はじめに
画像処理エンジニア検定エキスパートに合格したので、勉強方法などを残しておきます。
試験の詳細については主催のCG-ARTSのページをご確認いただけたらと思います。
画像処理エンジニア検定について
受験理由
仕事で顔認証を扱う(既存の顔認証エンジンを使う)ことになったのですが、顔認証の仕組みやカメラの選定、パラメータなどが全然わからなかったので、その辺りの勉強になるかなと思って受験しました。
(ちなみに、その後転職したので今回勉強したことを活かす場はありませんでした。。。)
受験時の私のスペック
画像処理というものを全く知らない状態でした。
AIとか機械学習もやったことないです。
写真の趣味などもないのでカメラの知識もゼロ、数学も学生時代の知識はほとんど残っていません。
勉強期間
約2ヶ月
勉強方法
Udemyの動画視聴
私のスペックのところにも書きましたが、前提知識ゼロ(というかむしろマイナス?)な私がいきなりテキストとか過去問を解くのは厳しいだろうと思い、画像処理の入門に最適そうな動画をUdemyで見つけて視聴することにしました。
それがこちらです。
画像処理の基礎:フィルタリング,パターン認識から撮像過程モデルまで
内容は初学者を対象としていて非常にわかりやすく、かつ画像処理エンジニア検定エキスパートの試験範囲をかなり広い範囲でカバーしています。
Pythonで実際に動かしながら学べるのもポイントです。
トータルで約27時間なのでかなり長いですが、この動画を見ることでテキストを読み始めた時にあまり抵抗なく読み進めることができました。
期間的に余裕があるなら視聴をお勧めします。
テキスト
動画視聴の後は公式テキストを通しで読みました。
難しいところはあまり深く理解しようとせず、試験範囲を一通り把握するイメージで読み進めました。
難しい計算式はスルーしましたが、行列だけはネットで調べて復習しました。
過去問
過去問も公式から出ています。
ベーシックとエキスパートの過去問がそれぞれあります。
ベーシックの問題を解いたら結構解けたのですが、エキスパートの問題は全く歯が立ちませんでした。
ちゃんと採点していませんが、正答率は半分以下だったと思います。(合格ラインは7割)
公式テキスト再読
エキスパートの過去問を解いてみて分かったのは、数式に関する問題が一定数出ること、ほぼ毎回出る分野がある(2値画像処理、周波数フィルタリング、幾何学的変換など)ということです。
この段階でエキスパートの過去問を解いてもあまり勉強にはならないと思い、もう一度公式テキストを読み直すことにしました。
一度過去問を解くとテキストを読んでいるときに試験に出そうな箇所がなんとなく分かってきます。
一度目には読み飛ばしていた数式ですが、数式の名前や各項の役割(値を大きくしたり小さくすると画像にどのような変化が起きるか、など)を覚えるようにしました。
頻出の分野はちゃんと理解できるまで何度も読み直しました。
必ず出る著作権の分野は暗記で済むので1問も落とさない気持ちで暗記しました。
過去問(再挑戦)
この段階でエキスパートの過去問を解いてみたところ、6割くらいは安定的に正解するようになっていました。
たまに合格ラインの7割を超える時もありました。
あとはひたすら過去問を解くのみだと思い、試験の直前まで過去問を繰り返し解きました。
試験結果
試験は全てマークシートなので自己採点でおそらく合格しているだろうというのはわかりました。
合格証とともに送られてきた試験結果を見ると、点数が書かれていないのでわかりませんが、若干余裕を持って合格できたのかなといった感じでした。
おわりに
無事に合格することができてホッとしています。
試験といえば普段はIPAの情報処理技術者試験しか受験しないので、合格ラインの7割がとても厳しく感じました。(IPA試験は6割)
あと、思ったより暗記力が試される試験だったなと感じました。
暗記していないと解けない問題が多く、試験範囲も広いので受験勉強はとても疲れました。
ただ、テキストの内容は大変興味深く、画像処理という技術をとても身近なものに感じるようになりました。
スマホで写真や動画を撮ったり、PCで資料を作成したりといった何気ない日常の中にも画像処理の技術がたくさん存在していることを知ることができたのは良かったと思っています。