地域計画(目標地図)をQGISで作成する
1. 概要
eMAFF農地ナビから入手できる情報に基づいて、QGISで使用可能な地番情報付き圃場ポリゴンファイルを作成して地域計画に活用する方法について解説します。
1.1 eMAFF農地ナビ
eMAFF農地ナビは、市町村および農業委員会(以下、「農業委員会等」という。)が整備している農地台帳および農地に関する地図(以下、「農地情報」という。)について、農業委員会等が農地法に基づき農地情報をインターネット上で公表するサイトです。
## 参考資料
- [農林水産省 農地の区画情報(筆ポリゴン)のデータ提供・利用]
(https://www.maff.go.jp/j/tokei/porigon/index.html)
- [WAGRIとは 気象や農地、収量予測など農業に役立つデータやプログラムを提供する公的なクラウドサービス、
有償ですが農地情報を利用できる農地APIがあります。]
(https://wagri.naro.go.jp/wagri_api/)
1.2 地番付き圃場ポリゴン
eMAFF農地ナビのサイドパネルのダウンロードから、「農地ピン」情報と「農地ポリゴン」情報が取得できます。農地ピンには農地区画の概ね中心を示す点の位置情報や地番と地目・面積・耕作者整理番号・賃貸権などの情報が含まれています。農地ポリゴンには農地区画の位置やおおよその輪郭を囲んだラインの情報が含まれています。
今の農地ピンのダウンロードデータは概ね2~3年前の情報となっているようですが、各地農業委員会ではオンラインでの農地紐づけ作業も進んでいますので今後はリアルタイムでの確認も出来そうですね。
また、筆ポリゴン等のデータを活用した病害虫防除や獣害対策にも活用され始めているようです。
## 参考資料
- [全国農業会議所HP 農地情報などのキーワードで検索](www.nca.or.jp/archive/)
- [筆ポリゴンの高度利用に向けた調査研究について]
(https://www.maff.go.jp/j/tokei/porigon/poc_porigon.html)
1.3 農地ナビ表示範囲の拡大
eMAFF農地ナビは県や市町村単位での農地情報の一括ダウンロードにはまだ対応していません。
農地詳細情報画面からはズーム倍率を18以上に設定しないと筆ポリゴン情報が取得できないので、
地域単位での情報取得はブラウザの縮尺を調整してダウンロードしてください。
画面ではブラウザのズーム倍率を25%に設定して3地区の農地情報を一括取得しています。
## 参考資料
Z-GIS機能マニュアル【eMAFF 農地ナビ】P12
農地ナビ表示範囲の拡大
(https://z-gis.net/99/usage/zgismanual.html)
1.4 登記所備付地図と農地
土地の位置・区画を明確にするため登記所に備え付ける精度の高い地図が登記所備付地図と呼ばれていますが、全国の登記所備付地図の電子データがG空間情報センタを通じてオープンデータとして公開されています。
住宅地であれば場所や地番をゼ〇〇ンやGoogleMapなどで確認できますが、農地の場合は住宅図からは検索できないので筆ポリゴンと公図・課税台帳との紐付けや地籍調査が進んで行けばさらに利用しやすくなっていくと思います。
## 参考資料
地図データのG空間情報センターを介した一般公開について
(https://www.moj.go.jp/MINJI/minji05_00494.html)
MAPPLE法務局地図ビューア
(https://labs.mapple.com/mapplexml.html#16/34.693122/135.194165)
2.1 QGISのダウンロード
QGISダウンロードページから、アプリをダウンロードインストールします。
オープンストリートマップやグーグルマップの読み込み。
QGISをインストールした直後では「OpenStreetMap」という1種類の地図が使用できるようになっています。
この地図を表示させる方法は、ブラウザパネルにある「XYZ Tiles」という文字列の左側にある▶をクリックします。
するとその下に現在使用できる地図の一覧が表示されます。
この文字列をダブルクリックするか、文字列の上で右クリックして出現したメニューから「レイヤをプロジェクトに追加する」を選択します。
GoogleMapsを表示するには▶「XYZ Tiles」→ 「新規接続」
名前:Google Maps(衛星画像)
URL: http://mt0.google.com/vt/lyrs=s&hl=en&x={x}&y={y}&z={z}&s=Ga
地理院地図を表示するには▶「XYZ Tiles」→ 「新規接続」
名前:地理院タイル(淡色地図)
URL: https://cyberjapandata.gsi.go.jp/xyz/pale/{z}/{x}/{y}.png
どちらでもお好みで、通常地図ならオープンストリートマップが見やすいかも、)Google Maps(衛星画像)で衛星写真も選べます。
筆ポリゴン読込み
ダウンロードした展開した筆ポリゴンの.geojsonフャイルをQGISにドラッグ&ドロップ。
農地ピンのレイヤを右クリック→ラベルを単一定義(single) 値をTiban(地番?)を選択 サイズを10 縮尺済みメートル、シンポロジで見やすい色やサイズを10 縮尺済みメートルに調整。
筆ポリゴンのレイヤを右クリック→シンポロジで見やすい色や形に調整。
長くなりましたので、ひとまず地番情報付き圃場ポリゴンの表示までとします。
お疲れ様でした。