1
0

Delete article

Deleted articles cannot be recovered.

Draft of this article would be also deleted.

Are you sure you want to delete this article?

More than 3 years have passed since last update.

AtCoder Beginner Contest 210 感想

Last updated at Posted at 2021-07-17

#総合結果

  • [Score] 1500 pts
  • [Time] 56:43 + 05:00 $\times$ 1 = 61:43
  • [Ranking] 221 st [Rated内: 109 th]
  • [Performance] 2142 
  • [Rating] 1916 1941 (+25)

##各問題ごとの詳細, 提出コード

Question Score Time/Result Penalty During Contest After Contest
A問題 100 pts 01:43
B問題 200 pts 02:56
C問題 300 pts 08:31
D問題 400 pts 48:05 1 Penalty
辞書式小さい地点に限定
E問題 500 pts 56:43
F問題 0 pts --:--
Total 0 pts 56:43 1 Penalty

#問題ごとの略解
## A問題 (100pts, diff: 19) Cabbages

問題文から, 素直に以下の整数を出力すれば良い.

$$\begin{cases} NX & (N \leq A) \\ AX+(N-A)Y & (N>A) \end{cases}$$

なお, 場合分けしなくても, $\min(N,A)X+\max(N-A,0)Y$ とでも表せる.

## B問題 (200pts, diff: 22) Bouzu Mekuri

文字列 $S$ を左から見ていき, 最初に現れる ${\tt 1}$ が $k$ 文字目 (1-index) だったとき, $k$ が奇数ならば, 髙橋君の負け, $k$ が偶数だったら青木君の負けである.

## C問題 (300pts, diff: 359) Colorful Candies

$R_i:=\{i,i+1,\dots,i+K-1\}$ とする. この $R_i$ は取るキャンディのうち一番左端が左から $i$ 番目のキャンディであるときに取る $K$ 個のキャンディ全体の集合である.

$R_i$ と $R_{i+1}$ の間の関係性について調べてみると,
$$R_{i+1}=(R_i \setminus \{i\}) \cup \{i+K\}$$

になる. これは, $R_i$ から $i$ を除き, $i+K$ を加えると $R_{i+1}$ になることを意味している. このことを参考にすると, 以下のような手順で答えができる.

  • $D$ を $0$ で初期化した辞書 (連想配列) とする. この $D$ にはある区間におけるキャンディ $i$ の個数を記録させる.
  • $i=1,2,\dots, K$ の順に $D[c_i]$ を $1$ 増やす.
  • $D$ の非ゼロ成分の個数を $Y_1$ とする (この $Y_1$ は $R_1$ におけるキャンディの種類数である).
  • $i=1,2,\dots,N-K$ の順に以下を行う.
    • $Y_{i+1}=Y_i$ とする.
    • $D[c_i]$ を $1$ 減らす (キャンディ $i$ を取り除くことに対応する).
    • $D[c_i]=0$ ならば, $Y_{i+1}$ を $1$ 減らす (色 $c_i$ のキャンディがなくなることに対応する).
    • $D[c_{i+K}]$ を $1$ 増やす (キャンディ $i+K$ を加えることに対応する).
    • $D[c_{i+K}]=1$ ならば, $Y_{i+1}$ を $1$ 増やす (色 $c_{i+K}$ のキャンディが新たに加わることに対応する).
    • (この $Y_{i+1}$ は $R_{i+1}$ におけるキャンディの種類数になる)
  • $\max(Y_1, \dots, Y_{N-K+1})$ が答えである.

計算量は $O(N)$ である.

## D問題 (400pts, diff: 1507) National Railway
$f((i,j),(i',j')):=A_{i,j}+A_{i',j'}+C(|i-i'|+|j-j'|)$ とする. ここで, 絶対値が現れているので, $i-i', j-j'$ の正負で場合分けをする.

以下, $(a,b), (c,d)$ に対して, $(a,b) \sqsubset (c,d)$ を $(a,b)$ は $(c,d)$ より辞書式順序の意味でに小さいとする. つまり,

$$(a,b) \sqsubset (c,d) \iff (a<c) {\rm ~or~} (a=c {\rm ~and~} b<d)$$

である. 

