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「数字->新名」の対応を元に、「Bone_L.数字」を「新名_L」に改名する(正規表現) (Python for Blender クックブック)

Last updated at Posted at 2018-10-29

「数字->新名」の対応を元に、「Bone_L.数字」を「新名_L」に改名する(正規表現)

Pythonを使ってBlenderでできる事をまとめています。解説もあります。

はじめに
レシピ一覧

Pythonの難易度: ★★★★★

動機

左右対称のリグを作るとき、ボーンの名前に左右を表す_L_Rが付いていると便利です。
しかし、X-Axis Mirrorを有効にボーン編集をしても、Bone_[LかR].[三桁数字]というボーンが作られてしまいます。(「001」のように0埋めがされた数字も三桁数字と表現しています)
これをBone.[三桁数字]_[LかR]に名付け直せると便利ですね。
また、.001が付いているボーンはSholderに、.002ならArmのように、数字に基づいて改名してみましょう。

細かい仕様

  • 名称変更を施したいアーマチュアがオブジェクトモードでアクティブだとします。
  • アーマチュアのボーンの名称は「Bone_L.[三桁数字]Bone_R.[三桁数字]/その他」のいずれかが含まれています。この内、.[三桁数字]は省略されている時もありますが.000と同じとみなします。
  • ["Sholder", "Arm", ...]のような、新しいボーンの名称がリストの形式で定義されています。(以下、name
  • Bone_L.i[nameのi番目の要素]_Lに、Bone_R.i[nameのi番目の要素]_Rに改名してください。ただし、len(name) <= iiに関してはBone.i_Lのようにして下さい。
  • _L_Rの一方しかない場合も、改名してください。
  • その他のボーンは名前を変えないでください。

サンプルコード

name = ['Sholder', 'Arm', 'Hand', 'Finger']

import re
pattern = re.compile(r"Bone_(?P<lr>L|R)($|\.(?P<count>\d{3}))")

import bpy
obj = bpy.context.active_object
if obj.type != "ARMATURE":
  raise Exception("active object is not an armature")
bones = obj.data.bones
for bone in bones:
  match = re.match(pattern, bone.name)
  if match is None:
    continue
  bone_lr = match.groupdict()["lr"]
  if match.groupdict()["count"]:
    bone_count = int(match.groupdict()["count"])
  else:
    bone_count = 0
  if bone_count < len(name):
    trunk = name[bone_count]
  else:
    trunk = "Bone.{0:3d}".format(bone_count)
  bone.name = "{0}_{1}".format(trunk, bone_lr)

上記サンプルコードを、Blender内蔵のテキストエディタに貼り付けた後、Alt-Pを実行してください。

解説

正規表現

文字列があるパターン(aから始まるとか)に一致しているかを調べる方法に正規表現というのがあります。
詳細はググって欲しいですが、a+b*のように普通の文字に特殊文字を混ぜることでパターンを定義します。
たとえば、a+b*というのは「aを1個以上のあとbを0個以上含むパターン」を指します。
そのため、aaaabbb,a,aba+b*という正規表現に一致しますし、cbは一致しません。

今回、Bone_(L|R)(^|\.\d{3})という正規表現にマッチしています。(?P<lr>などは後で説明するので一旦無視してください)
Bone_(L|R)(^|\.\d{3})はどのようなパターンを指すのでしょうか?
(L|R)は「LRのどちらか」というパターンを指します。つまり、Bone_(L|R)というパターンはBone_LBone_Rのどちらかが一致します。
同様に、$は「文字列の終端」を、\.は「.という文字1」を、\dは「0~9の数字のどれか一文字」を、{3}というのは「直前の文字3文字」を指します。
したがって、Bone_(L|R)($|\.\d{3})というのは「BoneのあとにLかRがあって、そこで文字列が終了するか、.とそのあと数字を3文字」というのを指します。まさにBone_L.001などが一致しますね。

正規表現をpythonで使うにはreという標準モジュールを使います。

まず、pattern = re.compile(正規表現)で正規表現をコンパイルします。あまり気にしないでください。
match = re.match(pattern,文字列)を実行すると、matchには専用のオブジェクト(一致した場合)かNone(一致しなかった場合)が代入されます。

ここで、先ほど飛ばした?P<lr>を説明します。
これは、match.groupdict()と一緒に使うことで「一致した文字列を後から辞書型で取得」できます。

例えば、文字列がBone_L.001だった場合を考えてみましょう。
すると、match.groupdict()["lr"]Lです。
このように?P<キー>パターンを指定すると、パターンに一致した文字列を後から辞書型で取得できます。

bpy.context.active_object

PythonからBlenderを使うにはbpyというライブラリを使います。
例えば、bpy.dataにはBlender内の様々な変数(オブジェクトのインスタンス)が、bpy.contextにはBlenderの現在の状態(選択中のオブジェクトなど)が格納されています。
選択中のオブジェクトを取得するにはbpy.context.selected_objectsが使えます。

今回はアクティブなオブジェクト(最後に選択したオブジェクト)が対象なので、bpy.context.active_objectを使用します。

  1. .というのは「なにか一文字」を指します。

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