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【24時間で統計検定準1級合格 + 優秀成績賞】学習期間とログまとめ。

Last updated at Posted at 2024-10-02

はじめに

タイトルの通り、学習時間24時間で統計検定準1級に合格し、優秀成績表をいただきました。
合格までに行ったことや学習の様子を、なるべく言語化してみましたので、一読していってください。

この記事のポイントです。

  1. 体系的に一度勉強しておかないと、テキストを辞書として活用することも難しい!
  2. ChatGPTを活用すればワークブックは読める!
  3. 問題の解法ロジックを自分で言語化できれば、その問題に関する復習は原則不要!

▼ 合格レポートです(恥ずかしいですが一応、ね)。

スクリーンショット 2024-09-30 20.38.56.png

img.png

期待値

お願い
no silver bullet という言葉があるように、勉強法にも万能薬はない と考えます。
ここでの目的は、自慢をすることでも再現性を保証することでもなく、ある個人の事例と感想を紹介することです。この記事をもってして、誰かの希望になることも絶望になることも想定しておりません。統計検定準1級は情報が少なく、誰かが発信することそのものに価値があるはずです。あくまで 参考 として一読下さいね。

私の簡単な経歴

  • 執筆時点で24歳、社会人1年目(株式会社キカガク で機械学習講師兼DXコンサルタントをしています)
  • 大学院で情報・経営システム工学を専攻し、修士号を取得
  • 統計検定2級は2021年5月に取得済み

学習内容

学習期間および学習内容についてそれぞれまとめます。
トータル24時間の内訳は以下のとおりです。

学習内容 学習日 学習時間
コミュニティ勉強会 8/11(日) 0.75 h
過去問2021年度理論値チャレンジ 8/12(月) 3 h
ワークブック1周(コミュニティ含) 8/16(金) 〜 8/23(金) 13.1 h
撮影(統計WB2周目) 8/23(金) 1.5 h
出題傾向把握・統計WB2周目つづき、電卓の使い方勉強 8/24(土) 3 h
試験当日:統計ワークブック2・3周目 8/25(日) 2 h
23.85 h

一日平均2hくらい学習したことになるんですね。この時期はプロジェクトが大詰めで繁忙だったため平均2時間強残業しており、副業で塾講師も継続していました。ベンチャー企業等でぼちぼち忙しい人の学習ペースとしては、これくらいが現実だと思います。

以下ではそれぞれの学習内容を簡単に紹介したいと思います。

コミュニティ勉強会

キカガクでは 長期コース の卒業生のコミュニティが存在し、講師や受講生・卒業生がワイワイ集まって様々な勉強会が開催されています。

最近では毎週日曜朝に準1級の勉強会が開催されており、学習のきっかけとして 8/11(日) に初めて参加しました。内容は6章の例題解説。初めてこの日にワークブックの問題を見たのですが、それでも理解できるくらい解説がわかりやすく、非常に感動しました。8/18(日) にも参加し、その日は21章の解説を聴講、その後22章と23章の解説を私が行いました
(この日の学習時間は、「ワークブック1周(コミュニティ含)」枠に入れてます)。

過去問2021年度理論値チャレンジ

ワークブックをやれば準1は受かる」という噂は耳にしていたので、「ワークブックを真横に置いて、答え以外を無限にカンニングしながら無限に時間をかければ、満点が取れるはず」と仮説を立てました。
そこで、2021年の過去問をワークブックを見ながら約3時間実施。公式を無限に見ているはずが太刀打ちできず、結果として 正答率は 49% という有り様でした。これ合格した人本当にすごいですね。

↓当時のSlack個人チャンネルのつぶやきと、ノートの様子。きったねぇ

image.png

image.png

ここで得た結論は、以下のようなありきたりな内容でした。

体系的に一度勉強しておかないと、テキストを辞書として活用することも難しい!

