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AE-TYBLE16をArduinoIDEで使う(JLinkなしでBluetooth接続まで)

Last updated at Posted at 2023-01-15

AE-TYBLE16 とは

先日、秋月で見つけた小型Bluetoothモジュールです。
https://akizukidenshi.com/catalog/g/gK-12339/

どうやら、Nordic社のnRF51822マイコンが搭載されており、
太陽誘電独自のファームウェアが書き込まれているらしいです。

太陽誘電独自のファームウェアを用いることで、UART経由でBluetoothを使うことができ、
Arudino(atmega328P)などと接続できるBluetoothモジュールとして使用できます。
参考記事:小型 Bluetooth LE モジュール AE-TYBLE16とボタン電池でビーコンを作る

なぜArduinoIDEで開発するのか

当初は普通にArduinoと接続して遊ぼうと思ったおり、
太陽誘電のサイトに登録してUARTの詳細仕様を取得しようとしたのですが、
会員登録がうまく進まず、詳細仕様が見れないという状況に陥ってしまいました。
(会員登録フォームがどう見ても企業向けで、自分のアドレスがgmailだからはじかれた?)

仕方なく、本来想定されていないと思いますが、ArduinoIDEを使ってAE-TYBLE16を使い倒そうと思います。

参考にさせたいただいたサイト

秋月電子の BLE モジュール AE-TYBLE16 を Hack

準備

この記事で使用するもの一覧

品名 購入先 説明
AE-TYBLE16 https://akizukidenshi.com/catalog/g/gK-12339/ 今回の主役
ST-LinkV2 https://www.amazon.co.jp/gp/product/B084VMYNF7 書き込みのために必要です amazonにはほかにも色違い
USBシリアル変換器 https://akizukidenshi.com/catalog/g/gK-14745/ PCとUART接続を行うために使います。Arduinoなどで代用可。

その他、必要なもの(一般的なもの)

品名 説明
ブレッドボード 回路作成のためには必須
ジャンパ線 オス-オス メス-オス 両方必要です
はんだ付けセット はんだ、はんだごて、錫メッキ銅線
LED 今回は抵抗内蔵のLEDを使用しました
適当な抵抗 1kΩ,3.3kΩ,10kΩ の三種類あれば大丈夫でしょう
WindowsのPC おそらく皆さん1台くらい持っているでしょう。ST-Linkをつなげるために、USB-Aポートが必要です。
Androidスマホ 正しくBluetooth信号が出ているか確認するためのものです

使用するソフトウェア

名称 ダウンロード先 説明
ArduinoIDE https://www.arduino.cc/en/software 個人的な慣れの問題でv1.8.19を使用しています

作業手順

ArduinoIDEをインストール

参考手順:https://www.kkaneko.jp/tools/win/arduinoide.html

arduinoIDEにarduino-nRF5を導入

【概要】
AE-TYBLE16の内部モジュール「RF51822」のコンパイラを導入します。

【手順】

  1. ArduinoIDEで「ファイル」メニューより「環境設定」を開き、「追加のボードマネージャのURL」に
    https://sandeepmistry.github.io/arduino-nRF5/package_nRF5_boards_index.json 」を追加する。
  2. ArduinoIDEで「ツール」メニューより「ボード:"Arduino Uno"(選択されているボードは異なる場合あり)」に進み
    「ボードマネージャー」を開く
  3. 「Nordic Semiconductor nRF5 Boards」のボードをインストールする。(今回はv0.7.0をインストールしました)
  4. ボード一覧に「Nordic Semiconductor nRF5 Boards」が追加されるので、その中の「Generic nRF51」を選ぶ

nRF5FlashSoftDeviceの書き込みの準備を行う

【概要】
SoftDeviceとはnRF51822マイコン向けのfirmwareのようです。
arduino-nRF5ではv130が対応しているので、このversionのものをインストールします。
【手順】

  1. https://github.com/sandeepmistry/arduino-nRF5/releases/download/tools/nRF5FlashSoftDevice.jar
    をダウンロードする。

  2. C:\Users\ユーザー名\Documents\Arduino フォルダ内に、tools\nRF5FlashSoftDevice\tool フォルダを作ります。

  3. ダウンロードしたjarファイルを、
    C:\Users\ユーザー名\Documents\Arduino\tools\nRF5FlashSoftDevice\tool\nRF5FlashSoftDevice.jar
    の場所にコピーします

  4. ArduinoIDEを再起動します。

  5. ArduinoIDEのデバイスの設定を次のようにします
    image.png

  6. 「nRF5 Flash SoftDevice」ボタンを押す
    すると、次のようなエラーが出ると思います。

Downloading 'https://www.nordicsemi.com/-/media/Software-and-other-downloads/SoftDevices/S130/s130nrf51201.zip' ...
Error while flashing SoftDevice.
java.io.IOException: Server returned HTTP response code: 403 for URL: https://www.nordicsemi.com/-/media/Software-and-other-downloads/SoftDevices/S130/s130nrf51201.zip

