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PrePoMaxを用いた圧力容器の応力解析

Last updated at Posted at 2020-02-01

はじめに

この記事はPrePoMax Version 0.5.2を用いました。

次図に示すような圧力容器の内圧10MPaがかかっています。
材料はSB450で、ヤング率は2.05×10^5MPa、降伏応力は250MPaです。
A点、B点のミーゼス応力を求めます。

2020-01-28-13-11-55.png

この資料は計算方法の引用元ホームページ内に掲載されている薄肉圧肉円筒(PDF講義配布版)を元にPrePoMax(Calculix)用に作成したものです。

解析方法

モデルは、「pressure_vessel.stp」を使います。

解析は、~/Calculix/pressure_vessel/というフォルダーを作り、この中で解析を行います。

PrePoMaxを起動します。

形状のインポート

メニューバーより、「File」>「Import」で、「pressure_vessel.stp」をインポートします。
「Geometry」タブのPartsの下に「Solid_Part-1」が追加されます。

2020-02-01-08-33-09.png

メッシュの作成

「Geometry」タブの「Solid_Part-1」を選択し、右クリックで表示されるメニューの中から、「Meshing Parameters」を選択します。
Propertiesでメッシュ分割設定を行います。
「Size」より「Max element size」の値を「10」に、「Type」より「Second order」の値を「Yes」にします。
「OK」をクリックして「Edit Meshing Parameters:Solid_Part-1」ウィンドウを閉じます。

2020-01-28-13-26-53.png

「Geometry」タブの「Solid_Part-1」を選択し、右クリックで表示されるメニューの中から、「Create mesh」を選択します。
メッシュが作成され、「FE Model」タブに移ります。作成されたメッシュに問題があれば、「Geometry」タブに戻り、メッシュ分割設定からやり直してください。
2020-02-01-08-36-55.png

条件設定

作成されたメッシュに、荷重条件用、拘束条件用の面グループを作成します。「FE Model」タブの「Model」ツリーから、「Surfaces」を選択し、右クリックで表示されるメニューの中から、「Create」を選択します。
Properties内の「Name」を「press」にします(デフォルトはSurface-1)。「Select items」の「Empty」を選択し、その右横に現れる「...」を選択します。

2020-01-28-13-30-03.png

「Set selection」ウィンドウで、「Geometry based selection」の中から、「Surface and angle [deg]」にチェックを入れてください。

2020-01-28-13-32-33.png

メインウィンドウのメッシュから目的の面を選択します。赤く協調表示された面に問題なければ「OK」をクリックして「Set selection」ウィンドウを閉じ、さらに「OK-New」をクリックし、他の面グループを作成します。

2020-02-01-08-46-19.png

同様に、「symX(X方向変位拘束)」、「symY(Y方向変位拘束)」、「symZ(z方向変位拘束)」を作成し、最後は「OK」をクリックして「Create Surface」ウィンドウを閉じます。

2020-02-01-08-49-35.png

材料の設定

材料物性値の定義

材料物性値を定義します。

「FE Model」タブの「Model」ツリーから、「Material」を選択し、右クリックで表示されるメニューの中から、「Create」を選択します。
「Material name」を「SB450」にします。
「Available models」の中から、「Elastic」を選択し、右矢印ボタンを押します。
「Young's modulus」の値に「2.05e5(MPa)」を、「Poisson's ratio」の値に「0.29」を入力します。
「OK」をクリックして「Create Material」ウィンドウを閉じます。

2020-01-28-13-42-49.png

材料の割り当て

解析対象に材料物性値を定義した材料を割り当てます。

「FE Model」タブの「Model」ツリーから、「Sections」を選択し、右クリックで表示されるメニューの中から、「Create」を選択します。
「Section-1」の「Material」に「SB450」、「Part」に「Solid_Part-1」が割り当てられていることを確認します。
「OK」をクリックして「Create Section」ウィンドウを閉じます。

2020-01-28-13-46-23.png

解析条件の設定

「FE Model」タブの「Model」ツリーから「step」を選択し、右クリックで表示されるメニューの中から、「Create」を選択します。
「Create Step」ウィンドウのTypeから、「Static step」を選択します。
「OK」をクリックして「Create Step」ウィンドウを閉じます。

2020-01-28-13-47-13.png

「FE Model」タブの「Model」ツリーから、「BCs」を選択し、右クリックで表示されるメニューの中から、「Create」を選択します。
Properties内で「Surface」は「symX」を選択します。
DOF(自由度)のU1(X方向変位)の値を「0」にします。

2020-01-28-13-50-03.png

「OK - New」をクリックします。
同様に、「Surface」に「symY」、DOF(自由度)のU2(Y方向変位)の値を「0」にして、「OK - New」をクリックします。
続いて、「Surface」に「symZ」、DOF(自由度)のU3(Z方向変位)の値を「0」にして、「OK」をクリックして「Create Boundary Condition」ウィンドウを閉じます。

対称面に、それぞれ設定した変位拘束が表示されていることを確認します。

2020-02-01-08-55-18.png

「FE Model」タブの「Model」ツリーから、「Loads」を選択し、右クリックで表示されるメニューの中から、「Create」を選択します。
「Create Load」ウィンドウのTypeから、「Pressure」を選択します。
Properties内で「Surface」は「press」を選択します。
圧力量を設定するため「magnitude」の値を「10(MPa)」にします。
「OK」をクリックして「Create Step」ウィンドウを閉じます。

2020-01-28-14-02-50.png

「FE Model」タブの「Analyses」を選択し、右クリックで表示されるメニューの中から、「Create」を選択します。
Data内で「Name」を「pressure_vessel」に変更します(デフォルトではAnalysis-1)。
「OK」をクリックして「Create Analyses」ウィンドウを閉じます。

2020-01-28-14-04-48.png

解析の実行

「FE Model」タブの「pressure_vessel」を選択し、右クリックで表示されるメニューの中から、「Run」を選択します。
「Monitor」ウィンドウが表示され、「Output」タブの中で、Job finishedと表示されたら解析が終了です。

2020-01-28-14-05-55.png

結果の確認

「Monitor」ウィンドウの「Results」をクリックすると解析結果が読み込まれ、「Results」タブに移ります。
結果は、次図のように得られます。

2020-02-01-09-00-45.png

A点、B点の相当応力

「FE Model」タブの「Results」>「Field Output」>「STRESS」>「MISES」を選択し、ミーゼス応力を表示します。

メニューバーより、「File」>「Tools」>「Query」を選択します。

Queries内の「Point/Node」を選択します。

2020-01-28-14-18-39.png

メインウィンドウで節点にマウスカーソルを近づけると値が表示され、クリックするとメッセージウィンドウにField Valueとして表示されます。A点にあたる節点では48.1MPaと表示されます。

2020-02-01-09-02-40.png

同様にB点にあたる節点では26.6MPaと表示されます。

以上

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