPPコントロールパネルを管理者として実行し、Apacheをスタートさせます。
- Webブラウザで「http://localhost」を開き、XAMPPのデフォルト画面が表示されることを確認します。
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PHPファイルを作成
- Visual Studio Codeを開き、「C:\xampp\htdocs」に新しいPHPファイルを作成します。ファイル名は「hello.php」とします。
- 以下のコードを「hello.php」に記述します:
<?php echo "Hello, XAMPP!"; ?>
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ブラウザで確認
- ブラウザで「http://localhost/hello.php」を開き、「Hello, XAMPP!」が表示されれば成功です。
文字列の扱い方
PHPでは、文字列を扱うためにシングルクォート(')またはダブルクォート(")を使います。
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シングルクォート
- 例:
<?php echo 'こんにちは、PHP!'; ?>
- 例:
-
ダブルクォート
- 例:
<?php echo "こんにちは、PHP!"; ?>
- 例:
シングルクォートとダブルクォートの違いは、ダブルクォート内では変数やエスケープシーケンスが解釈される点です。
練習問題
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変数の使用
- 次のコードを「variable.php」として保存し、ブラウザで確認してみましょう。
<?php $message = "Hello, PHP!"; echo $message; ?>
- 次のコードを「variable.php」として保存し、ブラウザで確認してみましょう。
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文字列の連結
- 次のコードを「concat.php」として保存し、ブラウザで確認してみましょう。
<?php $greeting = "Hello"; $name = "XAMPP"; echo $greeting . ", " . $name . "!"; ?>
- 次のコードを「concat.php」として保存し、ブラウザで確認してみましょう。
まとめ
今回は、PHPの基本的な書き方と文字列の扱い方について学びました。次は、PHPを使って実際にWebアプリケーションの開発を進めていきます。