[Linux][directory] ディレクトリ一覧_LPIC-1 102

一覧

ディレクトリ	由来	分割適否	説明
/	root		ルートディレクトリ
/boot	boot	○	起動（ブート）に必要なファイル - 分割理由: 起動の安定性向上のため
/home	home	○	ユーザーのホームディレクトリ - 分割理由: 再インストール時にデータを保持するため
/usr	user services and routines	○	起動（ブート）に不要なファイル - 分割理由: 大容量になるため分割 - アプリケーションやライブラリ
/var	variable	○	ログやキャッシュなどの可変データ - 分割理由: ログ肥大化の影響を防ぐため
/tmp	temporary	○	一時ファイル - 分割理由: 容量の圧迫を防ぐため
/opt	optional	△	追加のパッケージ - 分割理由: 大規模環境では推奨
/etc	etcetera	×	設定ファイルを格納。
/bin	binary	×	起動（ブート）に必要な基本コマンド e.g. ls, cp, mv, cat
/sbin	system binary	×	起動（ブート）に必要なシステム管理用コマンド e.g. fsck, reboot, ifconfig
/dev	device	×	デバイスファイル デバイスへのアクセス用
/proc	process	×	仮想ファイルシステム デバイスの情報用
/lib	library	×	システムライブラリ
/lib64	library	×	システムライブラリ （64ビット）
/media	medium	×	リムーバブルメディアをマウント
/mnt	mount	×	一時的なマウントポイント
/root	root	×	root ユーザーのホームディレクトリ
/run	runtime	×	ランタイムデータ
/sys	system	×	カーネルとデバイス情報

/home

ディレクトリ/ファイル	システム	読み込みタイミング	説明
~/.bash_profile	Bash (ログインシェル)	ログインシェル起動時	ログインユーザー専用の設定ファイル - ~/.bash_login や ~/.profile より優先 - ~/.bashrc を読み込むよう記述されることが多い
~/.bash_login	Bash (ログインシェル)	ログインシェル起動時	~/.bash_profile が存在しない場合に読み込まれるログインユーザー専用の設定ファイル - 主に古い環境で使用される
~/.profile	Bash (ログインシェル)	ログインシェル起動時	~/.bash_profile や ~/.bash_login が存在しない場合に読み込まれるログインユーザー専用の設定ファイル - Dashなどのシェルでも使用される
~/.bashrc	Bash (対話シェル)	対話シェル起動時	対話 Bash シェル起動時に読み込まれる設定ファイル - エイリアスや関数定義などを記述
~/.bash_logout	Bash (ログインシェル)	ログインシェル終了時	ログアウト時に実行されるユーザー専用のシェルスクリプト - 一時ファイルの削除や画面のクリアなどに使用
~/.bash_history	Bash	シェル終了時（保存） / 起動時（読み込み）	コマンド履歴を保存するファイル - .bashrc や HISTFILE によって指定されることが多い

GnuPG

ディレクトリ/ファイル	システム	読み込みタイミング	説明
~/.gnupg/	GnuPG	GnuPGコマンド実行時	ユーザー単位のGPG（PGP）設定・鍵・信頼情報などを保存するディレクトリ - 権限は700が推奨される（他人に読まれないように） - 初回実行時に自動生成される

SSH

ディレクトリ/ファイル	システム	読み込みタイミング	説明
~/.ssh/authorized_keys	OpenSSH	SSH接続時（サーバー側）	サーバーがクライアントの公開鍵を照合するために使用するファイル - このファイルに登録された公開鍵を持つクライアントのみ接続可能 - 各行に1鍵ずつ記載される（ssh-rsa AAAAB3N...） - パーミッションは600が推奨される（所有者以外読み取り不可）
~/.ssh/id_rsa	OpenSSH	SSH接続時（クライアント側）	クライアントの秘密鍵を格納するファイル（非公開鍵） - sshコマンド実行時、-iオプションやデフォルトで読み込まれる - 絶対に他人に見せてはいけない - パーミッションは600である必要がある（セキュリティ上の制約）
~/.ssh/id_rsa.pub	OpenSSH	ssh-copy-idや公開鍵登録時	id_rsaに対応する公開鍵ファイル - 内容をコピーしてauthorized_keysに追記することで、接続が許可される - 公開しても問題ない情報 - 通常、ssh-keygenでid_rsaとセットで生成される

/usr

ディレクトリ	由来	説明
/usr/share/zoneinfo/Asia/Tokyo	zone information database	タイムゾーン設定ファイル（日本標準時） - /etc/localtime にリンクされることが多い

