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MIERUNEAdvent Calendar 2020

Day 1

ElasticSearchに入れたGISデータをGeoServer経由でQGISで表示する

Last updated at Posted at 2020-11-07

概要

ElasticSearchに入れたGeoJSONデータをGeoServerで配信し、QGISで表示するのを試してみました。

以下のアプリをDockerを使ってセットアップしていきます。

  • GeoServer 2.16.2
  • ElasticSearch 7.9.3
  • Kibana 7.9.3

Dockerのセットアップ

Dockerがインストールされていない場合は、まず公式サイトに従って、インストールしてください。

GeoServerとElasticSearch、Kibanaを起動

起動方法

まず、本記事で扱う一連のファイルをJinIgarashi/docker-geoserver-elasticgeoに置いてあります。

以下のようにするとGeoServerなど一連のアプリが立ち上がります。

git clone git@github.com:JinIgarashi/docker-geoserver-elasticgeo.git
cd docker-geoserver-elasticgeo
docker-compose up

Dockerで起動するアプリについて

docker-composeで起動すると、GeoServerは8600ポート、ElasticSearchは9200ポート、Kibanaは5601ポートで立ち上がります。

GeoServerの設定はkartoza/docker-geoserverのデフォルトの.envdocker-compose.ymlから流用しており、ElasticSearchの設定は公式のものをそのまま使っていますが、ノード数は一つだけにしています。

但し、GeoServerにElasticGeoというエクステンションを入れる必要があるため、独自にDockerfileを以下のように作っています。

FROM kartoza/geoserver:2.16.2

RUN wget https://github.com/ngageoint/elasticgeo/releases/download/2.16.0-RC1/elasticgeo-2.16.0.zip -O elasticgeo.zip
RUN unzip -o elasticgeo.zip -d /usr/local/tomcat/webapps/geoserver/WEB-INF/lib/

EXPOSE 8080

ElasticGeoのjarファイルをGeoServerのWEB-INFフォルダに置いてあげるだけでインストールは終了です。なお、ElasticGeoは現時点で最新のGeoServer2.18では動きませんので、2.16.2を使います。

ElasticSearchの確認

ターミナルで以下のように実行して結果が返って来ればElasticSearchが無事インストールされています。

$ curl http://localhost:9200
{
  "name" : "es01",
  "cluster_name" : "es-docker-cluster",
  "cluster_uuid" : "W_ho6j3NSZWQvuL7CfNnXg",
  "version" : {
    "number" : "7.9.3",
    "build_flavor" : "default",
    "build_type" : "docker",
    "build_hash" : "c4138e51121ef06a6404866cddc601906fe5c868",
    "build_date" : "2020-10-16T10:36:16.141335Z",
    "build_snapshot" : false,
    "lucene_version" : "8.6.2",
    "minimum_wire_compatibility_version" : "6.8.0",
    "minimum_index_compatibility_version" : "6.0.0-beta1"
  },
  "tagline" : "You Know, for Search"
}

KibanaでGeoJSONをインポート

ブラウザでKibanaを開く

http://localhost:5601にアクセスします。下みたいな画面がでればOKです。

image.png

GeoJSONをElasticSearchにアップロードします

ここでは、私がボランティアで一緒に仕事をしているルワンダの水道公社の水道メーターのポイントデータ5万件超をアップロードしてみます。

左上のメニューを開いてMapを開きます。
image.png

Add layerをクリックします。

image.png

Upload GeoJSONをクリックします。
image.png

Select a file to uploadのスペースにお手持ちのGeoJSONをドラッグ&ドロップすると、自動で読み込まれますのでImport fileを続けてクリックするとインデックスの作成が始まります。

Add layerボタンに変わったら続けてクリックします。Layer Settingsに適当に入力してSaveします。私は名前だけrw_connectionsとして後はデフォルトのままにしました

image.png

そうすると次のような感じでKibanaで表示できました。
image.png

KibanaのGeoJSONの最大サイズは50MBまで

Kibanaの最大サイズの制限50MBを超える場合はogr2ogrで下みたいなコマンドでやるとインポートできます。但しogr2ogrでインポートした場合はKibanaでインデックスパターンを自分で作ってあげないといけません。

ogr2ogr -progress -lco BULK_SIZE=5000000 -f "Elasticsearch" http://localhost:9200 connections.geojson -skipfailures

GeoServerの設定

いよいよデータの準備ができたのでGeoServerの設定をします。

http://localhost:8600/geoserverにアクセスします。お馴染みの画面が出てきます。
image.png

以下のデフォルトのユーザーIDとパスワードでログインします。

  • ID: admin
  • Password: myawesomegeoserver

ワークスペースを作ります。
image.png

ストアを作ります。ElasticGeoが設定されているので、Vector Data SourcesにElasticsearchという選択肢が出ていますので、それを選びます。
image.png

Kibanaでアップロードしたインデックスの情報を入力します。

  • Data Source Name: 任意の名前をつけます
  • elasticsearch_host: Dockerのコンテナ名のes01を入れます
  • elasticsearch_port: 9200を入れます
  • index_name: connectionsとします

それ以外はデフォルトのままで、Saveをクリックします。

image.png

次に、ElasticSearchのレイヤを追加します。きちんとストアの設定ができていれば、以下のような画面が表示されますので、Publishをクリックします。
image.png

レイヤの編集画面になりますが、今回は全てデフォルトのままでBBOXだけ設定してあげてから、レイヤを作ります。

image.png

レイヤができました。
image.png

Layer PreviwでできたGeoServerレイヤを見てみます。
image.png

OpenLayersをクリックすると地図が出ました。
image.png

QGISでデータを表示する

GeoServerでElasticSearchのデータを配信できるようになったので、QGISで表示してみます。

今回は現時点で最新のQGIS3.16を使います。

QGISを起動したら、ブラウザパネルのWFS / OGC APIで右クリックして新しい接続をクリックします。
image.png

  • 名称にelasticsearch
  • URLにhttp://localhost:8600/geoserver/elasticsearch/wfs
  • バージョンに1.0.0
  • 地物の最大数に10000
    のように記入し、OKをクリックします。

image.png

WFSのURLがわからなかったら、下のようなURLをブラウザで開くとOnlineResourceというところで指定するURLを確認できます。
http://localhost:8600/geoserver/elasticsearch/ows?service=WFS&version=1.0.0&request=getcapabilities

<Service>
<Name>WFS</Name>
<Title/>
<Abstract/>
<Keywords/>
<OnlineResource>http://localhost:8600/geoserver/elasticsearch/wfs</OnlineResource>

ブラウザパネルにconnectionsレイヤが表示されました。connectionsをダブルクリックしてレイヤを追加します。
image.png

QGIS3.16でWFSレイヤをちゃんと表示できました。Kibanaでは表示した地物の情報をポップアップなどでは見れませんが、GeoServer経由でQGISで表示させてあげるとちゃんと属性情報も見れます。
image.png

まとめ

  • ElasticSearchに投入したGISデータはGeoServerにElasticGeo拡張を入れることで、WFS/WMS配信できる
  • WFS/WMSの配信方式に乗っかってQGISで表示できる
  • QGIS以外でもLeaflet、OpenLayers、Mapbox GL JSなどでもElasticSearchのデータをGeoServer経由で扱える(本記事の対象外)

ElasticSearchでのGISデータの扱いが、GeoServerを使うことでより身近になると感じました。

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