「難しい」てなんだろう?
今年の東大物理は史上最高に難しかったと言われている。 解ける人はほとんどいなかっただろうと思われ、予備校の先生が泣きを入れていたという話もある。 解けないから難しい、たしかにそうだけどなぜ解けないか?を考えると「難しい」ってどういうことなのかというのが見えてくる。それほど難しくはない要素が数多く絡み合って、全体的に複雑になっている。それを解きほぐすのに苦労する
おそらく今回の問題はこれだろう。図を見るとわかるけどめちゃ複雑な装置だ。それぞれにどんな力が加わり、どんな電気が流れるのかを一つ一つ見ていかなければならないんだけど、見落としがあったら正解はでない。しかも受験には【制限時間】がある。時間無制限でいいって言われたら、東大を受けるような学生なら解ける子も多いだろう。求められる知識が多くて、その一つでも欠けると解けない
これもあるかもしれない。でも、東大を受けるような学生がこの問題に求められる知識を欠いていることはないだろう。また、欠けている知識が多すぎるともはや「チンプンカンプン」で難しさも実感できないよ(笑)必要な条件が少なくて、類推に苦労する
「間違い探し」「詰将棋」を例にするとわかりやすい。問題文に『2つの絵に10この間違いがあります』
『9手詰め』
とあるのと
『2つの絵に間違いがいくつあるか?』
『(詰め手数のない問題)』
という問題では圧倒的に後者のほうが難しく感じる。 理系の問題では、大問の中に小問があって、順に解いていけば大問の正解にたどり着けるものがあるが、それが前者。でも東大は大問の正解だけを求められることも多くそれだけでも難しくなることがある。