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ファンサービスの”当たり判定”を知りたい【情報整理編】

Last updated at Posted at 2023-12-13

背景:「ファンサって大事だなぁ」

最近,16年ぶりにライブに参加してきた.
今までリアルイベントに行くほど,何かのコンテンツを追うことをしてこなかったので,
ライブがどんな感じなのかすら知らない状態で行くことになった.

ライブ自体に関しての満足度は高かったが,それとは別に「ファンサ(ファンサービスの略)って大事だなぁ」と思った.

手を振る,指をさすなど様々なファンサ演出があったなぁと振り返っているうちに,疑問に思ったことがある.

「1度のファンサ演出において,最も多くの人がファンサを受けたと感じるファンサ演出は何か」

ファンサ演出の内容に対する評価は個人差があるかもしれないが,
より多くの人がファンサを受けることができれば、満足度が高まると思われる.

もし,受けた際に十分な嬉しさあり,1回でたくさんの人が受けれるファンサがあれば
それは

そこで,「ファンサービスの当たり判定」を明確にする方法を考える.

映像系のデータ収録を行う人にとって参考になればなと思います.
検討とつまずきがこの記事で役に立つかもしれません.

ファンサの当たり判定を可視化するまで

image.png

まずは,ファンサが「当たった」と言える概念・根拠に関して分析しなければならない.
その次は,その概念にあったファンサに対する主観評価の方法を考えなければならない.
ファンサの評価方法が分かったら,評価できる形に合わせたデータの収録を実施する.
おそらくこの,データの収録が最難関になる.
データを集めた後に,ファンサが含まれた動画を見て評価を行うことで,
最終的にファンサの届いたかどうかを明らかにすることができると考えられる.

定義の明確化

ファンサが当たったとは

ファンサが観客に当たったと判断できる根拠は,「演者からの注目を感じたとき」になるのではないかと思う.
たとえば,指をさすことにより,観客が「自分に向けられたもの」だと実感した際にファンサが当たったといえるのではないかと思う.
ただ,「確実に向けられた」といえるものだったり「向けられている気がする」など判断が曖昧なものがあるはずなので、一概に2値で判断できるものではないはず.

ファンサのアクションについて

ライブのファンサの中で、自分に向けられたものだと判断できる可能性のあるアクションは4つくらいだと思う.

  1. 目線・視線
  2. 手を振る
  3. 指差し
  4. マイクパフォーマンス

目線・視線

日常のコミュニケーションにおいて,目を合わせて会話する・話していると, 「自分の話を聞いてもらえている」というような感情なることがある. ファンサも同様で,演者と目が合うと「自分に向けられたもの」という感情を得ることができる. ただ,対面で話している際に耳を見るだけでも目が合わなくなるので,指向性がとても強いと思われる.

手を振る

日常で手を振る行為は,遠くにいる人に対して注目を向ける際に利用される. 例えば,人混みの中において手を振ることで,遠くにいる友達から注意を引くことができる. 動作が大きいため他の人も注目を引くことになるが,ファンサにおいてはより多くの人に向けることができると思われる.

指をさす

日常で指をさす行為は,ある集団がいる中の一人を指し示す際に利用される. 例えば,授業中に寝ている生徒を教師が注意する際に,名前を呼びながら"あなたに向けているんです"という意思を表すことができる. 身振り手振りなので,遠くからでも見ることができ,かつ指向性が高いように思われる.

マイクパフォーマンス

ライブで観客に対して「盛り上がっているか」など問いかけをして,そのレスポンスにより会場全体を盛り上げるために利用される. 観客全体に対して問いかけることもあるが,アリーナの区画や観客のパーソナリティを指定することで,ある種の指向性を持たせることが可能である. ただ,声を使う特性上,歌詞にマイクパフォーマンスが含まれていない限り,間奏や曲と曲の間でしか行うことができない.

検証方法の検討

検証方法

ファンサの当たり判定を考えるにあたり,
どこまで届くのか,どれくらいの幅なのかを検証する必要がある.

そこで以下のような環境を用意する.

演者マップ

演者がある一方向に向けてファンサを行い,
図で言う点線の範囲を可視化したい.
この点線の範囲こそがファンサの当たり判定である

次に,ファンサの当たったかどうかを判断する観客を考える.

演者マップ(点群)

実際のライブに近い環境で観客を配置して,
各自にアンケートを取ることで,点線相当が見えてくると考える.

検証方法の問題

ここで2つの問題が出てくる.

  1. 各座標にいる観客の「ファンサが当たった」と思う感覚がそれぞれで異なる
  2. 演者および大量の観客の用意

解決方法

「一人でやればいいじゃない」
演者は自分本人がやれば良い.
ファンサの評価はその地点で録画した映像の視聴により実施すれば良い.
同一人物による評価なので感覚も統一されている.
ファンサのターゲットはマネキンにすれば,全てが解決する.

必要なものは大勢の人からマネキンの己の体のみに変わった.

研究レベルで精密に実施する場合は,
人の準備まで計画に入れてください.
また、評価はn=1なので,評価者本人のファンサ感度になります.

まとめ

個々のファンサービス演出(ファンサ)において,
多くの人が受け取れるファンサが何かを明確にするため,ファンサの当たり判定の可視化方法について検討した.
具体的なファンサの定義や,それに関連するアクションについて考察し,検証方法を提案した.
一方、詳細な分析をするための課題は残っているが現状の方法で可能かどうか試す方針にする.

次回は実際に評価用のデータの収録をする.

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