Ruby の反復処理でよく使う「整数限定」の繰り返し方法、.times メソッドについて、アウトプットします。
返り値や each との違いも整理して、サンプルコードとともに見ていきたいと思います。
.times メソッドとは
- Integer クラスに定義されているメソッドで、整数（レシーバーの値）回だけ繰り返し処理を実行する
- 戻り値はレシーバー（メソッドを呼んだ整数そのもの）
基本的な書き方
複数行ブロック
n.times do |i|
# i を使った処理
end
単一行ブロック
n.times { |i| 処理 }
-
ブロック引数
iには0からn-1までの整数が順に渡る -
メソッドの戻り値はレシーバーの整数
n
3.times do |i|
puts i
end
# 出力
# 0
# 1
# 2
# 戻り値
=> 3
.each メソッドとの違い
| 項目 | .each |
.times |
|---|---|---|
| 対象 | Enumerable（Array、Range など） | Integer |
| 繰り返す回数 | Collection の要素数分 | レシーバーの値分 |
| ブロック引数に渡される値 | 各要素 | 0 〜 n-1 の整数 |
| 返り値 | 元の Enumerable オブジェクト | レシーバーの整数 |
| ブロック省略時の返り値 | Enumerator | Enumerator |
| 主な用途 | 配列や範囲の各要素を順に処理する | 同じ処理を指定回数だけ繰り返す |
# .times を使った例
4.times do |i|
puts i
end
# => 0, 1, 2, 3
# 戻り値: 4
# (0..3).each を使った例
(0..3).each do |j|
puts j
end
# => 0, 1, 2, 3
# 戻り値: (0..3)
-
.eachは Array や Range など「要素を持つオブジェクト」の反復に -
.timesは「整数を上限にした同一処理の繰り返し」に -
とはいえ、
(0..n-1).eachで整数回の繰り返しも可能です
まとめてみて
-
n.times do |i|で回すよりも、(1..n).each do |i|の方が自分としては見やすいから多用したい。 -
n.times： ０からｎ-1まで繰り返す -
(1..n).each： １からｎまで繰り返す 👈包括的範囲 -
(1...n）.each： １からｎ-1まで繰り返す 👈排他的範囲