そんなわけで、ワークブックをちゃんと1周してみることに。

ワークブック1周(コミュニティ含)

ワークブックの例題の解説を理解しただけです。原則、解いてはいません(解けません)。例題の解説とその背景を理解することに集中しました。ざっくり言語化すると、次のような感じで各章を学習したと思います。

  1. 例題を見る(1 min)
  2. 例題の解説を読む(1 min)
  3. 例題の解説に使ってそうな公式を見つけるイメージで、本文を頭からざっと読む(3 min)
  4. ChatGPTと仲良くしながら、本格的に例題とその解説を理解しに行く(無限)

感覚としてはTOEICのパート7を解いている感じです。問題とその選択肢を読んでから、そこに該当しそうなパラグラフを探すアレ。

数式の理解には妥協しませんでした。わからないところは写経を含めた検算を行い、1周終わるまでにはGoodNoteを100ページほど使いました。ただし、18章はいつまで経ってもよくわからなかったのと、26章は面倒だったのでスキップしました。

▼ 各章の学習時間です。丸の内側にある数字が、各章の理解に書けた分数です。
数値が大きい単元は本当に苦戦したので、二度と解き直さない気持ちで乗り越えました。星とかハートは後述の出題傾向です(かわいいでしょ)。
image.png

ChatGPTがいなければこんなにスムーズに学習は難しかったと思います。解説に賛否があるワークブックですが、行間を埋めることが実質演習だと思えば、一周目からほどよい問題演習が出来て楽しいですよ。

ChatGPTを活用すればワークブックは読める!

撮影(統計WB2周目)

血迷いました。この勉強法は昔からやっているのですが、結果として今回は失敗でした。
簡単に言うと、「これから覚えたい内容を、あたかもプロ講師のように解説する知ったかぶり動画を撮影し、YouTubeに非公開でアップロードする」というものです。

▼ イメージ(実際に投稿したやつです)

image.png

撮影を行った背景は3つあります。

【背景】

  • 試験2日前なので問題を解く時間があまりなく、特定の問題にフォーカスするよりは公式にフォーカスしたほうが良いと考えた
  • 試験前日も夜21時半まで副業が確定しており、体力がなくても学習できる動画を残したかった
  • 会場まで1時間電車に乗る必要があるが、乗り物酔いがひどいため耳で勉強したかった

結構頑張って 1.5 h の動画を撮影したのですが、結果として有効活用されることはありませんでした。主要因を列挙しますとだいたいこんな感じです。

【敗因】

  • あまりにも理解が浅く「知ったかぶり」すら出来ない状況で、「ただのぶつぶつ」動画になった
  • 数学を耳で学習できる体験を作るのはそもそも難しかった
  • 試験前日は電卓の使い方に追われ、当日はワンマン電車ですし詰め状態だったため、そもそも動画を見ることも無かった

普通に残念でした。ただし、動画を撮影している時間そのものは復習になったため、公式を身につける時間としては悪くなかったです。

(自分の声って、録音されたもの聞くと不快ですよね。それを活用して、復習しながら復習の材料を作るというのが動画撮影のアイデアです。ちょっと面白いので試してみてください。)

前日・当日の勉強

勉強においては、「やる」ことよりも、「決める」ことの方が勇気を要します。全く過去問を問いていなかった私は、2周目の復習内容にかなり迷いが生じました。
そこで、「過去問の出題傾向を把握し、重要そうなところだけ2周目を行う」、「電卓の使い方は最低限学ぶ」 と決めました。理由はないです。決めたんです。サイトは以下を用いました。情報発信激感謝!