/var

ジョブスケジューリング

ディレクトリ	由来	説明
/var/spool/cron	user cron spool directory	- 各ユーザー専用の crontab ファイルが格納されるディレクト - ユーザーごとにファイルが作成され、crontab -e で編集される内容が保存される - 例：/var/spool/cron/root は root ユーザーの定期ジョブ設定ファイル

システムログ設定

ディレクトリ	由来	説明
/var/log/journal	persistent journal logs	systemd-journald の永続的なログ保存ディレクトリ - 再起動後もログを保持する - 権限：root と systemd-journal グループのみ閲覧可能
/var/run/utmp	user login tracking	- 現在ログイン中のユーザー情報を保持する一時ファイル - who, w, uptime コマンドの情報源 - 再起動で内容は消える（揮発性）

/run

システムログ設定

ディレクトリ	由来	説明
/run/log/journal	volatile journal logs	一時的なログ保存ディレクトリ - デフォルトで使用される - 再起動すると内容は失われる（RAM上のため）

/etc

Bash

ディレクトリ/ファイル	システム	読み込みタイミング	説明
/etc/profile	Bash (ログインシェル)	ログインシェル起動時	システム全体のログインシェル設定ファイル - 全ユーザーに共通 - 環境変数や PATH の初期化などに使用
/etc/bash.bashrc	Bash	ログインシェル起動時	Debian/Ubuntu 系で使用される - システム全体の非ログインシェル向け初期化設定に使用される
/etc/bashrc	Bash	対話シェル起動時	Red Hat 系ディストリビューションでよく使われる - ~/.bashrc から読み込まれることが多い - エイリアスや関数の定義などを記述

X

ディレクトリ/ファイル	システム	読み込みタイミング	説明
/etc/X11/xorg.conf	X.Org (X サーバ)	X サーバ起動時	X サーバ全体の設定ファイル（モニター、キーボード、マウス、ドライバなど） - Section "セクション名"から始まり、EndSectionで終わる
/etc/X11/xorg.conf.d/	X.Org (X サーバ)	X サーバ起動時	個別の設定ファイルを配置するディレクトリ - *.conf ファイルを読み込み順に処理 - /etc/X11/xorg.conf より優先される場合もある
~/.xsession-errors	X クライアント（ユーザー環境）	X セッション開始時	ユーザーの X セッションで発生した標準出力・標準エラーのログを保存するファイル - .xsession や .xinitrc の出力がここに記録される

初期化システム

ディレクトリ/ファイル	由来	システム	説明
/etc/inittab	initialization table	SysVinit	編集可 システムの初期化設定ファイル
/etc/rc[0-6].d	runcom	SysVinit	システム起動時のランレベル設定ファイル e.g. /etc/rc1.d/K01bluetooth - 1文字目: S（Start: サービスを起動） - 1文字目: K（Kill: サービスを停止） - 数字: 実行優先順位 - サービス名: 任意
/etc/passwd	password	SysVinit	システムユーザーの情報を保持するファイル - ユーザー名 - パスワード（暗号化されている場合） - UID、GID などを - パーミッション: -rw-r--r--
/etc/systemd/system	system daemon system-specific configuration	systemd	編集可 - システムのユニット設定ファイル - /lib/systemd/systemを上書き
/etc/systemd/system/default.target	default target	systemd	システム起動時に読み込まれるデフォルトターゲットを指すシンボリックリンク - 変更: ln -s /lib/systemd/system/graphical.target /etc/systemd/system/default.target - 変更: systemctl set-default
/etc/systemd/system/*.timer	timer unit	systemd	Timer Unitの定義ファイル - .serviceファイルと対になる - cronの代替として使える - 設定例: OnCalendar=daily - 実行例: systemctl enable backup.timer

