[2024/10/28更新] 記事タイトルを変更しました。
はじめに
Hello, World!!
はじめましての方ははじめまして。
3年半ほどTalendというETLツールの技術者をやっています。
直近の投稿は (本業のTalendとあまり関係のない) 技術投稿でしたが、今回は技術のお話ではなくアンガーマネジメントのセミナーを受講した感想について記載します。
きっかけ
まず、私自身の性質の話からにはなるのですが、一言でいうと「熱しやすく冷めやすい」という性格をしています。
もちろん、わりといろんなものに興味を持ち、それが長続きしない傾向にあるので、一般的な意味でもここには該当しているのですが、今回は一般的な意味合いとは少し異なり、「しょうもないことですぐカッとなる (= 沸点が低い) が、キレた後に矛を収めるのも早い」という性質をこう表現しています。
そんな私ですが、所属会社での上司との面談にて、「技術者としてよりも人間としての成長を」と公言したこともあり、感情のコントロールのトレーニングの一環として、アンガーマネジメントのセミナーを受講しました。
補足
「技術者としてよりも」と、さも技術面を軽視しているような表現ですが、これは「技術屋なのだから、技術者として成長することを標榜するのは当たり前」という私自身のスタンスによります。
続きまして、アンガーマネジメントについて、簡単に記載します。
アンガーマネジメントとは
英単語をそのまま解釈すると
"anger" : 「怒り」
"management" : 「管理」
であり、"anger management"は「怒りの管理」という意味合いになります。
これだけでもなんとなく言いたいことはわかるような気がしないでもないですが、もう少しわかりやすい説明はないものかと、軽く調べてみました。
日本には、日本アンガーマネジメント協会という団体があるそうです。
この日本アンガーマネジメント協会の公式サイトでは、アンガーマネジメントは以下のようなものであると表現されています。
アンガーマネジメントとは?
アンガーマネジメントは怒らないことを目指すものではありません。違いを受け入れ、人間関係を良くする心理トレーニングです。
1970年代にアメリカで生まれたとされている怒りの感情と上手に付き合うための心理教育、心理トレーニングです。怒らないことを目的とするのではなく、怒る必要のあることは上手に怒れ、怒る必要のないことは怒らなくて済むようになることを目標としています。
当初は犯罪者のための矯正プログラムなどとして活用されていましたが、時代の変遷とともに一般化されていきました。
これを自分なりに要約し、アンガーマネジメントとは
必要のないときにまで (内心はともかく、表面上は) 怒らないようにするための、メンタルトレーニングの一種
と解釈しました。
実際に受講してみた
セミナー受講は2カ月ほど前に行いました。
このため、受講から記事投稿までに少し間が空いています。
要点
受講したセミナーの要点をまとめると
- アンガーマネジメントは「怒る必要のないところで怒らないための技術」である
- 怒りを感じるのは、現実と自分の中の理想にギャップがあるから
- あくまで「自分の中の理想」なので、人によって感じ方に差がある
- アンガーマネジメントにおいては、この理想と現実のギャップのアウトプットが重要
- アウトプットしたギャップのうち、コントロールできるものはコントロールする
とのことらしいです。
サンプルケース_01
所要時間5分の作業を他人に依頼した。その後音沙汰がなく、30分後に確認したところ、全体の5%もできていなかった。
こちらのケースは筆者が適当に用意したもので、実際のセミナーの内容とは関係ありません。
理想と現実のギャップのアウトプット
ひとまず、理想と現実のギャップをアウトプットしてみましょう。
この場合
理想
- 依頼した作業の完了報告が上がっているべき
- 仮に遅れる場合、何かしらの進捗報告があってしかるべき
現実
- 依頼した作業の完了報告が上がっていない
- 進捗に関する報告が何もない
これが「現実と理想のギャップ」です。
このケースのにおいての理想・現実は、誰が考えてもほぼ同じような内容になると思います。
人による感じ方の差
上述した通り、このケースの理想・現実はほぼ上述した内容になるかと思います。
ただ、細かく考えていった場合、
- 作業依頼からn分後の時点で作業完了報告が上がる
- 仮に遅れる場合、作業依頼からn分後の時点で報告が上がる
- 遅延の報告の粒度
- そもそも、作業完了目途の報告があってしかるべき
等、人によって微妙な差異が出てくることが想定できます。
たとえば、私の場合「10分までは誤差、それ以上は報告が欲しい」と考えますが、5分の時点で報告を求める人も、1時間後でいいという人もいるでしょう。
これが、人による感じ方の差です。
怒る必要があるか
この場合、(理由はともあれ) 報告がなかったことへの指摘は必要でしょうが、遅れた理由が
- 客先から電話があり、別件で至急の対応が必要になったから
- 単純にサボっていたから
の場合は対応が変わってきますよね。
1点目の場合は、理由が至極真っ当ですから、少なくとも怒るべき事由ではないですよね。
2点目の場合は、怒るべき事由かと思います。
6秒ルール
アンガーマネジメントの話をする際によく言われることで、アンガーマネジメントにおける「6秒ルール」とは、雑にまとめると
「内心で怒ってから理性が働くまでのだいたい6秒、その間をなんとかやり過ごして冷静になろうぜ」
ということです。
※ちなみに、なぜ6秒なのかの論文等があるのかもしれませんが、そこまで探す余力はありませんでした。
事象のコントロール
これもサンプルケースがあるとわかりやすいので、用意してみます。
サンプルケース_02
電車の中で、ほかの乗客がバカ騒ぎしていて、不快指数が高い
こちらのケースは筆者が適当に用意したもので、実際のセミナーの内容とは関係ありません。
コントロールできる要素・できない要素
この場合、「電車の中で騒ぐべきではない」「静穏であるべき」というのがおおよその理想ですから、本来は怒る必要のあるケースです。
ただ、電車の中でバカ騒ぎするような奴に正論で注意するのもバカバカしいですし、下手すると身の危険もあるので、これはコントロールできない要素です (下記の「重要性が低い事項」にあたります)。
ただ、自分の行動はコントロールできますので、
- ヘッドホンを使用して音楽を聴く
- 車両を移動する
など、対応は可能です。
このように、
- コントロールできない要素は受け入れる努力をする (重要性が低い事項に関しては放置する)
- コントロールできる要素はコントロールし、現状がどの程度改善すれば納得できるかを検討する
というのがアンガーマネジメントの考え方、とのことでした。
雑感
アンガーマネジメントについては、セミナー受講前から6秒ルール等の断片的な知識は持っていました。
今回セミナーを受講してみて、「アンガーマネジメント」という言葉にもともと持っていた「怒らないためのトレーニング」という印象が、「怒りを前面に出さないためのトレーニング」へと変わりました。
ただ頭では理解していても、「それができたら苦労はしない」という印象も持ちました。人間も所詮は生物、たとえ理性があろうとも本能に抗うのは難しいと感じました。
以上。