はじめに
クラスタ構成において、障害発生やメンテナンスでノードを入れ替えるときなどノードを切り離したい場合があります。
本記事ではクラスタからノードを切り離す手順を紹介します。
実施内容
本記事では4台構成のクラスタよりノードを1台切り離します。
実施内容は以下のとおりです。
- 切り離すノードに存在するフォレストのデータを他ノードのフォレストに移動させます。
- 切り離すノードに存在するフォレストをデータベースから切り離し(デタッチ)を行います。
- 切り離すノードに存在するフォレストを削除します。
- ノードを切り離します。
対象MarkLogicバージョン | 対象OS・バージョン |
---|---|
8.0-4 | Red Hat Enterprise Linux 7.3 |
前提条件
本記事では以下の前提条件で操作を行います。
- 本記事で記す操作はHost4の管理画面(http://[Host4のIPアドレス]:8001)より操作しています。
- ノード4台でクラスタ構成にしています。
- 各ノードにはフォレストを1つずつ作成しています。
- データベース(TestDatabase)が作成されており、各ノードのフォレストがアタッチされています。
- TestDatabaseには10万件のデータが各フォレストに分散されて格納されております。
ノード切り離し手順
ノードを切り離すためには、切り離すノードに存在するフォレストを全て削除する必要があります。
また、切り離すノードのフォレストにデータが存在する場合、他のフォレストにデータを移す必要があります。
1.切り離すノードに存在するフォレストのデータを他フォレストに移す
Forest4_Host4のデータを他フォレストに移します。
管理画面のDatabase→TestDatabase→Forestsに遷移します。
Forest4_Host4のretiredにチェックを入れOKボタンをクリックします。
retiredをチェックすることによって、チェックされたフォレストのデータが自動で移動します。
管理画面のDatabase→TestDatabaseのStatusタブより、各フォレストのデータ件数が確認できます。
Forest4_Host4のDocumentsが0件になったら他フォレストへの移行が完了となります。
2.フォレストのデタッチ
Forest4_Host4をTestDatabaseからデタッチします。
管理画面のDatabase→TestDatabase→Forestsに遷移します。
Forest4_Host4のattachedとretiredのチェックを外しOKボタンをクリックします。
管理画面のDatabase→TestDatabaseのStatusタブより、各フォレストのDocumentsにデータ件数が表示されるため、デタッチ前後でデータ件数が一致することを確認します。
3.フォレストの削除
ノードの切り離しはノードにある全てのフォレストを削除する必要があるため、
切り離すノード(Host4)に存在するフォレスト(Forest4_Host4)を削除します。
管理画面のForestsのSummaryタブよりForest4_Host4をクリックします。
deleteボタンをクリックします。
「Full Delete」を選択しOKボタンをクリックします。
「Full Delete」はフォレストの構成情報含む全データの削除を行います。
「Configuration Only」はフォレストの構成情報のみ削除し、データの物理的な削除は行いません。
※「Configuration Only」はパブリックフォレストの時にのみ選択できます。パブリックフォレストとは「shared-disk failover」のようなホスト間で共有するフォレストのことを言います。パブリックフォレストはフォレストのConfigureにある「data directory」を設定することでできます。
管理画面のHostsのSummaryタブより、Host4のForestsにForest4_Host4がないことを確認します。
4.ノードの切り離し
Host4をクラスタから切り離します。
Host4のForestsにフォレストが1つも作成されていないことを確認します。
管理画面のHostsより、Host4をクリックします。
leaveボタンをクリックします。
MarkLogicが再起動され初期設定画面に遷移します。
Host4が切り離されたことを確認するため、クラスタ内のノードにアクセスします。
http://[Host1のIPアドレス]:8001にアクセスし、管理画面のHostsよりHost4が存在しないことを確認します。
おわりに
ノードの切り離しはサーバ障害やノード追加作業の切り戻し時などに必要になってきます。
MarkLogicクラスタのノード切り離しは管理画面から実行でき、複雑な設定が必要ないため簡単に実施することができます!
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