ffmpeg で動画ファイルから 5秒ごとに画像を切り出すスクリプト

概要・目的

5秒ごとに1スライドがある動画ファイルから画像を切り出したかった。

生成AIでざっくりスクリプトを書いてもらって、一部手直しをしたら使えたので記事にまとめておきます。用途は限定的ですが動作確認済みです。

写真をスライドショー的な動画ファイルにして、これで展開とかも使えそう。

動作確認

• macOS 14.4
• ffmpeg

ffmpeg version 7.1 Copyright (c) 2000-2024 the FFmpeg developers
  built with Apple clang version 16.0.0 (clang-1600.0.26.4)

• bash

GNU bash, version 3.2.57(1)-release (arm64-apple-darwin23)
Copyright (C) 2007 Free Software Foundation, Inc.

スクリプト

#!/bin/bash -xe

# 動画ファイル名
input_video="input.mp4"

# 出力画像のディレクトリ
output_dir="output_images"

# 切り出す間隔 (秒)
interval=5

# 出力画像の形式
format="jpg"

# 出力画像のファイル名フォーマット
filename_format="image_%04d.%s"

# 出力ディレクトリを作成 (存在しない場合)
mkdir -p "$output_dir"

# 動画の長さを取得
duration=$(ffprobe -v error -show_entries format=duration -of default=noprint_wrappers=1:nokey=1 "$input_video")
# 切り出し回数を計算
count=$(printf "%.0f" $(echo "$duration / $interval" | bc -l))

# 切り出し処理
for ((i=0; i<$count; i++)); do
  filename=$(printf "$filename_format" "$i" "$format")
  ffmpeg -ss "$((i * interval))" -i "$input_video" -frames:v 1 -vf scale=-1:720 "$output_dir/${filename}"
done

解説など

以下の内容も確認済みです。

スクリプトの解説

1. 変数定義:
   • input_video: 入力動画ファイル名
   • output_dir: 出力画像のディレクトリ
   • interval: 切り出す間隔 (秒)
   • format: 出力画像の形式 (jpg, pngなど)
   • filename_format: 出力画像のファイル名フォーマット (image_%04d.jpgのように連番で保存)
2. 出力ディレクトリ作成: mkdir -pコマンドで出力ディレクトリを作成します。
3. 動画の長さ取得: ffprobeコマンドで動画の長さを取得し、duration変数に格納します。interval で割って切り出し回数を計算します。
4. 切り出し処理:
   • forループで、interval秒ごとに動画から1フレームを切り出します。
   • ファイル名を printf で連番で生成します。
   • ffmpeg
     • -ss: 動画の開始位置を指定します。
     • -frames:v 1: 1フレームだけ出力します。
     • -vf scale=-1:720: 出力画像の高さを720pxにリサイズします。幅は自動調整されます。

スクリプトの実行方法

1. 上記のスクリプトをテキストエディタで作成し、.sh拡張子で保存します (例: extract_images.sh)。
2. ターミナルでスクリプトのあるディレクトリに移動します。
3. 実行権限を与えます: chmod +x extract_images.sh
4. スクリプトを実行します: ./extract_images.sh

注意点

• 動画の長さ: 動画の長さが非常に長い場合は、処理時間がかかる可能性があります。
  • 約18分の動画(1920x1080)で200枚の切り出しでしたが1分程度だった。
• 出力画像のサイズ: -vf scaleオプションで出力画像のサイズを調整できます。
• 出力形式: format変数を変更することで、出力画像の形式を変更できます。

参考:

• ffmpeg Documentation

おわりに

ffmpeg も bash での制御文も、一から書くととても時間がかかる。
生成AIに依頼することでそれっぽいものができた。
エラーをつぶすだけだったのでかなり時間短縮ができた。

手で修正した箇所

for 部分

## 修正前
# 切り出し処理
for ((i=0; i<=`echo "$duration / $interval" | bc -l`; i++)); do

## 修正後
# 切り出し回数を計算
count=$(printf "%.0f" $(echo "$duration / $interval" | bc -l))
# 切り出し処理
for ((i=0; i<$count; i++)); do

修正前だと計算結果に小数点が出て for のシンタックスエラーになった。
事前に小数点を切り捨てるようにした。

ファイル名

## 修正前
for ...
  ffmpeg -ss "$((i * interval))" -i "$input_video" -frames:v 1 "$output_dir/${filename_format}" -vf scale=-1:720
done

## 修正後
for ...
  filename=$(printf "$filename_format" "$i" "$format")
  ffmpeg -ss "$((i * interval))" -i "$input_video" -frames:v 1 -vf scale=-1:720 "$output_dir/${filename}"
done

ffmpeg の結果ファイル名を連番ファイル名にするべきところが $filename_format だった。

ついでに ffmpeg のオプションの scale の位置がまちがっていた。