以降では, マス $(i,j)$ とマス $(i',j')$ に駅を建てると考え, 対称性から $(i',j') \sqsubset (i,j)$ としてもよく, 特に, $i' \leq i$ である. そして, マス $(i,j)$ を固定し, $(i',j') \sqsubset (i,j)$ の範囲で $(i', j')$ を動くことを考える.

  • $j' \leq j$ のとき
\begin{align*}
f((i,j),(i',j'))
&=A_{i,j}+A_{i',j'}+C((i-i')+(j-j')) \\\\
&=A_{i,j}+C(i+j)+A_{i',j'}-C(i'+j')
\end{align*}

ここで, $(i,j)$ は固定していることから, $A_{i,j}+C(i+j)$ は定数と見なせることから, $A_{i',j'}-C(i'+j')$ の最小化を目指すことになる. よって, $P_{i',j'}:=A_{i',j'}-C(i'+j')$ とすると,

$$\min_{\substack{(i',j') \sqsubset (i,j) \\ j' \leq j}} f((i,j),(i',j'))=A_{i,j}+C(i+j)+\min_{\substack{(i',j') \sqsubset (i,j) \\ j' \leq j}} P_{i',j'}$$

が成り立つ.

ここで, $\min_{\substack{(i',j') \sqsubset (i,j) \\ j' \leq j}} P_{i',j'}$ について考察する. $L_{i,j}:=\min_{\substack{(i',j') \sqsubset (i,j) \\ j' \leq j}} P_{i',j'}$ とする. ここで, 最小値について, 以下の性質が成り立つ. ただし, $x,y,z$ を実数とする.

  • $\min(x,y)=\min(y,x)$
  • $\min(x,y,z)=\min(x,\min(y,z))=\min((x,y),z)$

及び, $U_{i,j}:=\{(i',j') \mid (i',j') \sqsubset (i,j) \}$ としたとき,

$$U_{i,j}=U_{i-1,j} \cup U_{i,j-1} \cup \{(i,j)\}$$

であることから,

$$L_{i,j}=\min(L_{i-1,j}, L_{i,j-1}, P_{i,j})$$

である. よって, 上での $L_{i,j}$ を用いて,

$$\alpha_{i,j}:=\min_{\substack{(i',j') \sqsubset (i,j) \\ j' \leq j}} f((i,j),(i',j'))=A_{i,j}+C(i+j)+L_{i-1,j}$$

であることがわかった.

ここで, $L_{i,j}$ を求める計算量について, 各 $P_{i,j}$ は $O(1)$ で求めることができ, $L_{i,j}$ の更新も $O(1)$ でできることから, $L_{i,j}$ の全ては $O(HW)$ で求めることができる.

  • $j' \leq j$ のとき
    上のときと同様にすると,
\begin{align*}
f((i,j),(i',j'))
&=A_{i,j}+A_{i',j'}+C((i-i')+(j'-j)) \\\\
&=A_{i,j}+C(i-j)+A_{i',j'}-C(i'-j')
\end{align*}

である. よって, $j' \leq j$ のときと同様に, $\beta_{i,j}$ を求めることができる.

  • $Q_{i',j'}:=A_{i',j'}-C(i'-j')$
  • $K_{i,j}:=\min_{\substack{(i',j') \sqsubset (i,j) \\ j' \geq j}} Q_{i',j'}$
  • (更新式): $K_{i,j}=\min(K_{i-1,j}, K_{i,j+1}, Q_{i,j})$
  • $\beta_{i,j}:=A_{i,j}+C(i-j)+K_{i,j-1}$

このようにして求めた, $\alpha_{i,j}, \beta_{i,j}$ を用いて, 答えは
$$\min(\min_{i,j} \alpha_{i,j}, \min_{i,j} \beta_{i,j})$$
であり, 計算量は $O(HW)$ である.


補足

$L_{i,j}$ はマス $(i,j)$ よりも左上にある $(i',j')$ における $P_{i',j'}$ の最小値で, $K_{i,j}$ はマス $(i,j)$ よりも左下にある $(i',j')$ における $Q_{i',j'}$ の最小値である.

