はじめに
僕は21歳まで、Be動詞すらろくに分かりませんでした。
一年ほどかけ、中学英語を学び直し、その後はマレーシアの大学に進学し、無事に昨年卒業しました。
現在は、日本で新卒エンジニアとして働いており、業務ではたびたび英語を使っています。
この記事では、僕自身の経験をもとに、効率的に英語を一から学習する方法と、英語を習得してエンジニアとしてどのように役立ったかを紹介します。
僕の英語学習のスタートライン
学習開始時の状況
- 高卒の派遣社員
- 偏差値30台の高校で最下位に近い成績
- Be動詞すら理解できなかった
英語のレベルはひどいものでした。学習開始数ヶ月目で、こんな感じです。
中学英語を攻略する勉強方法 & 参考書紹介
僕が中学英語をマスターした期間
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習得期間:約1年
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学習時間:平日約2時間、休日約5時間
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合計学習時間:1010時間
よく「語学習得には1000時間必要」と言われますが、僕は中学英語だけで1000時間をオーバーしました。しかし、その時点で「英語が話せるようになった」と実感しました。
学習を始めた当初、どこかで「ネイティブの日常会話の50%は中学英語で構成されている」と聞いたことがありました。それならば、大学レベルの英語まで幅広く手をつけるよりも、中学3年分の英語を徹底的にやり込んだ方が、効率的に日常会話力を身につけられるのではないかと考え、中学英語にフォーカスしました。
使用した教材
参考書:『中学 英語 自由自在』
- 文法を体系的に理解するために最適な教材。参考書に直接書き込まずに、ノートにまとめて学習をしました。
https://www.amazon.co.jp/%E4%B8%AD%E5%AD%A6-%E8%8B%B1%E8%AA%9E-%E8%87%AA%E7%94%B1%E8%87%AA%E5%9C%A8-%E5%9F%BA%E7%A4%8E%E3%81%8B%E3%82%89%E9%9B%A3%E9%96%A2%E6%A0%A1%E5%8F%97%E9%A8%93%E3%81%BE%E3%81%A7-%E9%BD%8B%E8%97%A4%E6%A0%84%E4%BA%8C/dp/442463521X
単語帳:『実践IELTS英単語3500』
- 私が進学したマレーシアの大学はイギリス式の英語が話されるので、イギリス発祥の英語テストIELTSの単語帳でボキャブラリーを身につけました。声に出して繰り返し学習することで記憶定着を高めました。
https://www.amazon.co.jp/%E3%80%90%E9%9F%B3%E5%A3%B0%E3%83%80%E3%82%A6%E3%83%B3%E3%83%AD%E3%83%BC%E3%83%89%E4%BB%98%E3%80%91%E5%AE%9F%E8%B7%B5IELTS%E8%8B%B1%E5%8D%98%E8%AA%9E3500-%E5%86%85%E5%AE%AE-%E6%85%B6%E4%B8%80/dp/4010941855
スピーキング教材:『どんどん話すための瞬間英作文トレーニング』
- 英語を日本語に変換せず、瞬間的に話すトレーニングに最適。これに慣れてからは、独り言を英語で言ってみたり、思っていることを英語で話してみたりすることで、徐々にスピーキングがなれていきました。
https://www.amazon.co.jp/%E3%81%A9%E3%82%93%E3%81%A9%E3%82%93%E8%A9%B1%E3%81%99%E3%81%9F%E3%82%81%E3%81%AE%E7%9E%AC%E9%96%93%E8%8B%B1%E4%BD%9C%E6%96%87%E3%83%88%E3%83%AC%E3%83%BC%E3%83%8B%E3%83%B3%E3%82%B0-CD-BOOK-%E6%A3%AE%E6%B2%A2-%E6%B4%8B%E4%BB%8B/dp/4860641345
オンライン英会話:『ネイティブキャンプ』
- 実際に英語を話す環境を作ることで、上記でインプットしたことをアウトプットしまくりました。外国人相手にビビることなく英語を話す度胸と、スピーキング力が向上。6,000円弱でオンラインレッスンがいつでも無制限で受け放題というコスパの良さだったのでネイティブキャンプを選びました。
https://nativecamp.net/
キッズ用絵本
- リーディングの習慣をつけるために、日本語が一切記載されていないキッズ用絵本を自力で読み切ってみることをおすすめします。これにより、リーディングに対する慣れが生まれるだけでなく、英語を英語のまま理解する力も身につきます。「English book for kids free」とかでググってみて、自分のレベルに合ってそうな絵本を読んでみてください。
学習時に意識したこと
先述の通り、それまで勉強をほとんどしたことがなかった僕は、勉強のやり方を勉強してから、英語学習に取り組みました。その際に豆知識をいくつか共有します。
理解度50%で進める
1日で完璧に覚えることを目指さず、理解度50%くらいで参考書や単語帳を読み進めることが大切です。
一度で覚えようとしない
ドイツの心理学者ヘルマン・エビングハウスの「忘却曲線」によると、人間は学んだ内容の多くを短時間で忘れてしまいます。そのため、繰り返し復習することが記憶の定着に不可欠です。
忘れることを前提にする
「昨日学んだことを覚えていない…」と落ち込むのはやめましょう。思い出す過程で脳が「この情報は重要だ」と判断し、記憶が定着しやすくなります。
効果的な復習タイミング
今日学んだことは、翌日に復習するのがベスト。間隔を空けて復習することで、より長期記憶として定着しやすくなります。
英語を覚えたことでエンジニアとして良かったこと
マレーシアへ渡航後、語学学校に4ヶ月通いアカデミックレベルの英語を集中学習し、現地の大学でITを専攻しました。
現在は、日本で新卒エンジニアとして働いています。そんな僕がエンジニアとして思う、「英語ができて良かったな」と思う瞬間をまとめます。
海外メンバーとコミュニケーションが取れる
現在、僕はマレーシアのエンジニアと業務でやり取りすることがあります。英語を習得したことで、スムーズに彼らとコミュニケーションが取れるようになり、プロジェクトの進行が円滑になりました。
情報収集が楽
エラーで詰まったとき、エラーメッセージをコピー&ペーストして検索すると、Stack OverflowやRedditなどの海外サイトから解決策を見つけることができます。また、YouTubeなどの英語の技術解説動画も理解しやすくなり、キャッチアップのスピードが上がりました。
コミットメッセージやブランチ名に悩まない
プログラミングでは英語を使うことが多いため、自然に英語のフレーズが浮かぶようになり、コミットメッセージやブランチ名をスムーズに決められるようになりました。
IT用語や略語がスッと頭に入る
例えば、システムの信頼性指標で頻出の単語「MTBF」を英語名Mean Time Between Failuresのまま覚えられるので、「平均故障間隔」と日本語に脳内変換する必要がありません。これにより、いわゆるIT用語に悩まされることなく、技術を学習することができています。