はじめに
ITパスポート試験に受かりました。
といっても受けたのは割と前なのですが、最近いろいろ合格体験記シリーズを書いていて若干生き甲斐と化しているので、この前合格証書が届いたついでに書いてみようと思いました。
巷では「取る意味ねーよw」と言われてる事もあるITパスポート。
取る意味があるのかどうかはその人の立ち位置にもよるとは思いますが、資格手当支給対象だったり、入社前に内定者に取らせたりする会社に属する場合はあった方がいいと思います。
また、今後国家試験系の資格に挑む場合は、体系的に学んでいくという意味でこのステップを踏む事になると思います。
これがあれば就活無双・昇進確実みたいな資格では決してないと思いますが、難易度が高い資格ではないので、取る必要がありそうなら取ってくのが良いと思います。
書いた人のスペック
・文系未経験新卒1年目
・研修は受けたが、本格的な開発経験はなし
プロローグ(※身の上話)
そもそも、受験を決意したのと書籍を購入したのは入社したてほやほやの4月でした。
IパスはIT関係じゃない社会人でも知っとけという超基本内容と聞いていたので、絶対持ってないといけないなあと思いました。また他の国家試験はIパスを前提にさらに応用、応用となっていくと聞いたので、IT技術職に就職したからにはまずこれは取らなきゃいけないものだなと考えていたのです。
本当は学生時代に取っておかなければいけなかったんだとすら思います。
弊社の就職面接の時に「御社に入社する事になった場合は何か事前に勉強した方がいいですか?例えば資格とか……」と聞いて「資格とかは手当出るから入社してからでいいよ^^」と言われたのでそれを真に受けていたというか。
ところが私は未経験入社。入社後は慣れないプログラミングの研修を、週5日8時間みっちりで激しい脳疲労に苛まれることに。
週末はMPの回復で精一杯で余暇で勉強する気力など全く起きない。そんなこんなでIパスを勉強しようなどというモチベーションは消え、最初の1章分ぐらいしか読まないまま時が経ってしまいました。
これが随時試験の良い所であり、かつ悪い所でもあります。いつでも受けられるのは良いのですが、申し込みをするまでは具体的な期日がないので永遠に先延ばしにしてしまうのです。
数ヵ月後、みっちりみっちりやっていた研修が一段落し、ちょっと緩めになりました。研修担当者のレビューが死ぬほど遅くやる事がなくなってしまった私は、余暇でIパスの勉強を再開する事になりました。
そして退路を断つ為に1ヵ月後に申し込みます。
Iパスを勉強した感想
・ハードウェアとかの説明などはPC慣れしてる人ならさらっとで大丈夫だった。
・データベース、作業プロセスの問題は研修を受けているうちにすっかり慣れ切ったのであんまり勉強してない。特にデータベース系の問題は実際にデータベースでアプリケーションを作成した人はノー勉でいける程度の内容しか出ない。
・とにかく略語が多い。
特にCEOみたいなアルファベット3文字ぐらいの略語がやたら多い。これに関してはマジで全然覚えられなかった。なるべく略してない状態の言葉を覚えておいて意味の方から引き出せるようにした方が良い。
全てではないけれど、傾向としてこういう意味で用いられやすい的なアルファベットはあるかも。G→government→だいたい政府的な内容、I→information→だいたい情報的な内容、M→Management→だいたいマネジメント的な内容 みたいなざっくりそんな感じはしますが、全てではないので注意。
・鬼門のストラテジ
テクノロジ(IT知識)、マネジメント(管理運営)、ストラテジ(経営)の3部門で成り立っているこの試験、PCが比較的得意だった自分の模擬試験の得点は完全にテクノロジ>>マネジメント>>>>>>>>>ストラテジでした。
PCに関する知識はある。管理運営も実務経験は少ないけどなんとなく想像がつくので大丈夫。でも経営て、経営経験なんてないですよ。興味という観点から言っても正直薄い。なので全然得点が取れずに苦戦しました。
