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AWS Thinkbox Deadlineを軽率にインストールして検証したかった

Last updated at Posted at 2022-08-07

これはなに?

自宅環境(Windows10)で軽率に1PCにDeadlineを全部入れて遊びたい人向けのインストールガイド

事の発端

検証と学習がしたかったのでドキュメントを見ながら自宅のPCにDeadlineをインストールしていたものの、構築でコケてインターネットの海で漂流(Twitter)していたところに
が降臨した。

インストール手順が画像付きで細かにぶら下がっているためこちらを追っていただいてもOKです。Qlitaの記事は親切に教えて頂いたd_yagiさんの許可のもとに纏めてあります。ありがとうございます。

Deadlineって何?

レンダーファーム向けの管理ソフトウェア。
Deadlineでレンダリングなどのジョブを投げると、Deadlineがインストールされている他のPCでレンダリングを分散して行なうなどしてくれます。
Deadline Workerと呼ばれるアプリケーションが立ち上がっているPCだけが計算に参加するため、デザイナー・アーティストが使用中の場合は参加させず、帰宅した後にWorkerを立ち上げて夜中にレンダリングをするなどといった使い方も可能です。
その他にもPythonで特定の処理だけ走らせたり、特定の処理が完了したら別の処理を開始するといった設定なども出来るようです(筆者の学習が追いついてないのでとてもふわっとしてる)。
AWSでインスタンス立ててレンダリング走らせたりもできるが今回はこちらは扱いません(まだ勉強してないので)。

Deadlineアーキテクチャ図

画像元
architecture.png

Deadline今なら無料!学ぶしかない!

2022/08/02 Deadline 10.1.23以降のライセンスが無料になりました
https://aws.amazon.com/jp/blogs/media/aws-thinkbox-products-now-available-free-of-charge/
以前までは2ライセンスまで無料→10ライセンスまで無料→今回完全に無料になった形です。AWSでレンダリングしてもらうのを前提としたビジネスモデルに変わった感じでしょうか。

インストール手順

以前はAWSアカウントは必要なかったのですがどうやら2022/08/02の無料化でAWSアカウントが必須になったようです。それにともなってインストーラーにも変更が入ったようです。

1.AWSへログイン

Download Deadlineに飛ぶとAWSのアカウントログインを求められるのでログインorアカウント作成をします。https://www.awsthinkbox.com/deadline
今回は1つのPCに必要なものをすべてインストールする構成のため料金はかかりません。AWSアカウント作成には電話番号・住所・メールアドレス・クレジットカード情報の登録が必須です。AWSアカウント作成は入力フォームに沿って各情報を登録するだけなのでここでは説明を省きます。

2.AWSからDeadlineをダウンロード

ログインに成功したらログイン状態のまま再度こちらからDownload Deadlineに飛ぶと早いです。
https://www.awsthinkbox.com/deadline

もしくは左上の検索フォームにNimble Studioを入力してサービス一覧のNimble Studioを選択
aws.png

一番下関連アプリケーションのAWS Thinkobox softwareからDownloadを選択
aws2.png

DeadlineのDownloadを選択aws3.png
Deadline-version-windows-installers.zipをダウンロードします。
download.jpg

3.DeadlineRepositoryのインストール

ダウンロードした中にDeadlineRepositoryのインストーラーが入っているためまずはこちらを起動してインストールします。
installer.jpg

RepositoryはではどのPCからでも(Linux, Windows, Mac問わず)アクセスできる必要があります。NASなどがあれば楽ですが無い場合はデフォルトのC:\DeadlineRepository10で大丈夫です。後ほどClientをインストールする際にここにインストールしたRepositoryを参照する必要があります。

Cドライブ直下だと権限周りの問題で後の作業でClientからRepositoryを上手く参照出来ずエラーが出る場合がありました。そういった場合は他の場所を試してください。

他のPCのストレージを参照する場合はUNCパスで記述する必要があります。
例:D:\DL-Repositoryを作って共有かけて他PCからRepositoryを参照する場合
\PCname\DL-Repository

repository.jpg

DBはデフォルトのMongoDB。
databasetype.jpg

大体の人が新規でMongoDBをインストールする(はず)のでInstall a nw MongDB database on this machine?を選択。
newmonbodb.jpg

MongoDBをダウンロードするためDownload MongoDB。
monbodbinstallationtype.jpg

ライセンスに同意して次へ。
lisenceagreement.jpg

MongoDBをインストールする場所を選択します。今回は1PCに全て入れるためデフォルトで次へ。先述のようにこのMongoDBを入れたPCが立ち上がっていないとDeadlineは使えないです。
monbodbinstallation.png

MongoDB SecurirtyではDeadline Clientから繋ぐ際に認証設定をします。今回は特にパスワードを設定せずに先に進めます。
MongoDBsecurity.jpg

以前のDeadlineの設定をインポートするかどうか尋ねられます。今回は新規作成のためチェックを外して次へ。この設定はインストール完了後にも可能なようです。
importsettings.jpg

Deadline Clientのインストール

deadlinesetupdirectory.jpg

Clientを選択する。
selectioninstalltype.jpg

今回はローカルで完結するためDirect Connectionを選択。
directconnection.jpg

先程インストールしたRepositoryを参照します。ここでRepositoryを参照しなかった場合でも後ほどDeadlineを立ち上げた時に再度設定可能です。
image.png

Repositoryインストール時にパスワードの設定をしなかったため、空欄で次へ。
image.png

Deadline Workerを立ち上げるかどうかの設定を尋ねられます。ここはどちらでもいいです。
image.png

デフォルトのまま次へ。
image.png

これで準備は完了です。

Deadlineが起動できることを確認する

インストールされたDeadline Workerを起動します。

image.png

Deadline Moniterを起動します。こちらは現在のJOBを監視するアプリケーションです。
image.png

Workerが立ち上がった状態であればWorkersに自身のPCが表示されます。他のPCも同様にDeadline ClientをインストールしてRepositoryを参照し、Workerを立ち上げればWorkersに表示されます。
image.png

DCCツールのSubmit Pluginのインストール

先程インストールしたRepositoryディレクトリにプラグインが入っているのでインストールします。例としてMayaのプラグインをインストールします。
C:\DeadlineRepository10\submission\Maya\Installers

Deadline Repositoryを選択。
deadlinerepository.png

デフォルトで次へ。
user.png

先程インストールしたClientの場所を尋ねられるので指定して次へ。
deadlinebin.png

これでMayaのプラグインインストールは完了です。
完了すると以下にMelが追加されてます。
C:\Users\user\Documents\maya\scripts\DeadlineMayaClient.mel

deadlinemaya.png

Mayaを起動するとシェルフにDeadlineが追加されています。
shelf.png

立ち上げるとSubmit Job to Deadlineが立ち上がります。これでJOBが投げれるようになりました。
job.png

余談

インストールが完了するといい感じの環境変数が追加されてます。

DEADLINE_PATH:
C:\Program Files\Thinkbox\Deadline10\bin
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