はじめに
年に1度大学生の前で、会社での仕事の内容やシステムエンジニアの働き方についての話をします。
続けていく中で意識するようになったことを書いておきます。
※この記事に書かれていることは、個人の感覚によるところが多いです
「学生はどんなことを聞きたいか」を考える
「聞き手を意識する」というのは大学生に対する講義に限らず、プレゼンにおいても大切なことです。
しかし、社会人から大学生への講義となるとこのことを意識していないと、いつの間にか「学生が聞きたいこと」ではなく「社会人として話したいこと」を考えていることがよくあります。
自分が社会人になったときに感じた、学生の時に想像していた社会人とのギャップを学生に伝えたい!という感情が前面に出てしまうんですね(笑)
私以外にも大学生に講義をする同僚が何人かいるのですが、その人たちの講義内容を見ても「社会人として伝えたいこと」的な内容(学生のうちに勉強しておいたほうがいい、とか報連相は大事、とか)がよく入っていたりするので、これは私だけに限った話ではないのかなと思います。
もちろん「社会人として伝えたいこと」的な内容が議論の余地もなくダメと言うわけではありませんが、少なくとも私が学生のころにそういう話を聞いたときは正直ピンときませんでした。
そのため、私が「学生はどんなことを聞きたいか」というのを意識したとき、「社会人として伝えたいこと」的な内容は入れないようにしています。
(この辺は完全に個人の感覚ですね。。。あと講義の内容にもよります。)
また上記に限らず、講義の本題の内容を考えるときも常に「学生はどんなことを聞きたいか」を意識することが大切です。
私は、「自分が学生だったらこの話を聞いてよかったと思うか」と自問しながら講義の内容を考えるようにしています。
「話し手が話したいこと」=「聞き手が聞きたいこと」とは限らないというのは当然のことですが、意外と忘れがちです。
聞き手が講義に参加する機会を用意する
これも大学生に対する講義に限らず、プレゼンにおいても大切なことですね。
講義という形式でも一方的に話すのではなく、聞き手との対話やワークショップを多く取り入れて、聞き手も講義に参加するような進め方をするほうが聞き手は話を聞いてくれます。
私が講義で取り入れているのは「質問」と「ディスカッション」です。
ちょっとした質問をして手を挙げてもらったり、議題について少人数のグループを作って議論してもらったりして、学生にも参加してもらう講義になるようにしています。
ディスカッションは、話し手が休憩できるというメリットもあります。
長時間話していると喉が疲れてくるので、ディスカッション中に水を飲んだりして休憩することで、喉の調子をキープして最後まで話すことができます。
わかりやす過ぎる内容にしない
難しくしろと言っている訳ではありません。
こちらが話す内容について、学生にも少し考えてもらうくらいの余地を与える内容のほうが、学生は話を聞いてくれます。
これは私の失敗談ですが、実際にこんなことがありました。
大学生への講義を繰り返していく中で、より分かりやすい講義にしようと資料や話の内容を大きく変更したときがありました。
しかし、予想に反して学生の反応はあまりいいものではなく、うつむいていたり、渡した資料だけ見ている学生が多くいました。
これは想像ですが、おそらく最初に少し話を聞いて「これなら貰った資料だけ見れば十分だな」と判断したのではないかと思っています。
あるいは、大した専門性がないから聞く価値がないと判断したのでしょう。
前の章の「聞き手が講義に参加する機会を用意する」とも若干関わってきますが、講義の内容がシンプル過ぎると「参加しなくてもいい」という判断をする学生が出てきます。
また、いくら相手が学生とはいえ、それなりに専門性のある話も入れないと聞き手に時間を割いて聞いてもらう価値のある講義にはなりません。
わかりやすさを意識することは大切ですが、意識するあまり専門性が感じられない内容になってしまうと、聞き手が退屈して聞いてくれなくなります。
おわりに
当たり前と言われたらそれまでの内容ですが、私が今までの経験から気付いたことをまとめました。
次回の講義での目標は、アイスブレークで肩の力を抜いてもらえるような話をすることです!
(あと、冗談を言ってスベる。。。)