はじめに
私は2011年に栃木県立鹿沼東高校を卒業したOBです。在学中、2年生と3年生でマイコン部の部長を務めていました。
当時、マイコン部のような部活動は珍しく、鹿沼東高校が情報教育の推進を目的に設立された背景が関係していると聞きました。しかし、2025年1月現在、マイコン部は残念ながら廃部となっています。情報教育が注目される今、関連分野の部活動が失われたことを惜しく感じます。
とはいえ、当時を振り返ると廃部の要因も理解できます。指導者が不在で、活動や実績も乏しかったのです。高校生だった私には知識や経験が不足しており、もっと積極的に挑戦できていればと後悔する部分もあります。
この記事では、もし高校時代に今の知識があったら何をしていただろうか、という視点で活動内容やアイデアをまとめています。
マイコンとは
そもそも「マイコン」とは何でしょうか? 私自身、高校時代はその意味をよく理解していませんでした。「マイクロコンピューター」の略語であることは知っていても、具体的な内容は難しい説明ばかりでした。
簡単に言うと、マイコンは電子レンジや洗濯機など家電製品に組み込まれた小型のコンピューターです。これが各部品(ボタン、センサー、ヒーターなど)を連携させ、家電製品を動かします。例えば電子レンジでは、以下のように役割を果たします:
- ボタン操作: ユーザーが設定した情報を読み取り、動作を決定します。
- センサー: 食品の温度を測定し、適切な加熱を行います。
- ヒーター制御: (正確にはマグネトロンですが)マイコンが出力を指示して動作を管理します。
こうした「考えて指示を出す」役割が、マイコンの本質です。
活動内容
では、どんな活動をすればよいでしょうか?以下は具体的な提案です。
大会への参加
まずは「プログラミング 大会 高校生」などで検索し、参加できる大会を探します。リモートで参加可能なものが望ましいです。大会に出場することで実績を作り、部活動の価値をアピールすることが目的なので、マイコンとは関連がなくても構いません。顧問や担任の先生に協力を仰ぎ、参加を提案してください。
ハードウェア制御を体験
いきなり「マイコン」と触れ合うのはハードルが高いと思いますので、「マイコン」らしい活動として、ハードウェアを制御する取り組みがおすすめです。例えば、ArduinoやRaspberry Piを使ったプロジェクトを始めると良いでしょう。(前述の大会とは別に)
下準備
- GitHubアカウントの作成: 部員全員がGitHubを使えるようにします。
- 開発環境の構築: 学校のWindows PCにVisual Studio CodeやTortoiseGitをインストールし、gitの基本操作を学びます。もしインストールが禁止されている場合は、顧問の先生に掛け合ってください。
- シングルボードコンピューターの購入: 個人で所有するのがおすすめです。microSDカード(32GB, A1/A2推奨)を準備します。
調査・アイデア出し
- シングルボードコンピューターで可能なことを調べ、作りたいもののアイデアを出し合います。
- アイデアはGitHubのIssueにまとめましょう。
実装
- 初めはChatGPTなどを活用しながら進めます。作り方を理解したら自力で実装を試みます。
- 実装した内容はGitHubに適宜Pushして管理します。
成果の発表
文化祭や学校のホームページなどを活用して成果を発表しましょう。プロジェクトのリポジトリURLを公開するのも良い方法です。
最後に
正直、この記事の情報量だけでは、下準備すらできないと思います。
もし部活動を復活させたいという鹿沼東高校生がいらっしゃれば、技術的な面でのサポートに限っては協力できるかもしれないので、連絡ください。