寝食を忘れて打ち込んだゲーム
高校生から大学の頃、寝食を忘れて打ち込んだゲームが3つあります。 ・ドラクエシリーズ ・ストリートファイターシリーズ ・F1シリーズ ドラクエ1,2は復活の呪文を打ち込むことなく、ファミコンをつけっぱなしにしてぶっ通しでエンディングまで進んだり、F1シリーズでは全戦ポール・トゥ・ウィンでワールドチャンピオンになったりと徹底的に打ち込みました。しかし、格闘ゲーム(私の場合は=ストリートファイターシリーズ)はそこまで上達しませんでした。 ドラクエシリーズは根気さえあれば誰でもクリアできます。レーシングゲームは私は向いていたのでしょう。しかし、ストリートファイター(II、ターボ)は上級者のレベルには達しませんでした。とても難しいコマンド
ストリートファイターには、有名かつ難関なコマンドが2つあります。ご存知昇龍拳とスクリューパイルドライバーです。昇龍拳は飛んでくる相手を撃ち落とす無敵技、スクリューパイルドライバーは相手に大ダメージを与えられる技です。それだけに出すのも難しくなっています。昇龍拳は、1Pの場合、右→下→右斜下+パンチを素早く入力しなければなりません。失敗すると波動拳になったり、パンチになったりします。スクリューパイルドライバーは方向キーを一回転+パンチと更に難しくなります。まぐれで1回位出せても、連発させるのは無理でした。連発させる必要はないかもしれませんが、出したいときに確実に出せる必要はあります。これができないとなかなか勝てません。そして、これができずになかなか勝てませんでした。こんなふうに昇龍拳が出せたら・・・
こんなふうにスクリューパイルドライバーが出せたら・・・
ストリートファイターも楽しかったでしょうし、もう少し勝てたかもしれません。
究極の武器
このコマンドが難しいと思う人は少なくなく、ヤフー知恵袋などでも、 「1ボタンで昇龍拳を簡単に出せるような装置はないか」 という質問がしばしば出てきます。確かに、そんな装置があったら、初心者でももう少し楽しめるかもしれないと思ったものです。技術屋の視点から見たら、コントローラーにマクロを仕込めたら実現は可能であることはすぐに分かりましたが、ゲーム機のあんな小さなコントローラーにどのように仕込むのか、そのときは回答が得られませんでした。
ヒットボックス
そこに一筋の光明がさしてきました。ヒットボックスという、ゲームコントローラーです。この中に、ボタンを制御する基板が入っています。しかもこれは、いろいろと改造が可能となっています。わずか500円の心臓部
後はIO制御ができるマイコンさえあればいいと物色していた、まさにそのタイミングでRaspberry Pi Picoが登場しました。多分Raspberry Piシリーズでも実現はできたのでしょうけど、過剰な装備とスペックだと思っていました。しかしPicoであれば、過不足無いスペックになります。早速何個か購入し試したところ・・・ビンゴでした。実は上の動画は、マクロで作った2ボタン昇龍拳と1ボタンスクリューパイルドライバーになります。昇龍拳は弱・中・強で分ける必要があるので、方向キーの右→下→右斜下入力をまとめるマクロだけにして、パンチボタンは自分で打つようにしています。スクリューパイルドライバーも同じようにしようと思ったのですが、タイミングがシビアすぎてコントローラーで出すより不確実になってしまいました。したがって、スクリューパイルドライバーはワンボタンで弱専用でつくりました。
先程も書きましたが、連打はさほど必要ではありませんが、百発百中の確実性は確保できます。また、フレームの調整をすればもう少し早く出すこともできるでしょう。すると、人間では出せないスピードで出すこともできるかもしれません。
ジレンマ
できることはわかりました。後は具体的なやり方ですが、果たして公開をしていいのかどうかを迷っています。技術屋の特性として見せびらかしたい、あるいは見てもらって改良してもらいたいという思いがあります。しかし、一方で格ゲー業界に素人が土足で入り込んでいいのかというのがあります。 ヒットボックスの使用自体が、色々と議論を呼んでいることは調べてわかりました。そのうえで究極の武器を公開してしまって大丈夫かという不安があります。現状では公式の大会ではこのようなコントローラーを使うことは禁じられています。ですので、使って失格になったとしても、それはその人の責任になりますが、不幸な議論が起こることは間違いありません。一方で
競泳のレーザーレーサーやマラソンのアルファフライのように、道具が技術の発展に寄与する可能性もあります。また、どんなコントローラーを使ってもいいとか、コントローラーのための大会のようなものができたら素晴らしいという願いもあります。
Qiita読者の方に格ゲーに詳しい人がいたらぜひ教えてほしいと思います。