UiPath Studio の機能改善(v20.10 → 22.10)
今秋(2023年10月28日)に延長サポートが切れるユーザーの皆様、GW前後か夏休みでのバージョンアップを検討されている最中ではないでしょうか?
各バージョン毎の新機能紹介記事はあるものの、 v20.10 から v22.10 の纏まったものは見かけなかったため書きます。(以下のリンクは UiPath Assistant に関する同様の記事)
分類、トピック | 機能改善概要 |
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バックステージビュー | 「ツール」や「設定」画面のオプションが更に充実しました。「ライセンスとプロファイル」では Studio Pro が Studio に統合され、Studio 開発でテスト機能が標準で利用可能となりました。 |
Studio起動 | バージョンアップ後の初回起動時のクィックツアーやワークフローインポート時の依存関係更新機能の強化。.NET 6.0 に対応する新しいランタイムプロジェクトが選択可能になりました。 |
アクティビティパネル | StudioX のアクティビティを Studio で利用できるようになりました。 |
ViewModels | ViewModels は、Studio Web およびクロスプラットフォーム プロジェクトで導入された新しいデザイン スタイルで、Studio および StudioX for Windows およびクロスプラットフォーム プロジェクトで利用できるようになりました。 |
シーケンス | 不要なシーケンス (ワークフローの最上位シーケンスや、If、Do While などのコンテナアクティビティのシーケンス) はビューから非表示になりました。 |
エラー、警告アイコン | アクティビティに検証エラーがある場合は、デザイナー パネルのアクティビティ タイトル バーの右側にエラー アイコンが表示され、そのすべての親アクティビティに警告アイコンが表示されます。アイコンをクリックすると、問題の影響を受けるアクティビティの [プロパティ] パネルが開き、[プロパティ] パネルの上部にエラー メッセージが表示されます。 |
デザイン・デバッグリボン | リモートデバッグやプロファイラ機能が追加されました。既存機能の PiP(ピクチャ イン ピクチャ) でもメインセッションを維持したまま仮想デスクトップでロボットを実行するオプションなどが実装されました。 |
ローカルパネル | デバッグ中にプロパティの編集が可能になりました。 |
テストエクスプローラー | テスト エクスプローラーは、テスト オートメーションに関連する情報を表示するパネルです。テスト エクスプローラーとそのサブパネルを使用することで、テストのグループ化、デバッグの実行、およびアクティビティのカバレッジの分析を行えるようになりました。 |
データマネージャ | 「データマネージャ」とは、Studioのデザインエクスペリエンスに組み込まれた新しいパネルで、使用済みリソースを表示して編集したり、新しいリソースを追加できるようになっています。変数や定数などの管理を含むプロジェクト内のすべてのデータを、単一の場所で管理できます。 |
オブジェクトリポジトリ | UI 要素の取得・登録から表示や編集メニューの操作性などで多くの改善が入りました。 |
パブリッシュ | パッケージのアイコン登録やプロジェクトのタグ付け機能、コンパイルオプションの追加等の改善が入りました。 |
バックステージビュー
ツール
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Microsoft RemoteApp における UIAutomation の自動化がサポートされるようになりました。
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ブラウザ拡張機能インストール時の細かい設定を、Studio画面で指定できるようになりました。
(現在のユーザーにインストール 、すべてのユーザーでインストール、グループポリシーオンライン、グループポリシーオフライン等)
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従来はデフォルトでメニュー表示されていた「チーム」について、プラグインの Git を有効化した際のみ表示されるようになりました。
設定
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デザイン
- ワークフローアナライザーの結果を出力できるようになりました。
- モダンデザインエクスペリエンスを既定に設定できるようになりました。
- プロセスが Attended Robot での実行を前提として開発されたものとしてマークできるようになりました。
- Studio のデザイン設定で [AI によるアクティビティの提案を有効化] オプションが選択されている場合、UiPath AI サービスはワークフロー内のアクティビティを追加する検索バーが開かれた場所を分析し、現在のコンテキストに基づいて次に追加するアクティビティを提案します。コンテキストがない場合 (例: デザイナー パネルでアクティビティが選択されていないときに Ctrl + Shift + T を押した)、アクティビティは提案されません。 等
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ライセンスとプロファイル
Studio起動
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ガイド機能
- 初回起動時にクイックツアーとしてチュートリアルが表示されるようになりました。(スキップすることも可能です。)
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依存関係更新機能
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新しいランタイムプロジェクトの登場
アクティビティパネル
StudioX のアクティビティを Studio で利用できるようになりました。
ViewModels