ワークブック2周目を解くときは、ただ解くだけでなく、次のことを意識するようにはしていました。

  • ざっとみてわかりそうなところは、もはや勉強しない(要勇気)
  • 問題を解くための操作を可能な限り言語化し、フレームワーク化する。
    • この問題は、「こういう概念を理解していることを求めていて、この公式を使えば解けるだろう」と言語化できれば、その問題に関して手計算は行わない(試験では形が変わるのだから意味がない)
  • 「この問題はどのようなスキルを問う問題なのか?」「自分なら問題をどうひねって出題するか?」をメタ的に考えてみる

上記は統計検定準1級のみならず、いろいろな試験や仕事等でも使える考え方だと思います。結構面倒に感じるのですが、一問1,2分で実施できますのでお試しあれ。
(問題演習をしていると、だんだん問題をこなすことが目的になってきますよね。「問題数」という明確なタスクが消えることに対して、「理解度」という測りにくい指標を追い求めている時間は、気持ち的には安定しないのは重々承知です。時間という制約がある中で、一回抽象化を挟むのが結構苦しいんですよね、こ・れ・が。序盤に耐えて後半でひっくり返すぷよぷよみたいなものですから、なんとか頑張りましょう)

問題の解法ロジックを自分で言語化できれば、その問題に関する復習は原則不要!

使用書籍・参考サイト

※ アフィリエイトリンクではありません。
とりあえず使ったものは全部列挙します。

統計検定準1級対応 統計学実践ワークブック

主戦力でした。コンパクトに広い知識がまとまっており、とても良い本だと思います。「こりゃ試験には出んやろ」みたいな難しい内容もあり、最初は判断つきにくいかと存じます。
あまり本質ではないアドバイスですが、直感的には「1問3分以内で解けそうか?」を考えると良いです(試験ですから)。とはいえ、問いの角度を変えれば難易度など簡単に上下するものなので、例題は原則解けるようにしておきましょう。

ChatGPT - OpenAI

24時間、クラスで一番頭のいい友達が隣にいるようなものです。統計学実践ワークブックのわからないところは、たいていChatGPTが解決してくれました。上手な回答が返ってこない場合は、殆どの場合聞き方が悪いです。課金推奨。

【徹底分析!】統計検定準1級 出題傾向

個人の感想みたいな記事は正直参考にしていなかったのですが、これは統計情報がまとまっているためかなり重宝しました。PBT版の情報も含まれているためバイアスはありますが、それでも意思決定のサポートにはなると思います。私は、統計ワークブックの26章がめんどくさく感じ放置していたのですが(眠かった)、以下のサイトを見てちょっとだけ安心しました。

過去問題|統計検定:Japan Statistical Society Certificate

2021年しか解いていないのでなんとも言えませんが、ワークブックとの対応(ズレも含めて)を知っておくことは重要だと感じます。

【備考】 当日の注意点

試験会場には、早めに到着しても勉強できないところもあるそうです(お恥ずかしながら完全に無知でした)。私は 14:30 から試験を予約していたのですが、13:50 に到着したとほぼ同時に説明と試験が始まりました。
(試験は70 min程度で終わらせ 15:22 に退出したので、試験会場に入ってから結果をもらうまでの総時間が90分より短かったです...w)

そんなんで準1級受けて意味あるの?

個人的には速攻仕事に生きて有意義でした。ちょうど社内でデータサイエンス周りのコンテンツ制作があり、準1級で学んだ内容を活かしてフィードバックを行うことが出来ました。その内容は2級の範囲を超越しており、準1級の学習を行うことで始めて正確なレビュが出来たと感じております。

資格試験は、「証明」の意味と、「きっかけ」の意味があると思います。
「証明」としての準1級のパワーは正直感じられていませんが、ある特定の範囲の学習内容を体系的に取り組む機会を強制的に設ける「きっかけ」としての意義は十分にあったと感じます。
是非皆さんも、日常のスパイスとして何かしらの資格に取り組んでみてはいかがでしょうか。

まとめ

それでは冒頭のまとめを再掲。

  1. 体系的に一度勉強しておかないと、テキストを辞書として活用することも難しい!
  2. ChatGPTを活用すればワークブックは読める!
  3. 問題の解法ロジックを自分で言語化できれば、その問題に関する復習は原則不要!

これらって、別に準1級に限った話でもないと思うんですよね。
時間や体力(あとモチベーション)は有限です。ある程度の制約の中で、学習を継続し、それなりのパフォーマンスを出すための参考になると幸いです。

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