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はじめに

昨今「開発生産性」についての話題をよく目にします。
生産性が向上することで悪いことは無いので、様々な組織の事例が公開されて業界全体に知見が共有されていくことはとても素晴らしいことだと感じています。

話題のこちらの本
「世界一流エンジニアの思考法」にもとても大切なことが書かれておりますし

こちらの記事も参考になりました。

それらを踏まえて個人的に生産性向上のベースになる大切なことだと思っている 「即レスの大切さ」 について書きたいと思います。

これまでやってきたお仕事

  • ツールアプリの新規事業責任者(3年ほど)
    • 全体3名の少人数チームでスタート
    • 私(責任者+PdMの役割)、エンジニア1名、デザイナー1名
    • 最終的には30人前後の組織の事業部長
  • ゲームアプリのマーケティングマネージャー(5年ほど)
    • 組織全体としてはビジネスサイド20名、エンジニア5名、デザイナー5名ほど
  • 会社経営(4年ほど)
    • 組織全体としては40名弱
    • エンジニア、デザイナー、ビジネスメンバー

生産性における即レスの大切さ

目次

なぜ即レスが大切なのか?

おそらくレスが遅いよりは早い方が良いというのは皆さんも感じていることだと思います。
個人的にはほぼ全ての組織における仕事はいわゆるキャッチボールで成り立っていると考えています。

例えば、ある一定の時間内におけるキャッチボールの往復回数を生産性と定義するとします。
無駄なキャッチボールを増やすのではなく、依頼→開発→テスト→納品→リリースのようなステップを進めていく流れを前進させるコミュニケーションをキャッチボールと呼ぶことにします。

その場合の生産性を高めるには以下のようなアプローチがあると思います。

1. 正確に相手にボールを投げる(受け取る)
2. 投げる速度を速くする
3. 投げ返すまでの時間を短縮する(すぐに投げ返す)

この場合
1は正確なアウトプットをするだったり、相手に的確な情報やモノを渡すことことにあたります。
2はコミュニケーション手段の話が近いと思います。電話・メール・チャットなどのツールの話やコミュニケーションの階層やルールの話になります。
3が今回の主題である「即レス」にあたります。

この3つの中で、自身の意識と行動次第ですぐに改善しやすいポイントが「即レス」です。
生産性を高めていくためのベースとして大切だと考えます。

レスが遅いことの弊害

キャッチボールを想像すると分かりやすいですが、ボールを投げたあとボールが返球されるまでは「待ち」が発生します。実際に仕事をするうえではボールは複数抱えているので待ちが発生することはそうそう無いと思いますが、状況的にボールが返ってこないと次の行動が取れないという状態が発生することがあります。

例えば社内の承認であったり、レビューであったり、そのステップが完了しないと次のステップへ進めないものです。もっと日常的なものでいうと承認フローには組み込まれていなくても上司に「これ進めて良いですか?」という確認を非同期的に取ることも多いのでは無いでしょうか。こういう場合にボールが返ってこないと待ちが発生します。

そしてこの目に見えにくい待ちの時間が積み重なっていくことで全体としての生産性も下がってくはずです。

ピラミッド構造組織におけるレス速度の影響

個人的にこれまでの経験の中で強く感じるのがこの観点です。
一般的な組織では以下のようなピラミッド型の組織構造になっていることが多いかと思います。

1626914.png

この場合、上の階層間で待ちが発生するとそれ以下の階層ごとに待ち時間がねずみ算のように波及していきます。
そのため階層が上になるほど即レスの重要性は増していくはずです。
個人的にはこれまで優秀な人ほど忙しいはずなのにレスが早いという経験を何度もしてきました。そのためレスの早さについて忙しさや時間の無さはあまり理由にならないと感じています。

最後に

即レスについては特別な才能やスキルではなく、心がけと習慣化で出来ることだと思います。
もちろんどうしても時間や心の余裕的に難しいときもありますが、日々1人1人が心がけていくことで目に見えない待ち時間を減らし、全体の生産性向上に結びつくのではないでしょうか。

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