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win7、win8プリインストールのPCをdualbootにする

Last updated at Posted at 2024-09-08

概要

 win7、win8がプリインストールされたパソコン(以下、win7-PC、win8-PC)をlinuxとのdualbootにする際、手間取ったので、win7-PC、win8-PCを比較しながら、メモを残す。

背景

 win7-PC、win8-PCは発売時期が2009〜2014年で、tmp2.0を搭載しておらず、win11へのアップグレードは無理。このため、比較的高スペックな中古パソコンが安価に販売されている。これらを入手し、win10とLinuxのdualbootにして遊ぶことにした。その際に win7-PCとwin8-PCで、手順に違いがあったことから、折角なので、メモを残す。

win7-PCとwin8-PCで、何が違うのか

 dualboot周りでは、以下の4点が違う。

  1. BIOSの種類とパーティション構成
  2. win10の高速スタートアップの初期設定
  3. securebootの有無
  4. fastbootの有無

BIOSの種類とパーティション構成

 win7-PCのBIOSは、レガシーBIOSである。したがって、パーティーション構成はMBRである。対して、win8-PCのBIOSは、UEFIBIOSである。したがって、パーティーション構成はGPTである。

 win10のインストールメディアは、これらに影響されるか?つまり、レガシー=MBR用とUEFI=GPT用で、インストールメディアを変える必要があるか?というと、これは不要。例えば、win7-PC(レガシー=MBR)で作ったwin10インストールメディアで、win7-PCもwin8-PC(UEFI-GPT)も、問題なくインストールできた。

 それでは、linuxのインストールメディアは、これらに影響されるか?レガシー=MBR用とUEFI=GPT用で、インストールメディアを変える必要があるか?というと、これは不要。不要にするために、パーティーション構成を「MBR」に、ターゲットシステムを「BIOSかUEFI」にしておく。これにより、win7-PCはレガシー=MBR、win8-PCはUEFI=GPTで、問題なくインストールできた。

win10の高速スタートアップの初期設定

 win10には、OS終了時の情報をCPUやメモリに保存して、OSの起動を高速化する「高速スタートアップ」という機能があるが、マシンの性能によって、初期設定が異なる。win7-PCでは無効、win8-PCでは有効になっている。
 この機能の困ったところは、有効になっていると、OSをシャットダウンして、電源を再投入した時、「F2」を押しても、BIOS画面に入れないこと。BIOS画面に入らないと、インストールメディアの順序の変更ができない。
 以下の設定変更で、高速スタートアップを無効にできる。

  1. 「スタート」ボタンを右クリックして「電源オプション」選択
  2. 「電源とスリープ」画面から「電源の追加設定」をクリック
  3. 「電源オプション」→「電源ボタンの動作を選択する」→「システム設定」と進む
  4. 「現在利用可能ではない設定を変更します」画面内の「高速スタートアップを有効にする(推奨)」についているチェックを外す

 これで、OSをシャットダウンして、電源を再投入した時、「F2」を押せば、BIOS画面に入れる。

 なお、まぎらわしいが、「高速スタートアップ」と後述の「fastboot」は別物。

securebootの有無

 securebootは、UEFIbootの機能の1つで、win7-PCには、搭載されていないが、win8-PCには、搭載されている。
 securebootは、素性の知れないOSをインストールさせない機能で、有効になっていると、win10はインストールできるが、linuxをインストールできない。
 これは、win10のインストールメディアは、securebootに対応しているが、rufusで作成したlinuxのインストールメディアは、securebootに対応していないためである。
 このため、secureboot有効のまま、linuxのインストールメディアを起動しても、liveブート(つまり、HDDやSSDに書き込まないメモリ上での起動)は可能だが、インストール(HDDやSDDへの書き込み)で、拒否されてしまう。

 securebootの有効/無効は、BIOS画面で簡単に変更できる。なお、securebootの設定を変更するには、BIOS管理者のパスワードを設定しなければならない。

fastbootの有無

 fastbootは、UEFIbootの機能の1つで、win7-PCには、ほとんど搭載されていないが、win8-PCには、搭載されている。
 fastbootは、起動時の初期化を省略して、起動を高速化する機能で、有効になっていると、bootloaderを更新できない。このため、win10がインストールされたパソコンに、linuxをインストールできるものの、bootloaderがうまく更新されず、OS選択画面が出ない。(linuxしか起動できなくなる。)
 これは、linuxがインストールする際に自動更新されたbootに関するデータが、起動時に読み込まれないためである。
 fastbootの有効/無効は、BIOS画面で簡単に変更できる。なお、パソコンによっては、fastbootではなく「QuickBoot」の表示になっている。
 

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