過去複数の記事でPostman Flowsを中心として様々な機能について紹介してきました。
今までの記事ではブラウザから操作を行うブラウザエージェント
を使ってきましたが、Postmanにはもう一つのクライアントとしてデスクトップエージェント
が準備されています。
デスクトップエージェント とは
ブラウザクライアントは手軽ですが本格的にPostmanを活用する場合Postmanではデスクトップエージェントの利用を進めています。
デスクトップエージェントにしか出きない機能がこちらに纏まっています。
https://learning.postman.com/docs/getting-started/installation/installation-and-updates/#web-limitations
簡単にサマリーすると、ローカルのブラウザと連携するためパフォーマンステストやクッキーなど、よりブラウザからの実際のアクセスをテスト可能となる、となります。さらに、Postmanをブラウザクライアントから利用した場合、HTTPベースのAPIコールはHTTP/1.0固定ですが、デスクトップエージェントを用いることでHTTP/2も利用可能となります。
https://www.postman.com/release-notes/postman-app/
またブラウザクライアントからPostman Collectionsで設定されたAPIコールやワークフローであるFlowsを動作させる場合、Postmanが個別環境に提供するローカルインスタンスで動作するため、そこと皆さんの開発環境で機密性の高いデータのやり取りを行うことが難しくなります。PostmanではPostman Valutというシークレットを取り扱うデータストアを提供してくれていますが、これはデスクトップエージェント専用の機能となります。
デスクトップエージェントのインストール
インストール方法は簡単です。
ブラウザクライアントの画面右下のデスクトップエージェント
をクリックします。
ダウンロード
ボタンをクリックします。
ダウンロードを待ちます。
ダウンロードが完了したらダブルクリックでインストールを行います。
以下のようにデスクトップエージェント
のチェックマークが緑になっていればOKです。
設定画面から以下のようにHTTP/2
が利用可能になっていればデスクトップエージェントが問題なく動作しています。
ではここからPostman Vaultを触っていきます。
Postman Vault とは
シークレットを安全に格納できるローカルストアでこれはPostmanが皆さんのWorkspacesに割り当てるローカルインスタンスではなく、デスクトップエージェントと連携しローカル環境に保存されます。そしてAzure Key Vault、HashiCorp Vault、AWS Secrets Managerと連携することでより安全にクレデンシャルを管理でき、クラウド上のワークフローの開発を実現しています。
今日は基本の機能を触っていきます。
画面右下のVault
をクリックします。
Vault
が起動したら以下のようにKeyとSecretを設定します。
ここで設定したSecretは{{vault:testkey}}
として変数扱いで呼び出すことが出来ます。
ではいつも通り以下のサイトでAPIを作成します。
https://requestcatcher.com/
コレクションで以下のようなAPIコールを設定します。
Vault
にセットした値が問題なく出力されています。