ネイティブアプリの開発があまり好かれない理由の中に、リリース時の審査があると思います。
丹精込めて作ったアプリをいざリリースしようとしたら審査に1日2日、長ければ1週間近く待たされリジェクト・・・なんてことはよくあると思います。
それが致命的なバグで、すぐにリリースしないといけない場合は阿鼻叫喚でしょう。
この記事では、App Store でリリースしたアプリに致命的なバグが発生した際に、迅速に対応してもらうための手順について詳しく解説します。
申請方法
バグを修正し、申請をする
まず治さなければ話が始まりません。原因の追求、hotfix ブランチを切って修正し、アプリをリリースする申請を行なってください。
この時、
- アプリバージョン
- ビルドバージョン
を変更することを忘れないでください。
アプリ開発が初めてで「え?バージョンはどうあげればいいの?」と思っている方は以下の記事がとてもわかりやすく解説しているのでご参考ください。多くのアプリだとパッチバージョン、つまり、"1.0.0" をリリースしていれば「1.0.1」とすれば問題ありません。
ビルドバージョンは、開発者向けの番号なので1つ上げるだけで問題ありません。
App Review Team に連絡する
アプリの申請をしたら、App Developer の "Contact the App Review Team" へアクセスします。このページでは、緊急対応が必要な場合に App Review Team へ連絡するためのオプションが提供されています。
これ以外にも、リジェクトされたアプリに対する異議申し立ても行えます。
迅速な申請を選択する
ページ内で「迅速なアプリレビューを申請(request an expedited app review)」を選択します。
このオプションでは、特定の状況でアプリのレビューをするために利用できます。
アプリケーションの選択と申請
「迅速なアプリレビューを申請(request an expedited app review)」をせたくしたら、ページをスクロールし、レビューを希望するアプリケーションを選択します。次に、必要な情報を入力して申請を完了させます。
申請後
ここまで説明しましたが、この申請によって「すぐにリリースできる」とは限りません。
Appleの説明では、約9割の確率で24時間以内にレビューされ、リリースするかの判断が下されます。
どのくらい早いの?
先日(2024年7月8日)、この方法でアプリをリリースしました。
その際、申請した際の時刻は7月8日13時28分に Waiting for Review となり、
同日14時10分に In Review、同日14時22分にApprove となりました。
この時は、アプリ遷移時にクラッシュはするものの、軽微な修正で済んだので、1時間足らずでApprove となった可能性があります。
余談:イベントアプリの場合
公式ドキュメントでは、イベント関連のアプリの場合、アプリリリースを計画し、スケジュールすることを推奨しています。つまり、この対応はやむを得ない事情がある場合にのみ申請するものであり、早くリリースしたいからという身勝手な理由で行われるものではないとされています。
ただし、アプリがまだ審査中で、イベントの開始が間近に迫っている場合は、アプリの審査の迅速化をリクエストできます。リクエストには、イベント名、イベントの日付、イベントとアプリの関連付けを必ず明記して申請を行なってみてください。
最後に
まとめると、App Storeでバグが発生し、緊急対応が必要な場合には、AppleのApp Review Teamに迅速な申請を行うことが最も効果的です。この手順を踏むことで、アプリのレビューとリリースを迅速に進めることができ、ユーザーへの影響を最小限に抑えることができます。
緊急対応が必要な場合は、ぜひこの記事を参考にしてみてください。
参考文献