本記事は数学講座2.10極限の演算法則を勉強して投稿したメモです。詳細は元の素晴らしい講座のページをチェックしてください。
無限小の加算
定理:
二つの無限小の和も無限小です。
$\delta=\min{\delta_1,\delta_2}$で、小さいの方を選んでいれば、両方ともみたされます。
推論:
有限な数の無限小の和も無限小です。
無限小の乗法
定理:
有界関数と無限小の乗積が無限小です。
推論:
- 定数と無限小の乗積が無限小です。(定数も有界関数です)
- 有限な数の無限小の乗積が無限小です。(無限小も有界関数です)
極限の演算法則
定理(関数):
もし $\lim f(x) = A と \lim g(x) = B $であるならば、以下が成り立つ:
-
$\lim [f(x) ± g(x)] = \lim f(x) ± \lim g(x) = A ± B$
-
$\lim [f(x) ⋅ g(x)] = \lim f(x) ⋅ \lim g(x) = A ⋅ B$
-
もし $B ≠ 0$ であるならば:
\displaystyle\lim\frac{f(x)}{g(x)} = \frac{\lim f(x)}{\lim g(x)} = \frac{A}{B}
定理(数列):
数列${x_n}と{y_n}$が与えられ、$\lim_{n\to\infty} x_n = A、\lim_{n\to\infty} y_n = B$の場合、次のことが成り立つ:
-
$\lim_{n\to\infty}(x_n\pm y_n)=\lim_{n\to\infty} x_n\pm \lim_{n\to\infty} y_n=A\pm B;$
-
$\lim_{n\to\infty}(x_n\cdot y_n)=\lim_{n\to\infty} x_n\cdot \lim_{n\to\infty} y_n=A\cdot B;$
-
$y_n\ne 0(n=1,2,\cdots)かつ B\neq 0の$場合、以下が成り立つ:
\displaystyle\lim_{n\to\infty}\frac{x_n}{y_n}=\frac{\displaystyle\lim_{n\to\infty} x_n}{\displaystyle\lim_{n\to\infty} y_n}=\frac{A}{B}
推論(極限演算法則の推論):
- もし $\lim f(x) $が存在するならば、$\lim [cf(x)] = c \lim f(x)$ となります。ただし、c は実数です。
- もし $\lim f(x) $が存在するならば、$\lim [f(x)]^n = [\lim f(x)]^n $となります。
- 対応する局所領域で$ f(x) ≥ g(x) $が成り立ち、かつ$ \lim f(x) = A、\lim g(x) = B $である場合、$A ≥ B $が成り立ちます。
極限の演算法則-練習
定理:
もし$a_0\ne 0,b_0\ne 0,n、m$も0以上であれば:
\lim_{x\to \infty}\frac{a_0x^m+a_1x^{m-1}+...+a_m}{b_0x^n+b_1x^{n-1}+...+b_n}=\begin{cases}
0,&\text{}\ (n > m)\\
\\
\displaystyle\frac{a_0}{b_0},&\text{}\ (n = m)\\
\\
\infty,&\text{}\ (n < m)
\end{cases}