ジョブスケジューリング

ディレクトリ/ファイル	由来	システム	説明
/etc/at.allow	allow list for at	at	- atコマンドによるジョブ登録を許可するユーザーを列挙するファイル - 存在する場合、/etc/at.denyは無視される
/etc/at.deny	deny list for at	at	- atコマンドを禁止するユーザーを列挙するファイル - /etc/at.allowが存在しないときのみ有効
/etc/cron.allow	allow list for cron	cron	- crontabコマンドを使ったジョブ登録を許可するユーザーを列挙するファイル - 存在する場合、/etc/cron.denyは無視される
/etc/cron.deny	deny list for cron	cron	- crontabコマンドを禁止するユーザーを列挙するファイル - /etc/cron.allowが存在しないときのみ有効
/etc/crontab	cron table	cron	- システム全体の cron ジョブを定義する設定ファイル - ユーザー指定フィールドを含む
/etc/cron.hourly/	hourly job directory	cron	- 毎時実行されるスクリプトを配置するディレクトリ
/etc/cron.daily/	daily job directory	cron	- 毎日実行されるスクリプトを配置するディレクトリ
/etc/cron.weekly/	weekly job directory	cron	- 毎週実行されるスクリプトを配置するディレクトリ
/etc/cron.monthly/	monthly job directory	cron	- 毎月実行されるスクリプトを配置するディレクトリ
/etc/cron.d/	cron directories	cron	- 個別の cron 設定ファイルを配置するディレクトリ - /etc/crontab と同様の形式（ユーザーフィールドあり）
/var/spool/cron/	per-user crontab	cron	- 各ユーザー専用の crontab ファイルが格納されるディレクトリ - 例：/var/spool/cron/user1 に user1 のジョブが保存される（crontab -e で作成）

ローカリゼーション

ディレクトリ	由来	説明
/etc/localtime	local time	システムが参照する現在のローカルタイム設定ファイル - 通常は /usr/share/zoneinfo/ 配下のタイムゾーンファイルへのシンボリックリンク
/etc/timezone	time zone name	タイムゾーン名を文字列として保持するテキストファイル（Debian系で使用） - 例：Asia/Tokyo
/etc/locale.conf	locale settings	システム全体のロケール（言語/地域設定）を定義するファイル - 例：LANG=ja_JP.UTF-8 - systemdベースのシステムで使用される標準設定場所

クロック設定 (NTP)

ディレクトリ	由来	説明
/etc/ntp.conf	NTP config	NTP（Network Time Protocol）の設定ファイル - システムクロックをインターネット上の時刻サーバと同期する設定を行う - 例：server 0.ntp.nict.jp - 例：server 0.pool.ntp.org
/etc/chrony.conf	Chrony config	Chrony による時刻同期設定ファイル - ntpd の代替として使われる軽量・高速な NTP クライアント/サーバ - server、pool、peer などで NTP サーバを指定

システムログ設定

ディレクトリ	由来	説明
/etc/rsyslog.conf	rsyslog config	rsyslog の設定ファイル - 各種ログメッセージの収集・分類・出力先を設定 - 例：authpriv.* /var/log/secure（認証関連ログを secure に保存）
/etc/logrotate.conf	log rotation	logrotate の設定ファイル - ログファイルのローテーション（定期的な圧縮・削除・保存）の動作を制御 - ローテーション間隔や保持数、圧縮の有無などを指定 - 個別設定は /etc/logrotate.d/ 配下に記述
/etc/systemd/journald.conf	journal config	systemd-journald の設定ファイル - バイナリログの保存先・保存期間・サイズ制限などを設定 - 例：Storage=persistent で /var/log/journal/ に永続保存

プリンタ管理

ディレクトリ	由来	説明
/etc/cups/cupsd.conf	CUPS daemon config	CUPS デーモン（cupsd）のメイン設定ファイル - ポート番号・アクセス制御・ログの保存場所などを定義 - Webインターフェース - http://localhost:631の有効化もここで設定
/etc/cups/ppd/	PPD (PostScript Printer Description)	各プリンタごとの PPDファイルを格納するディレクトリ - プリンタの機能（解像度、用紙サイズ、オプションなど）を記述したファイル - プリンタを追加するとここに自動でファイルが生成される
/etc/cups/printers.conf	printers config	登録済みプリンタの設定ファイル - 各プリンタの名称、デバイスURI、デフォルトプリンタなどの情報を保持 - lpadmin や Web UI で変更するとこのファイルが更新される

ネットワーク設定

ファイル名	説明
/etc/hostname	ホスト名を設定
	例：Debian
/etc/sysconfig/network	ホスト名を設定（RHEL系） ネットワーク機能の有効/無効を設定 ゲートウェイを設定
	例： NETWORKING=yes HOSTNAME=CentOS GATEWAY=192.168.1.1
/etc/hosts	ホスト名とIPアドレスを対応付け
	例： 112.78.124.10 ping-t.com 192.168.1.100 FileServer
/etc/nsswitch.conf	ホスト名解決やサービス名解決の優先順序を指定
	例： hosts: files dns services: files
/etc/resolv.conf	DNSサーバや検索ドメインを指定する設定ファイル
	例： nameserver 192.168.1.1 domain ping-t.com search ex1.com ex2.com
/etc/services	ポート番号とサービス名の対応表を定義するファイル
	例：telnet 23/tcp

