本記事は数学講座2.7無限大を勉強して投稿したメモです。詳細は元の素晴らしい講座のページをチェックしてください。
無限大の三つの定義
\begin{array}{c|c|c|c}
\hline
\quad x\to x_0\ \text{関数極限} \quad\quad&\quad x\to x_0\ \text{正の無限大}\quad &\quad x\to x_0\ \text{負の無限大}\quad &\quad x\to x_0\ \text{無限大}\quad \\
\hline
\\
\forall\epsilon > 0 &\forall M > 0&\forall M > 0&\forall M > 0\\
|f(x) - L| < \epsilon &f(x) > M&f(x) < -M&|f(x)| > M\\
\\
\hline
\end{array}
無限大
正の無限大と負の無限大の定義は、無限大のと似ていますので、省略します。
無限大の定義:
定義: 関数$f(x)$が$\mathring{U}(x_0)$上で定義されているとする。任意の$M > 0$に対して、$\delta > 0$が存在し、$\forall x\in\mathring{U}(x_0,\delta)$に対して以下が成り立つ場合、関数$f(x)はx\to x_0$のときに**「無限大 (Infinity)」**と呼ばれる。
|f(x)| > M
記号としては、以下のように表される:
\lim_{x\to x_0}f(x)=\infty
ここで、$\mathring{U}(x_0)$は$x_0$を中心とする開区間、$\mathring{U}(x_0,\delta)$は半径$\delta$の開球を表します。
極限が存在しない
$x\to x_0$のときの無限大は$\lim_{x\to x_0}f(x)=\infty$と表されますが、これは任意の定数に収束しないため、$x\to x_0$の極限は存在しません。
したがって、$\lim_{x\to x_0}f(x)=\infty $ $➡$ $f(x)$は$x\to x_0$のときの極限が存在しないことを意味します。
無限大と無限小
定理: 自変数の同一の変化プロセスにおいて、以下の場合:
- $f(x)$が無限小であり、対応する局所領域で$f(x)\ne 0$である場合、$\displaystyle\frac{1}{f(x)}$は無限大である。この結論は$\displaystyle\frac{1}{0}=\inftyと$も表される。
- $f(x)$が無限大である場合、$\displaystyle\frac{1}{f(x)}$は無限小である。この結論は$\displaystyle\frac{1}{\infty}=0$とも表される。
練習:
- 例1:二つ無限大の和が必ず無限大ですか?
$f(x)=x,g(x)=-x$とおくと、$x\to \infty$のとき、$f(x)とg(x)$はいずれも無限大ですが、
$\displaystyle \lim_{x \to \infty}f(x)+g(x)=0$
このとき、$f(x)+g(x)$は無限大ではありません。