これはなに
iOS/Androidアプリ開発の際に起こりうる様々なリリース日変更について、自身の経験からプロモーション起因によるものを紹介したいと思います。
対象としてはゲーム系のアプリ、ツール系アプリがメインになります。
このようなお話を知ることで、開発に関係ないところで起こるリリース日変更に対して「こういう背景があるのか」や「事前にこういう準備をしておこう」とか、心に余裕を持てるといいなあと思い記事を書こうと思います。
あくまで自身の体験をメインにした内容ですので以下のようなシチュエーションでの話になります。
- ゲーム系アプリは数十人で事業会社として自社開発をしているもの
- ツール系アプリでは数名で事業会社として自社開発をしているもの
1. ストアの掲載状況による日程の変更
こちらはApp Storeやgoogle Playの掲載枠に関する理由での日程変更です。
アプリビジネスはリリース時の露出が非常に重要なため各社がストアでの露出を狙います。
App Storeなら「Today」、Google Playなら「トップバナー」など非常に効果の高い枠があります。
ここへの掲載は難度が高く、AppleやGoogleの編成担当との調整のうえ掲載が決まります。ただし非常に間口は狭いので掲載されるには一定の認知度や様々な条件があります。
なので、ここへの掲載が決まった際はそのスケジュールに合わせることがビジネスとしては非常に効果が大きいため、たとえリリース日は数週間、もしくは数ヶ月前後したとしてもここに合わせることがあります。
※Today広告枠については出稿すれば掲載可能です。
これが理由でリリース日が前後したときは
前倒し:非常に効果が高いので頑張って間に合わせる
後ろ倒し:せっかくなのでクオリティアップに時間を使う
というくらいの意識で臨むのが吉かと思います。
2. 広告プランの予定によるリリース日の変更
こちらはよく起こるかと思いますが、リリース時の広告プランによる変更です。
先程も書いた通り、アプリビジネスはリリース時の立ち上げが非常に重要です。
なので広告プランもリリース直後の数週間に集中させることが多いです。(場合によって一度リリースして安定してから実施する場合もあります)
プランについてですが、ただ通常の運用系広告やSNS広告を出稿するだけなら比較的柔軟に調整が出来ます。
しかし、TVCMやOOH、各種ジャック系の広告、Twitterのテイクオーバー系など(タイムラインやトレンドの上部に出るアレです)については各社が枠を取り合っており、基本的に全て自分たちが望むタイミングで実施することは難しいです。
そんな中でプロモーション担当者はリリース日にアプリの露出(と費用対効果)が最大化するために複数の広告を組み合わせを調整して、最大化するタイミングでのプランを作ります。
ただし、これについては1の話と少し温度感が違い、リスクのある「開発の前倒し」を選択することは慎重に判断する必要があります。
感覚としては
1のストア掲載の調整は 「ピンポイントであり、次にチャンスは無い」
2の広告プランは 「難しい場合は第2、第3の日程を組むことは可能」
くらいの感覚を持っておくと良いと思います。
最後に
以上、私が経験した中で2つの事例を紹介させて頂きました。
開発とプロモーション双方でリリース日について意見が対立することもあるかと思います。
しかし双方ともに「良いプロダクトを作って1人でも多くの人に届けたい」「事業としての機会を最大化したい」という目的は一緒なはずです。
そのための相互理解の一助になれば幸いです。