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日本におけるFinOps活動のヒント

Last updated at Posted at 2024-12-07

日本におけるFinOpsの現実的アプローチ

日本企業でFinOpsを導入する際、
理想的な体制を一気に構築するのは難しいのが現状です。

そのため、以下のようなスモールスタートが大半かと思います。
1.既存のCCoEチームの役割の一部として限られた工数でFinOpsに取り組む
2.WG活動として限られた工数でFinOpsを推進する

これら条件下において現状を把握した上で、
損益分岐点の特定やコスト最適化(削減)に即効性のあるKGI/KPIの設定が重要です。

成熟度評価とギャップ分析

FinOps Foundationの成熟度モデルを参考に、現状の達成度を評価します。

1.RI/SP(リザーブドインスタンス/セービングプラン)利用率
2.タグ付け実施率
3.コスト異常へのレスポンス時間
4.組織体制

現状と目標のギャップを分析し、課題と立ち位置を明確にします。

ステークホルダーの特定と巻き込み

1.パブリッククラウドの管理部門と利用部門のキーマンを特定
2.可能であればCFOやCIOを巻き込み、トップダウンでの協力を得る

現状把握のためのヒアリングとサーベイ

1.各ステークホルダーへのヒアリング実施
2.匿名サーベイによる客観的な現状把握

実践的なKGI/KPIの設定

限られたリソースで効果を示すため、即効性のある最適化に注力します。

KGI(重要目標達成指標)

コスト削減率(活動工数にかかった費用以上の削減効果を目指す)

KPI(重要業績評価指標)

1.RI/SP利用率
2.不要リソース削除率

など...
FinOpsFoundationのKPIページを参考に、即効性のある指標を選ぶ。

シミュレーション

損益分岐点を計算し、その損益分岐点に到達するためには
どれくらいの削減率が必要かシミュレーションする
その削減率を達成するためにはどれくらいのKPI値が必要かシミュレーションする

まとめ

かなり内容を絞って記載しましたが、
ファーストステップとして活動の意義をアピールするには、
目に見えるコスト削減効果を出すのが重要と思います。

活動の有効性を認められたら、次のステップとして可視化へのアプローチや、
最適化に向けた文化醸成などに取り組んでいくのが良いと思います。

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