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文鎮化したNexus5Xの復旧方法

Last updated at Posted at 2018-04-03

初めに

国内外で1年ほどNexus5Xを試用した後にブートループに陥り起動できなくなるケースがXDA等で多く報告されています。筆者も1年程でなってしまいました。
本記事はNexus5Xの文鎮化について、私の分かる範囲で対策をまとめたものです。100%復旧できるかはわかりませんが色々参考になるかと思います。

筆者はこれまでに2台Nexus5Xを購入し、Googleロゴでブートループになりましたが緩和策を打ったことでひとまず安定動作するようにはなりました。

また問題が起きた時のメモ書きも兼ねて残します。

予め言っておきますが、この記事で示すような操作をする場合は自己責任でお願いします。場合によってはBootloaderのアンロックをするため、保証が無くなります。保証が残っている場合は下手な操作をするよりも修理に出したほうが確実です。

また、電源回路などの物理破損に関しては修理しかありません。

ブートループの状態について

主に扱うのは以下の場合です。
"adb コマンドが使える・fastbootコマンドが使える"前提で書いています。

  • Googleロゴでブートループする。

Googleロゴでブートループする

筆者のNexus5Xはこの問題で文鎮化しました。
問題の原因としてはXDA上で記事になっています。まだ完全には判明してはいませんが、Nexus5XのCPU構成(big.LITTLE構成)に問題を抱えており、big側のCPUを無効化することで緩和できることが知られています。無効にするとその分性能は落ち、バッテリーの持ちは良くなると思います。

方法としては以下の手順で行っていきます。
- ブートローダーのアンロック
- CPU無効化

保証はなくなりますし、デフォルトROMだとアップデートが来ないので筆者はLineageOSに移行しました。

手順1.ブートローダーのアンロック

多分こちらが一番苦戦します。なんせGoogleロゴでブートループするわけですから。どうにかして起動させます。

具体的には起動するまで放置するか、Nexus5Xをドライヤー等で温めます。(冷蔵庫等で冷やして起動した例もあるそうですが定かではありません)
理由としては、Nexus5Xは高温状態になるとbig側のCPUを無効化し6コア→4コア動作になるという仕様がありそれを利用しています。

起動したらすぐさま"開発者向けオプション"からOEMアンロックを有効にします。
有効にしたらすかさずFastbootで起動し直してブートローダーのアンロックをします。
fastboot oem unlock
データが消えますがここはしょうがないです。

手順2.4コア動作にする

最初にリカバリを起動(or インストール)してパッチを当てます。
以下から4コア動作のリカバリとスクリプトを入手します。
https://basketbuild.com/devs/osm0sis/osmods
引用元:https://forum.xda-developers.com/showthread.php?t=2239421

twrp-3.2.1-0-fbe-4core-bullhead.img
N5X-6P_BLOD_Workaround_Injector_Addon-AK2-signed.zip
をダウンロードしてください。

まずはブートローダーからリカバリを起動orインストールします。
fastboot flash recovery /path/to/twrp-3.2.1-0-fbe-4core-bullhead.img
もしくは
fastboot boot /path/to/twrp-3.2.1-0-fbe-4core-bullhead.img

TWRPが起動したらInjectorのzipファイルをインストールします。
adb コマンドが使えるのでadb pushadb sideload辺りでインストールできると思います。

これでひとまず4コア化が完了します。

通常通り再起動して使うことも出来ますし、LineageOSをインストールする際にも先程のInjectorを最後に適用すれば使えます。

おまけ:起動するけど時々落ちる/OSの起動アニメーションでループする場合の対処

OSのアップデートが上手くおこなえていない時等に起こります。
方法としては2つあります。どちらも行いそれでも不安定な場合は別の問題の可能性があります。

  • スマホ初期化
  • アップデートの手動適用

スマホの初期化については一般的な手順でググればいくらでも出てくるので割愛します。

アップデートの適用についてはブートローダーのアンロックが行われていない場合でも出来ます。
ブートローダーのアンロックが行われている場合はFactory Imagesをインストールしてしまうのが楽です。
ちなみにインストールスクリプトについては注意しないとユーザーデータも消えます。
Factory Imageは以下から入手できます。
https://developers.google.com/android/images

ブートローダーがロックされている場合はFull Otaのzipファイルを適用することで出来ます。
Full OTAはアップデートの差分ではなく、全データが入っています。
Otaファイルの適用はNexus5Xのブートローダーからリカバリーを起動してadb sideloadでインストール出来ます。
OTAファイルは以下から入手できます。
https://developers.google.com/android/ota

ちなみにNexus5Xのブートローダの起動は音量-と電源ボタンの長押しで起動できると思います。リカバリーはブートローダーの画面から起動できます。詳細はググって下さい。

最後に

とりあえず緩和策がだいぶ出てきて、自動で4コア化してくれる便利なスクリプトも登場してきたので延命できそうです。
筆者は2台持っていて一台は電源関連が死亡し完全に文鎮になりましたが、2台目はGoogleロゴでのループになったので上記手順で動作するようになりました。今のところ90時間ぐらい動いています。

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