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生成AIの国内論文調査してみた

Last updated at Posted at 2024-10-09

はじめに

昨今生成AIを用いた研究やシステムが話題に上がることが多くなっており、トレンドとなっています。
その中で、生成AIのユースケースとはどのようなものがあるのか確認するのと合わせて、生成AIの活用をテーマに国内でどのような研究がされているのか論文を調査してみました。

調査した論文のなかでピックアップしたものの概要と所見を記載するので、興味があれば読んでみてください。

論文紹介

今回紹介させていただく論文になります。

No タイトル 著者 出版
1 }公務員試験対策のための対話型生成AI の活用 古矢一翔、林浩一 「情報教育シンポジウム」 2023年8月
2 StableDiffusionなどの画像生成AIを用いたドローン河川巡視用AIのデータ増強 高橋 悠太、藤井 純一郎、天方 匡純 人工知能学会全国大会論文集 JSAI2023 (0), p.1O3GS703-1O3GS703, 2023
3 損害保険会社における生成AIを活用した紹介応答支援システムの開発事例 筒井 正二郎、狩野 充弘、黒木 賢一、福本 彩、浜野 佑介、傍田 健治、齋藤 天眞、河本 竜法、小田島 拓、加藤 豪、本橋 洋介 人工知能学会全国大会論文集 JSAI2024 (0), 2A6GS1004-2A6GS1004, 2024

論文:公務員試験対策のための対話型生成AI の活用

概要

対話型生成AIを利用して、作問とキーワード解説を行うことで、試験対策の効果的な学習方法として生成AIの活用プロセスを検討・提案する

所見

論文問題など、LLM特性から得られる情報は学習教材として有効な場面は多くみられると思いました。
AIを利用した学習のサイクルに注目していて、意識的に、または無意識的にでもAIを利用して情報を得る際には似たようなことをしている方も多いのではないでしょうか。
AIの設定などプロンプトをうまく利用すれば、より効率的な学習が期待できそうだということと、提案したプロセスが有効であるか展開を見たいと思います。

論文:StableDiffusionなどの画像生成AIを用いたドローン河川巡視用AIのデータ増強

概要

一般ごみなどの不法投棄をAIで検知する既存モデルを、画像生成AIにより生成された画像で学習改善されるか検証する

所見

既存モデルの学習材料にAIの生成画像を利用して、学習改善がされるかの検証論文でした。
実際に想定できるシーンがあっても、画像などの学習材料として用意できない場合などが想定されるのかなと思いました。
ただ、学習材料としてAIコンテンツを利用すると偏りなどが発生し、モデルが崩壊する可能性もあります。
今後、データ増強にAIコンテンツを利用して検証していく際に、そのような観点も検討材料に入っていくのか気になりました。

論文:損害保険会社における生成AIを活用した紹介応答支援システムの開発事例

概要

自然言語を理解する能力が高く、自然な回答を得られやすいLLMの特徴から生成AIを活用して照会応答支援を行う
照会応答の精度向上のため、プロンプトDBやRAGアーキテクチャをシステム構成要素として取り入れた開発・運用事例となっている

所見

類義語変換や用語集など、AIを利用する上で業務的な前処理にどう対応するか、
性能向上のために、チャンク分割やトークン数の組み合わせなども検証に取り組んでおり、生成AIを活用したシステム事例として参考になる論文でした。
マルチモーダルが今後の展望として触れていましたが、AIの性能向上に直結する部分だと思うので、今後のブラッシュアップなどが非常に興味深いと思います。

まとめ

生成AIのユースケースとして、国内でどのようなテーマで生成AIの研究が取り組まれているか認識できた時間だったと思います。
自身の勉強時間としてもそうですが、社内勉強会のネタ作りも含めた久しぶりの論文調査は有意義なものでした。

時間を見つけて海外の論文についても調査し、またこのような形でまとめたいと思います。

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