DNS

ディレクトリ	由来	説明
/etc/resolv.conf	resolver config	名前解決時に参照するDNSサーバのIPアドレスを指定 - nameserver: DNSサーバのIPアドレス（最大3つ） - domain: デフォルトドメインを指定（searchと併用不可） - search: ドメインを指定（最大6つ）
/etc/nsswitch.conf	Name Service Switch config	名前解決やユーザー情報の取得時に、どの順番で情報源（files, dns, ldapなど）を参照するかを指定 - passwd: ユーザーアカウント情報 - group: グループ情報 - shadow: パスワード情報 - hosts: ホスト名とIPアドレスの対応関係

スーパーサーバ

ディレクトリ	由来	説明
/etc/hosts.allow	TCP Wrappers 許可設定	サービスへのアクセスを許可するホストを指定するファイル - 対象サービス名とホスト（IPやドメイン）を記述 - ALL: 192.168.1. のように部分一致も可能
/etc/hosts.deny	TCP Wrappers 拒否設定	サービスへのアクセスを拒否するホストを指定するファイル - hosts.allow で許可されないホストに対して適用される - 通常は ALL: ALL で全拒否を記述
/etc/xinetd.conf	xinetd config（全体設定）	xinetd のグローバル設定ファイル - 全サービス共通のログ出力・接続制限・読み込むディレクトリの指定を行う - includedir /etc/xinetd.d などが記述される
/etc/xinetd.d	xinetd daemon services dir	xinetd で管理される各サービスごとの設定ファイルを格納するディレクトリ - telnet や rsync などのサービス単位でファイルが存在する

SSH

ディレクトリ	由来	説明
/etc/ssh/sshd_config	SSH Daemon config	SSHサーバ設定ファイル 主な項目： - Protocol: SSHのバージョン指定（通常は 2） - PermitRootLogin: rootログインの可否（no 推奨） - PubkeyAuthentication: 公開鍵認証の使用有無 - AuthorizedKeysFile: 公開鍵を格納するユーザごとのファイルパス指定（通常は ~/.ssh/authorized_keys）

Ping-t

/home
GnuPG

• 4722_~/.gnupg/

SSH

• 4702_~/.ssh/id_rsa, ~/.ssh/id_rsa.pub

/usr

• 4917_/etc/localtime, /usr/share/zoneinfo/

/var

• 4751_/var/spool/cron/
• 4646_/var/run/utmp

Bash

• 4705_~/.bash_logout, ~/.bash_history
• 4706_~/.bashrc
• 5069_/etc/profile, ~/.bash_profile, ~/.bash_login, ~/.profile

X

• 4619_~/.xsession-errors
• 5023_/etc/X11/xorg.conf
• 5075_/etc/X11/xorg.conf.d

初期化システム

• 4620_/etc/inittab
• 4773_/etc/passwd
• 36664_/etc/systemd/system/*.timer

ジョブスケジューリング

• 4727_/etc/crontab
• 4877_/etc/at.allow

ローカリゼーション

• 4645_/etc/localtime
• 4917_/etc/localtime, /usr/share/zoneinfo/
• 5078_/etc/locale.conf

クロック設定

• 4805_/etc/ntp.conf
• 5083_/etc/chrony.conf

システムログ設定

• 4615_/etc/logrotate.conf
• 4972_/etc/systemd/journald.conf
• 4991_/etc/rsyslog.conf

プリンタ管理

• 4779_/etc/cups/printers.conf
• 4530_/etc/cups/cupsd.conf
• 4846_/etc/cups/cupsd.conf

ネットワーク設定

• 4568_/etc/hosts
• 4674_/etc/hosts
• 4578_/etc/hostname
• 4581_/etc/hostname, /etc/sysconfig/network
• 4595_/etc/sysconfig/network
• 4537_/etc/services

DNS

• 4577_/etc/resolv.conf
• 4724_/etc/resolv.conf
• 4944_/etc/resolv.conf
• 5002_/etc/resolv.conf
• 5061_/etc/resolv.conf
• 4722_/etc/nsswitch.conf
• 4723_/etc/nsswitch.conf
• 4941_/etc/nsswitch.conf

スーパーサーバ

• 4600_/etc/hosts.allow
• 4602_/etc/hosts.deny
• 4780_/etc/xinetd.d/

SSH

• 4926_/etc/ssh/sshd_config, PermitRootLogin