概要

DynamoDB のリージョンレベルでのレプリカテーブルを作成する機能。
アプリケーションがあるリージョンのレプリカテーブルにデータを書き込むと、DynamoDB は書き込みを他の AWSリージョンのレプリカテーブルに自動的に伝播する。

利点

ローカルの読み取りと書き込みで、グローバルなデータアクセスができる。
- あるリージョンで発生した更新が他のリージョンにも伝播し、最終的に全リージョンのデータの一貫性が保たれる。
  
  ＝世界各地に分散しているアプリケーションそれぞれでローカルにアクセスされるテーブルが最新の状態が保たれる。
パフォーマンス
- 1 桁ミリ秒のレイテンシーで提供される。

新しいレプリカテーブルを追加するための要件

新しいレプリカテーブルをグローバルテーブルに追加するには、以下の全ての条件を満たす必要がある。

その他すべてのレプリカと同じパーティションキーがテーブルに含まれている。
テーブルは、同じ指定した書き込みキャパシティー管理設定とする。
テーブル名が、その他全てのレプリカと同じ名前である。
項目の新しいイメージと古いイメージの両方を含むストリーミングで、テーブルの DynamoDB Streams が有効になっている。
このグローバルテーブルの新規または既存のレプリカテーブルにデータが含まれていない。

CloudWatchモニタリング

ReplicationLatency
- 更新された項目が1つのレプリカテーブルの DynamoDB ストリームに表示されてから、その項目がグローバルテーブルの別レプリカに表示されるまでの時間。
- ミリ秒単位で表し、すべての送信元リージョンと送信先リージョンのペアに対して出力される。
PendingReplicationCount
- 1 つのレプリカテーブルに書き込まれているが、グローバルテーブル内の別のレプリカにはまだ書き込まれていない項目の更新数。
- 項目数で表し、全送信元と送信先のリージョンのペアに対して発行される。

AWS CLIを用いた作成方法

作成

DynamoDB Streams を有効にして米国東部 (オハイオ)に新規テーブル (Music)を作成する。

aws dynamodb create-table \
    --table-name Music \
    --attribute-definitions \
        AttributeName=Artist,AttributeType=S \
        AttributeName=SongTitle,AttributeType=S \
    --key-schema \
        AttributeName=Artist,KeyType=HASH \
        AttributeName=SongTitle,KeyType=RANGE \
    --billing-mode PAY_PER_REQUEST \
    --stream-specification StreamEnabled=true,StreamViewType=NEW_AND_OLD_IMAGES \
    --region us-east-2

米国東部 (バージニア北部) に同じ Music テーブルを作成する。

aws dynamodb update-table --table-name Music --cli-input-json  \
'{
  "ReplicaUpdates":
  [
    {
      "Create": {
        "RegionName": "us-east-1"
      }
    }
  ]
}'

ステップ 2 を繰り返して、欧州 (アイルランド) (eu-west-1) にテーブルを作成する。

動作確認

作成されたレプリカのリストを表示する。

aws dynamodb describe-table --table-name Music --region us-east-2

新しい項目を米国東部 (オハイオ) の Music テーブルに追加し、レプリケーションが機能していることを確認する。

aws dynamodb put-item \
    --table-name Music \
    --item '{"Artist": {"S":"item_1"},"SongTitle": {"S":"Song Value 1"}}' \
    --region us-east-2

項目が米国東部 (バージニア北部) および欧州 (アイルランド) に正常にレプリケートされたかどうかを確認する。

aws dynamodb get-item \
    --table-name Music \
    --key '{"Artist": {"S":"item_1"},"SongTitle": {"S":"Song Value 1"}}' \
    --region us-east-1

aws dynamodb get-item \
    --table-name Music \
    --key '{"Artist": {"S":"item_1"},"SongTitle": {"S":"Song Value 1"}}' \
    --region eu-west-1

参考情報

Amazon DynamoDB グローバルテーブル
DynamoDBグローバルテーブルを作成して異なるリージョン間での同期を確認してみた