ViewModels は、Studio Web およびクロスプラットフォーム プロジェクトで導入された新しいデザイン スタイルで、Studio および StudioX for Windows およびクロスプラットフォーム プロジェクトで利用できるようになりました。
※補足:
- 新しいデザインスタイルは「Windows」および「クロスプラットフォーム」プロジェクトに対して適用されます。
- 「クロスプラットフォームプロジェクト」で利用可能なアクティビティについて、「Windows」プロジェクト内で新しいデザインを確認いただけます。
- 既存の「Windows - レガシ」プロジェクトの表示は変わりません。
シーケンス
不要なシーケンス (ワークフローの最上位シーケンスや、If、Do While などのコンテナアクティビティのシーケンス) はビューから非表示になりました。
※非表示としたい場合、バックステージビューの「設定」>「デザイン」>「シーケンスを非表示」をONにしてください。
エラー、警告アイコン
アクティビティに検証エラーがある場合は、デザイナー パネルのアクティビティ タイトル バーの右側にエラー アイコンが表示され、そのすべての親アクティビティに警告アイコンが表示されます。アイコンをクリックすると、問題の影響を受けるアクティビティの [プロパティ] パネルが開き、[プロパティ] パネルの上部にエラー メッセージが表示されます。
- エラーがあるアクティビティを示すアイコンの色が「黄・赤」になって、把握しやすくなりました。
- アクティビティの記述エラーが起きている時に、エラーアイコンをクリックするとエラー箇所のプロパティが表示されるようになりました。
デザイン・デバッグリボン
デザイン・デバッグのリボン(メニュー)に以下の追加・変更等がありました。
- 「元に戻す・やり直すボタン」 の追加
- 「未使用の変数を削除」ボタンが「未使用を削除」ボタンに変更
- 「リモートデバッグ」の追加:他のマシンにインストールされているロボットで、手元のStudioのプロジェクトを実行およびデバッグできるようになりました。
- 「PiP」の改善:
- メインセッションでのブラウザ上のユーザー認証をPiPセッションでもそのまま利用可能になりました。
- メインセッションとPiPセッションで同時にOutlookアプリケーションを使用できるようになりました。
- これまでは Child Session での PiP の実行のみ可能でしたが、マシン上に利用可能な仮想デスクトップがある場合にその仮想デスクトップ上で PiP を実行できるようになりました。
- 「実行をプロファイル」の追加:任意の単位(アクティビティ・シーケンス・サブフロー等)での処理パフォーマンスを確認できるようになりました。
「リモートデバッグ」の追加:他のマシンにインストールされているロボットで、手元のStudioのプロジェクトを実行およびデバッグできるようになりました。
「実行をプロファイル」の追加:任意の単位(アクティビティ・シーケンス・サブフロー等)での処理パフォーマンスを確認できるようになりました。
ローカルパネル
テストエクスプローラー
テスト エクスプローラーは、テスト オートメーションに関連する情報を表示するパネルです。テスト エクスプローラーとそのサブパネルを使用することで、テストのグループ化、デバッグの実行、およびアクティビティのカバレッジの分析を行えるようになりました。
データマネジャ
StudioX で初登場したデータ マネージャーが Studio でも使用できるようになりました。データマネージャは、Studioのデザインエクスペリエンスに埋め込まれた新しいパネルで、ユーザーは次のことができます。
- 使用済みリソースの表示と編集
- 新しいリソースを追加
- ユーザーが使用できるリソース (エンティティ、アセット、キュー、プロセス、オブジェクト リポジトリ) を表示
- プロジェクト内のすべてのデータを、データ マネージャーという単一の場所で管理できるようになりました。ここでは、変数、引数、定数、名前空間、エンティティ、リソース アクティビティ、コネクション、プロセス、アセット、およびキューを管理できます。
オブジェクトリポジトリ
改善事項:
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[アプリ/Webレコーダー]でレコーディング中に、すでにオブジェクトリポジトリに登録されている要素を使用できるようになりました。
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Computer Visionの技術を導入し、[すべての要素をキャプチャ] で特定のアプリケーションのすべての要素を抽出し、オブジェクトリポジトリに登録できるようになりました。
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キャプチャ中の画面でキャプチャ済みの要素をハイライトする[ハイライト]機能がオブジェクトリポジトリに追加されました。
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空のオブジェクトリポジトリに新しい要素を追加する際に、自動的に画面を作成するようにしました。
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ブラウザーの編集画面で引数の使用が可能になりました。
パブリッシュ
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パブリッシュ後のパッケージアイコンを指定できるようになりました。
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「ソースを含む」のコンパイルオプションが追加されました。(従来通り Xaml ファイルを標準でパッケージ内に含めたい場合はチェックをONにします。)
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「未使用の依存関係を削除」のコンパイルオプションが追加されました。(プロジェクト内で参照をもたないパッケージを梱包時に削除します。)
引用元
長々と書きましたが最後までお読みいただきありがとうございます。
次回は アクティビティパッケージの 20.10 > 22.10 の機能改善を纏めたいとおもいますm(_ _)m