しかしITパスポートの仕様上、苦手な部門もある程度点数が取れていなければいけません。なので特に後半はストラテジ中心に勉強しました。
本番でもストラテジは他よりも50点ぐらい劣った点数になってしまったのですが、それでも最初倍差ぐらいあった事を思い出せば大分マシになりました。
・計算問題は公式を頭に入れておくつもりで、分からなかったら最悪捨て。1つの計算問題を必死で覚えるよりは、同じ時間で頻出単語を3つ覚えておく方が良い気がします。そもIパスは選択問題なので、絶対ないだろという値を消去法で削りながら当てる手もあるので。
教材
■書籍
近所の本屋に売ってたのでこの本を買いました。
紹介しておいてなんなのですが、個人的にはあまりオススメでない書籍だったりします。
(なので今回はAmazonのリンクを貼りません)
・あんまオススメじゃないポイント
・出題分野が分かりにくい (採点で重要なのにどこまでがストラテジなのかとかが分からない。公式の出題範囲と章数が違うのでどこやってるのか掴みづらい時があってちょっとストレス)
・問題量が少ない (まず問題数が少ない上に答えがモロ書いてあるのでトレーニングにならない)
・傾向を微妙に外す (本番試験とのギャップ、網羅性のなさ)
個人的には他の書籍を購入するのがお薦めです。
具体例を挙げられなくて申し訳ないですが、上記のようなポイントを頭に入れて選んでみて下さい。
■ITパスポート試験ドットコム
一番役に立ったやつ。説明は不要、ひたすら過去問を周回しまくる。模擬試験形式でも一杯出来る。たくさんやろう。
https://www.itpassportsiken.com/
■eラーニング
弊社が加入している福利厚生サービスで無料で使えるeラーニングにIパスの問題集があったので活用しました。社会人の方は会社にそういうのがあるか調べてみても良いと思います。
申し込み
試験会場は全国の検定場です。
申し込み自体はギリギリでも行えるようですが、意外と行きたい日の席が埋まっちゃったりするので、どうしてもこの日この場所がいいというのがあれば早めに申し込む事をお勧めします。1ヶ月先なのにもう席ないとかあるんで……
前述の通りですが、退路を断つという意味でも大事です。
https://www3.jitec.ipa.go.jp/JitesCbt/html/examhall/examhall_info.html
当日
よくある光景ですが、会場では確認表の提出や身分証明書の確認、荷物を全てロッカーに入れるなどの支度を行って、密室になっている部屋の中に入って受験します。中に持ち込めるのは目薬が限界でした。
パソコンで回答を行って行きます。
個人的に思ったのは**「回答する画面の色が自由に変えられる」**、これが地味に便利でした。
明るさマシマシの真っ白画面だと目がチカチカしちゃって気になる人なので、肌色ぐらいの色合いにチェンジ。すごく見やすくなりました。とっても便利。
120分ある試験ですが、60分そこそこで回答を終了しました。
正直何問か「なにこれ!」っていう問題もあったのですが、わずかにある計算問題以外はだいたい暗記問題ですから、分からない問題はこれ以上考えた所で分かりません。観念して試験を終了する事にしました。
結果は合格です。だいたい3科目とも700点台前後で、総合点が720そこそこだった記憶があります。
試験を終了すると早速点数が表示はされるのですが、これが他の試験と違って「合格」とは明記されないんですね。点数が基準点を超えてるので明らかに合格なんですが、そこはやはり国が認定するだけあって形式的にでもコンピューターが勝手に合格判定を出してはいけないという事なんでしょう、多分。
その後
翌月中旬、ITパスポートの公式ホームページで合格発表がありました。勿論自分の受験IDもそこにありました。発表っていうか、知ってたっていう感じではあるんですが。
さらに翌月の中旬、合格証書が家に届きました。
この時点で受験から2ヵ月経過しているので、しょうがない事なんですが民間資格と比べるとなかなか遅い印象です。
次はステップアップを目指して、基本情報より前に情報セキュリティマネジメント試験を受験しようと思います。