## E問題 (500pts, diff: 1618) Ring MST

この問題は, あるグラフが与えられるので, 最小全域木を求めよという問題である. 一般的な重み付きグラフ $G=(V,E,C:E \to \mathbb{R})$ における最小全域木は以下のようにして求めることができる (Kruskal).

  • $T=(V, F)$ を頂点集合が $V$ の空グラフとする. つまり, $F=\emptyset$
  • $E$ を $E=\{e_1, \dots, e_m \}$ とする. ただし, $C(e_1) \leq \dots \leq C(e_m)$ とする.
  • $e=e_1, \dots, e_m$ の順に以下を実行する.
    • 辺 $e$ の2つの端点を $u,v$ としたとき, $T$ における $u,v$ が別の連結成分だった場合, $F$ に $e$ を加える.
    • $u,v$ が同じ連結成分だった場合, 何もしない.
  • $T=(V,F)$ が最小全域木になる.

この Kruskal 法を参考にして, 解法を述べる.

$(a_1, c_1), \dots, (a_M, c_M)$ を $c_1 \leq \dots \leq c_M$ となるように並び替える.

ここで, 空グラフ $G=([\![N]\!], \emptyset)$ と $(a_1, c_1)$ における考察をする. $G$ において, サイクルを生み出さずに, $(a_1, c_1)$ をできるだけ行うと, どのようなことが起こるかを考える. すると, 操作後, 以下のような結論が得られる.

$\gamma_1=\gcd(N,a_1)$ とすると, $G$ は $\gamma_1$ 個の連結成分からなり, 各連結成分は $N/\gamma_1$ 頂点の木になる.
例: $N=12, a_1=3$ のとき, $G$ にできるだけ $(a_1, c_1)$ を行うと, $G$ は $3=\gcd(3,12)$ 個の連結成分からなり, 各連結成分は頂点集合を $\{0,3,6,9\}, \{1,4,7,10\}, \{2,5,8,11\}$ とする $4(=12/3)$ 頂点の木である.

このとき, $(a_1, c_1)$ による寄与は各 $N/\gamma_1$ 頂点の木を生成するために, $N/\gamma_1-1$ 本の辺が必要なことに注意すると, 全部で $\gamma_1(N/\gamma_1-1)=N-\gamma_1$ 本 1 であることから, $c_1 (N-\gamma_1)$ である.

ここで, $(a_1, c_1)$ を終えた後の連結成分に着目すると, $N$ 頂点は頂点の番号を $\gamma_1$ で割った余りが等しい頂点同士が同じ連結成分にあり, 逆も成り立つ. このことから, 各連結成分を $0,1,\dots, \gamma_1$ に代表させると, この問題は $\gamma_1$ 頂点で操作が $(a_2,c_2), \dots, (a_M,c_M)$ の場合に帰着でき, 問題の"サイズ" が小さくなった.

これを $(a_2, c_2), \dots, (a_M, c_M)$ の場合について見ていき, 最後に帰着されたグラフの頂点数が $1$ ならば全域木であり, そうでなければ全域木ではない.

以下が擬似コードである.

  • $(a_1, c_1), \dots, (a_M, c_M)$ を $c_i$ の昇順に並べる.
  • $X \gets 0$
  • $i=1, \dots, M$ の順に以下を実行する.
    • $\gamma_i \gets \gcd(N,a_i)$
    • $X \gets X+c_i(X-\gamma_i)$
    • $N \gets \gamma_i$
  • $N=1$ ならば, $X$ を出力, そうでなければ, $-1$ を出力.

計算量は, 最初のソートがボトルネックになり, $O(M \log M)$ である.

## F問題 (600pts, diff: 2632) Coprime Solitaire
(正解でき次第加筆予定) Key Word: 2-SAT

#感想

##反省点
WA 理由

  • D 問題 1箇所 $W$ とすべきところを $H$ にしていた.
  1. $N$ 頂点で $\gamma_1$ 個の連結成分がある森 (各連結成分が木) の辺の数が $N-\gamma_1$ であるという理由でも良い.

1
0
0

Register as a new user and use Qiita more conveniently

  1. You get articles that match your needs
  2. You can efficiently read back useful information
  3. You can use dark theme
What you can do with signing up
1
0

Delete article

Deleted articles cannot be recovered.

Draft of this article would be also deleted.

Are you sure you want to delete this article?