はじめに
この記事はこれまで私が15年ほどの社会人経験の中で見てきた「異職種から信頼されている」エンジニアの特徴をまとめています。
今回は「異職種から〜」なので、例えば営業、マーケティング、デザイナー、事務職などなどの「エンジニア以外の人から信頼されているエンジニア」の話です。あくまで私の経験からの内容のため一例として読んで頂ければと思います。
昨今の組織では上司からの評価だけではなく、一緒に働くメンバーからの360度評価を採用している組織もあるかと思います。その中で、同じエンジニアからだけではなく、異職種のメンバーも含めた360度評価もあるかと思うのでその際の参考にもなれば幸いです。
また「評価のため」だけではなく、様々な職種で仕事を進めていく際に良い状態で臨むためにも参考になれば幸いです。
異職種から信頼されるエンジニアの特徴
目次
①出来る方法を一緒に考えてくれる
異職種からすると開発に関する詳細な部分はイメージしづらく、エンジニアに相談をして判断を仰ぐことが多いかと思います。
例えばある開発に関する相談をした際に、
A 「それは無理ですね」「出来ません」
B 「そのままでは無理ですが、こうすると近い形に出来るかもしれません」
このようなときに、Aのような回答をされると(例えそうだとしても)持っているスキルの分野が違うため、異職種からするとそれ以上の発展的な話が難しいです。
Bのようなコミュニケーションをとってくれるエンジニアは、発展性を与えてくれるため周りからの信頼を得られるエンジニアだと思います。
②期限を過ぎる場合に説明が丁寧
例えば納期やリリースが延期になってしまう場合。
様々な理由があると思いますが、エンジニア同士であればその理由が正当であれば納得感もあり腹落ちもしやすいと思います。
これが異職種から見ると、理由自体は理解出来るけどその妥当性については理解することが難しい場合があります。それが数回続くと例え正当な理由があったとしても「なんだか良く遅延する人」になってしまいがちです。
なので、特に異職種の人に対しては、理由をわかりやすく丁寧に説明をする意識が必要です。
③開発に関わるリスクを指摘してくれる
これは特に営業やマーケティングサイドの人とのやりとりで起こることが多いと思います。
商品を売る、プロモーションすることがミッションである彼らにとって、そのために「動く」状態以外のことは残念ながら念頭に無い(もしくは思いつくことが出来ない)場合もあります。
例えば「今回の受注のために○○の機能を追加して欲しい」というオーダーがあった際に、それを実装すると大きなリスクを孕むことになってしまう場合。そのままそれを受け入れて開発をするのか、追加は可能だけど△△のリスクがあります、と忠告をするのか。
仮のその機能のリリース後にリスクが露呈してしまった場合「営業サイドのオーダー通りに開発したので」ということで責任を取る必要はないかもしれませんが、信頼という点ではなかなか厳しい結果になると思います。
※この話は営業やマーケティングサイドの人間のリテラシーや相互の関係性も影響するので一概には言えませんが。
④エンジニアならさっと出来ることを拾ってくれる
例えばビジネスメンバーが欲しがっているデータを「出しておきましょうか?」と出してあげる、Slackのbot設定をしてチームのコミュニケーション効率化をしてあげる、などエンジニアであれば異職種に比べて短時間で、ともすれば1/10の労力で出来てしまうようなことです。
「それくらい非エンジニアでもやるべき」「そんなことにエンジニアのリソースを使うべきではない」という考えももちろんなのですが、出来ない人から見ればとても難しいことをやってくれたという感謝は大きいです。
こういうことで信頼を得ることで、もし自分が苦手な分野で困っているときに、得意な人がさらっと協力してくれることもあるでしょう。
そうすればお互いに1/10の労力で10倍のリターンを得られる素敵な関係が出来るかもしれません。
⑤技術者として矜持がある
扱っている技術や作っているモノに対してのこだわりや譲れないラインを持っている人です。もちろん組織や会社で妥協しなければいけない部分や、本当はこうしたいけど出来ないことは現実あるかと思います。ですが、自身の中にそういう譲れないラインや理想を持っていて、それに近づくために努力をしている人は周りからも尊敬されて信頼されるエンジニアであることが多いです。異職種からすると、その中身自体を詳細に理解することは難しいですが、そういう姿勢を日々見ることで、「この部分に関してはこの人に任せられる」という信頼に繋がっていくのだと思います。
最後に
「信頼されるエンジニア」という観点ではこれ以外にも様々なものがあるかと思います。今回は「異職種から」という見方でまとめてみましたが、組織やチームで様々な職種のメンバーと事業やサービスの運営をしていく際の参考になれば幸いです。