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スマートホームの主要通信規格について

Last updated at Posted at 2024-10-11

はじめに

現在自宅を新築しており、IoTエンジニアとしては、暮らしを便利にするためのスマートホームのことが非常に気になっています。
スマートホーム用の機器(デバイス)を検索すると、さまざまな通信規格があるようなので、まずは、スマートホームの代表的な通信規格について整理してみました。

1. Wi-Fi

  • 特徴:高速、広範囲、既存のネットワークインフラを利用可能
       スマートホーム向けに作られた規格ではない
  • メリット:高帯域幅、広く普及
  • デメリット:比較的高い消費電力、接続デバイス数に制限
  • 用途:カメラ、スマートTV、スマートスピーカーなど

2. Bluetooth Low Energy (BLE)

  • 特徴:低消費電力、短距離通信
       スマートホーム向けに作られた規格ではない
  • メリット:省電力、スマートフォンとの直接接続が容易
  • デメリット:通信範囲が限られる、メッシュネットワーク構築が複雑
  • 用途:スマートロック、健康機器、近接センサーなど

3. Z-Wave

  • 特徴:低消費電力、長距離通信、双方向通信可能
  • メリット:壁や障害物を通過しやすい(メッシュ化)、互換性が高い
  • デメリット:通信速度が比較的遅い、デバイスの種類が限られる
  • 用途:ドアロック、温度調節器、照明制御など

4. Zigbee

  • 特徴:低消費電力、メッシュネットワーク(ツリー化も可能)
  • メリット:低遅延、多数のデバイスを接続可能
  • デメリット:Wi-Fiより通信速度が遅い、専用のハブが必要
  • 用途:照明制御、温度センサー、モーションセンサーなど

5. Thread

  • 特徴:IPv6対応、低消費電力、メッシュネットワーク
  • メリット:セキュリティが高い、スケーラビリティが良好
  • デメリット:比較的新しい技術のため、対応デバイスが限られる
  • 用途:照明、センサー、サーモスタットなど

6. Matter

  • 特徴:複数の通信プロトコルをサポート(Wi-Fi、BLE、Thread、Ethernet)
  • メリット:高い相互運用性、主要テック企業のサポート
  • デメリット:まだ新しく、普及途上
  • 用途:様々なスマートホームデバイス全般

比較表

規格 通信範囲 消費電力 速度 メッシュ対応 主な用途
Wi-Fi 長距離 高速 × 高帯域幅デバイス
BLE 短距離 中速 近接デバイス
Z-Wave 長距離 低速 ホームオートメーション
Zigbee 中距離 中速 センサー、制御機器
Thread 中距離 中速 IoTデバイス全般
Matter 規格による 規格による 規格による 多様なデバイス

まとめ

スマートホームの通信規格は、それぞれ異なる特徴とメリット/デメリットを持っています。
Wi-FiやBLEは広く普及していますが、Z-Wave、Zigbee、Threadなどのスマートホーム向けに設計された規格は低消費電力やメッシュネットワーク機能(遮蔽物に強い)の観点で優れています。
また最近では、新しい通信企画「Matter」が誕生し、異なる規格間の相互運用性を高めることを目指しており、様々なデバイスがシームレスに連携できる世界の実現可能性が高まっています。
スマートホームでは、使用するデバイスの種類や要求される能力によって適切な通信規格を選択することが大切です。例えば、バッテリー駆動のセンサーには低消費電力のZigbeeやZ-Waveが適していますが、高画質のセキュリティカメラには通信速度の速いWi-Fiが適しています。

今回、通信規格の整理を行うことで、最新の規格である「Matter」に興味を持ちました。
次回はMatterについて、もう少し深掘りしていきたいと思います。

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