macOS Serverの将来的な仕様変更に備え、IMAPに対応し格安で使用できるレンタルサーバーを探す旅の途中で得た「さくらのインターネット」に関する知識を残しておこうと思います。
今回は「さくらのメールボックス」を試用
年額1,029円で使えるメールサーバー。容量10GB。
料金などの詳細は公式ページへどうぞ。
落とし穴・その1
「さくらのメールボックス」でのディスク容量は10GB、ただし1アドレス毎の最大容量2GBまで。
公式ページには書かれていないため、アドレスを作る時に初めて知る制限ですね。
過去のメールを全てメールサーバに置いておきたいという個人的な用途には向いてないと思いました。
落とし穴・その2
設定例が役立たず
iPhoneでの設定例には書かれているのに、iPadでの設定例には書かれていない、「IMAPパス接頭辞」。
iPhoneでは「INBOX」を設定することになっているが、iPadの方にはそのような記載が一切ないためハマるポイントです。
設定してある場合としてない場合、それぞれのメールソフトで新規フォルダを作成した際に出来る位置が異なってしまいますし見に行くフォルダの位置も異なります。IMAPで使用したい場合には必ず「INBOX」を設定した方がよろしいかとー(他人事)
なお、Thunderbirdでの設定例にも書かれてませんね。ここでもハマりましたので、設定方法を書き残しておきます。
アカウント管理画面から『詳細』を開き
IMAPサーバディレクトリに INBOX
個人名前空間に ”INBOX.”
公開(共有)名前空間に ”shared.","#shared."
をそれぞれ設定することをおすすめします。
落とし穴・その3
自動的に作成されるフォルダ類
・受信ボックス
・下書き[Draft]
・送信済み[Sent]
・迷惑メール[spam]
・ゴミ箱[Trash]
前4つのフォルダは削除出来ますが、Trashだけはどうやっても削除出来ません。しかも時間が経つと削除したはずのフォルダが復活します。
Thunderbirdをお使いでしたら必要なフォルダだけを購読することが出来るのでそう困ることではないと思いますが、問題はiOSですね。Drafts、Sent Messages、Junk、Deleted Messagesといったフォルダで運用したがるので仕方なく許してしまうとフォルダが9個並んでしまい、フォルダ毎の購読設定が出来ないため非表示にも出来ない&削除しても勝手に復活するという無間地獄...これで完璧に心折れました。残念ながら不採用です。
悪いところだけでは悪いので
SSL周りの仕様がいつのまにか変更された?んですかね?
先程の設定例ではSSL/TLSやSTARTTLSを使用しないよう指示されていましたが、実際にはそれぞれ
【IMAP】
ポート:993
接続の保護:SSL/TLS
認証方式:通常のパスワード認証
【SMTP】
ポート:587
接続の保護:STARTTLS
認証方式:暗号化されたパスワード認証
と設定することで使用できました。また、独自ドメインで使用する場合は暗号化が出来ないような記載→『※3 送受信サーバ名に「初期ドメイン(○○○.sakura.ne.jp)」を設定する事でご利用が可能です。』がありますが、実際には使用出来ましたのでご安心を。
最後に
上記はすべて2週間の試用期間中に気付いた仕様です。試用期間中でも質問には答えてもらえます。試用期間中であれば契約を取り消すことが出来るので、自分の必要としている機能や要件をしっかり確認してから本契約を結びましょう。
この投稿が同じ事で悩んだりハマっている方々の役に立つことを願います。