ArduinoIDE内からだとDLできないようなので、
ブラウザでエラー内のURL(https://www.nordicsemi.com/-/media/Software-and-other-downloads/SoftDevices/S130/s130nrf51201.zip )にアクセスし、手動ダウンロードします。

  1. ダウンロードしたzipを解凍し、「s130_nrf51_2.0.1_softdevice.hex」を
    C:\Users\ユーザー名\AppData\Local\Arduino15\packages\sandeepmistry\hardware\nRF5\0.7.0\cores\nRF5\SDK\components\softdevice\s130\hex
    フォルダにコピーします。
  2. 再度、「nRF5 Flash SoftDevice」を選択します。「Error while flashing SoftDevice.」というエラーが出ますが、まだデバイスをつないでいないためなので、問題ありません。

STLinkV2のドライバーをインストールする

https://www.st.com/en/development-tools/stsw-link009.html
にアクセスしてドライバーをダウンロードします。(会員登録が必要です)
ダウンロードができたら、展開し、「dpinst_amd64.exe」を実行します。

AE-TYBLE16をPCと接続し、コードを書きこむ

【AE-TYBLE16に足をつける】
そのままではブレッドボードに差せないので、錫メッキ銅線等をはんだづけして、足を生やします。
image.png

【接続回路を作成する】
以下の回路図に従って、STLink-V2と接続します。

image.png
image.png
▲書き込み回路はこんな感じ

【SoftDeviceを書き込む】
「nRF5 Flash SoftDevice」を選択し、書き込みを行います。

【Lチカを書き込む】
ArduinoIDEに以下のコードを入力し、書き込みを行います。

#define LED 4
void setup() {
  pinMode(LED,OUTPUT);
}
void loop() {
  digitalWrite(LED,HIGH);
  delay(1000);
  digitalWrite(LED,LOW);
  delay(1000);
}

無事にLEDが点滅すればOKです。

Bluetoothを使ってみる

  1. Arduino IDEで「スケッチ」メニューの「ライブラリをインクルード」「ライブラリを管理」 を開きます。
  2. BLEPeripheralで検索
  3. 表示された項目を選択し、Installを押す(今回はv0.4.0)を選択しました
  4. スケッチ例からiBeaconを選択して開きます
    image.png

このままでも書き込みは完了しますが、Bluetoothは有効になりません。
これは外部クリスタルの周波数の違いに起因するもので、レジスタの値を書き換える必要があります。
参考:AE-TYBLE16をHack

参考先に従って、
"C:\Users\ユーザー名\AppData\Local\Arduino15\packages\sandeepmistry\hardware\nRF5\0.7.0\cores\nRF5\SDK\components\toolchain\system_nrf51.c"に、外部クリスタルの周波数を変更するコードを追加します。

void SystemInit(void)
{
    /* 既存コード省略 */

    /* =======ここから追加部分=========*/
    if (*(uint32_t *)0x10001008 == 0xFFFFFFFF)
    {
        NRF_NVMC->CONFIG = NVMC_CONFIG_WEN_Wen << NVMC_CONFIG_WEN_Pos;
        while (NRF_NVMC->READY == NVMC_READY_READY_Busy){}
        *(uint32_t *)0x10001008 = 0xFFFFFF00;
        NRF_NVMC->CONFIG = NVMC_CONFIG_WEN_Ren << NVMC_CONFIG_WEN_Pos;
        while (NRF_NVMC->READY == NVMC_READY_READY_Busy){}
        NVIC_SystemReset();
        while (true){}
    }
    /* =======ここまで追加部分=========*/
    SystemCoreClockUpdate();
}

この状態でArduinoIDEに戻り、書き込みを行います。

Bluetooth発信確認

Bluetoothが正しく発信されているか確認するために、Androidスマホを使います。
nRF Connect」というアプリをインストールし、SCANを開始します。
次の画像のように、UUID=[a196c876-de8c-4c47-ab5a-d7afd5ae7127]のiBeaconが見つかれば成功です。
image.png

UART接続

ArduinoIDEで以下のソースコードをコンパイルして書き込みます。

#define LED 4
void setup() {
  Serial.begin(9600);
  Serial.println("TX test");
  pinMode(LED,OUTPUT);
}
void loop() {
  if(Serial.available() > 0) { 
    int data = Serial.read();
    Serial.println(data);
    if(data=='1'){
      digitalWrite(LED,HIGH);
    }
    if(data=='0'){
      digitalWrite(LED,LOW);
    }
  } 
  delay(10);
}

USBシリアル変換器とAE-TYBLE16を接続します。
今回使っているCH-340Eは5Vレベルなので、本来は3.3Vに変換しなければなりませんが、5Vのままでも動くのでヨシ!! という考えていきます。

image.png

接続出来たらArduinoIDEのシリアルモニタを開き、
ボーレート9600bpsを選びます。
そして、「1」や「0」と入力してEnterキーを押して、
LEDが点滅することを確認しましょう。

image.png

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