はじめに
JavaCCを下記3つの環境から実行できるようにするための方法を書きます。
- Windowsのコマンドプロンプト
- Macのターミナルなど
- Eclipse
Eclipseであればシンタックスハイライトや自動補完が効き保存時には自動コンパイルをしてくれるのでオススメです。
実行環境
この記事に書いた方法は下記環境で行っています。
ツール | OS |
---|---|
コマンドプロンプト | Windows7 HomePremium SP1 32bit |
ターミナル | Mac OS X EI Captain 10.11.1 |
Eclipse Mars.1 Release (4.5.1) | Mac OS X EI Captain 10.11.1 |
コマンドプロンプトやターミナルで使えるようにする
コマンドからJavaCCのコンパイルをできるようにします。
JavaCCをダウンロードする
JavaCC Homeからjavacc-6.0.zipをダウンロードしてください。
展開すると以下のようなフォルダ構成になっているかと思います。
javacc-6.0
├── LICENSE
├── bin
│ └── lib
│ └── javacc.jar
├── doc
│ └── 省略
└── examples
└── 省略
このbin/lib/javacc.jar
がJavaCC本体です。
その他doc
にはドキュメント(なぜか5.0のもの)が入っており、examples
には各種サンプルが入っています。
javaccコマンドを使えるようにする
これからそのjavacc.jarをjavaccというコマンドで実行できるようにします。
この記事ではそれぞれ以下のパスに展開した設定で話を進めていきますので、そこは各自の環境に合わせて適宜読み替えてください。
OS | パス |
---|---|
Windows | D:\javacc-6.0 |
Mac | ~/javacc-6.0 |
バッチファイルやシェルファイルの作成
javaccコマンドを使えるようにするためにはまずバッチファイルや実行可能なシェルファイルを作成しておく必要があります。
(ここで使っている書き方は確かどこかに載っていた(どこかは忘れてしまいました)Windows用ものを参考にしたものです。)
コマンドプロンプト用バッチファイルの作成 - Windows
ファイル名:javacc.bat
書き込む内容:
@echo off
java -classpath D:\javacc-6.0\bin\lib\javacc.jar javacc %1 %2 %3 %4 %5 %6 %7 %8 %9
ターミナル用シェルファイルの作成 - Mac
ファイル名:javacc (拡張子なし)
書き込む内容:
java -classpath ~/javacc-6.0/bin/lib/javacc.jar javacc "$@"
作成したらchmodで実行権限を付加してください。
chmod u+x ~/javacc-6.0/bin/javacc
binへのパスを通す
環境変数を追加する - Windows
環境変数のパスの設定をします。
スタートメニューを開き、コンピュータ右クリックからプロパティーを押してください。
システムの左側にあるシステムの詳細設定を押し、詳細設定タブの下の方にある環境設定を押してください。
システム環境変数から”Path”というのを探し出し、変数値のところにjavacc-6.0\binのパスを追加してください。
環境変数を追加する - Mac
~/.bash_profileの最後に以下を追加してください。
ファイルがなければ作成してください。
export PATH=$PATH:~/javacc-6.0/bin
ターミナルを起動している場合は再起動するか下記のコマンドで~/.bash_profileを読み込んでください。
source ~/.bash_profile
javaccコマンドが使えるか確認する
javacc
コマンドを実行して以下のように出れば完了です。
sakaguchikana-no-MacBook-Air:~ sakaguchikana$
Java Compiler Compiler Version 6.0_1 (Parser Generator)
Usage:
javacc option-settings inputfile
"option-settings" is a sequence of settings separated by spaces.
Each option setting must be of one of the following forms:
以下略
もし以下のように出ていたらファイル名やパスを確認してください。
sakaguchikana-no-MacBook-Air:~ kanatan$ javacc
-bash: javacc: command not found
Eclipseで使えるようにする
プラグインをインストールすることによってEclipseでJavaCCのコンパイルから作成したプログラムの実行まで行えるようになります。
また冒頭にも書いた通り、Eclipseであればシンタックスハイライトや保存時の自動コンパイルもしてくれるのでオススメです。
プラグインをインストールする
Help > Install new Software ...
からプラグインをインストールします。
[Add...]
を押して次のように入力してください。
項目 | 内容 |
---|---|
Name | JavaCC |
Location | http://eclipse-javacc.sourceforge.net/ |
Name
は好きなもので構いません。
また、Location
のURLを直接Work widh
のところに書いても構いません。
すると一覧にJavaCC Eclipse Plug-in
が出てくるので、それにチェックをつけて次へ進みます。
ライセンスに同意して次へ進むとインストールが始まります。
インストールが終わるとEclipseの再起動を求められるのでそのまま再起動してください。
そのあとEclipseの環境設定を開き、JavaCC Preferenceの項目を見つけられればインストールは完了です。