こちらに参加したのでなう書きます。
セッション
13:00~13:20 基調講演 次世代リテールとは何か?国内外の事例から考える~NRFAPAC視察を踏まえて~
次世代リテールの特徴(APAC視察を踏まえて)
アジアのリテール市場の特性
・APAC(アジア太平洋)地域でのリテール市場では、データがあることはすでに前提となっており、そのデータの活用方法についても決まっている。
・日本以外の国は、日本より生産年齢人口が低く、成長の余地が大きい。
・ドン・キホーテは既にアジア進出しており、日本品質を売りにしている。
・アジア全般において、食品関係に成長の余地がある。
シンガポール
・貧富の格差が大きい。
・個人のGDPが日本より高く、高級商品が受け入れられやすい。
日本
・日本市場は特殊で、貧富の差が比較的小さい。
eコマースとデジタル化
・インドネシア、イギリスのeコマース化率が高い。
・日本以外のアジア全般でAI導入がすでに一般的となっている。
・チャットボットの活用が進んでいる。
・デジタルからリアル店舗への誘導戦略を立てる必要がある。
新しいサービスモデル
・Instacartのようなサービスを自社システムに組み込む動き
・顧客への新たな価値提案
技術投資の判断
棚監視ロボット
・効果が見込めない場合は中止すべき
セルフレジ
盗難リスクの高い地域では導入を控える
カメラ技術の活用
・レジ混雑時の従業員通知システム
・オペレーションのデジタル化
・ホームセンター「グッデイ」の事例
日本のリテール業界の課題
・人口減少に伴う作業効率化の必要性
・インバウンド需要への対応
アジア市場への着目
・新たなビジネスチャンスの可能性
・地域特性を考慮したアプローチの重要性
次世代リテールの方向性
・技術と人間性のバランス
・グローバルな視点
・柔軟な対応
13:30~13:50 講演1 現場を巻き込み戦略を実現する、「実行力を成果に変えるDX」とは?
賃上げと人材投資
・賃上げをコストではなく投資と捉える
・優秀な人材確保と利益確保の両立
・DXとAIの活用で人材の活躍を支援
業務指示の改善
・本部から店舗への年間5000件の業務指示
・単なる電子化(メールやチャットグループ化)では不十分
・可視化による人時生産性の向上
・複数ツールの統合とゲートキーパーの設置
・AI指示アシスタントの導入
実行力の向上
・店舗業務の効率化(例:なか卯の月2回のメニュー変更)
・指示の実行率向上
・「戦略一流、実行力二流」の状況改善
小売業界の現状と課題
・ECサイトの乱立
・顧客の購買意思決定プロセスの不透明さ
・データ不足
ユニファイドコマース(統合された商取引)
・オンライン・オフラインを問わない統合
・OMO(Online Merges with Offline)との違い
・在庫・顧客情報の統合
・リアルタイム性の確保
目指すべき方向性
・在庫情報の一元化(機会損失の防止)
・販促の統合(店舗・ECでのシームレスなキャンペーン展開)
・システムの刷新(データの一元管理と柔軟な抽出)
顧客体験の向上
・購買履歴を活用したパーソナライズド提案
システム導入のアプローチ
・Fit to Standard:ベストプラクティスに業務を合わせる
・スピーディーかつ低コストな導入
・導入後のカスタマイズ
データの利活用
・Salesforceのコマースクラウド活用
・バックエンドAPIによる疎結合構造
・機能追加の容易さ
具体的な事例
・ニノアイ:AI骨格診断
・ワコール:Webストアの福袋キャンペーン(サイト負荷対策)
・富士フイルム:スマホファーストのEC再構築
・コロンビア:POS連携
マーケティング戦略
・TISによるマーケティングキャンバスの活用
これらの要素を統合し、現場を巻き込みながら戦略を実現することで、DXの実行力を成果に変えることが可能となる
14:00~14:20 講演2 小売専門店に求められる “OMO時代の販売管理システム” を考える
小売業界の現状と課題
・ECサイトの乱立
・顧客の商品との出会いと意思決定プロセスの不透明さ
・データ不足
ユニファイドコマース(Unified Commerce)の重要性
・オンライン・オフラインを問わない統合的アプローチ
・OMO(Online Merges with Offline)との違い
・在庫情報と顧客情報の完全統合
・店舗とECの分断解消
・個別最適化とリアルタイム性の実現
目指すべき方向性
在庫情報の一元管理
・店舗間の在庫状況把握による機会損失防止
販促活動の統合
・店舗とECでのシームレスなキャンペーン展開
システムの刷新
・データの一元管理
・特定個人に依存しないデータ抽出
顧客体験の向上
・購買履歴を活用したパーソナライズド提案
システム導入のアプローチ
・Fit to Standard:ベストプラクティスに業務を合わせる
・スピーディーかつ低コストな導入
・導入後のカスタマイズ柔軟性
データの利活用
・Salesforceのコマースクラウド活用
・バックエンドAPIによる疎結合構造
・機能追加の容易さ
具体的な事例
・ニノアイ:AI骨格診断
・ワコール:Webストアの福袋キャンペーン(サイト負荷対策)
・富士フイルム:スマホファーストのEC再構築、購入プロセスの簡素化
・コロンビア:POS連携
マーケティング戦略
・TISによるマーケティングキャンバスの活用
14:30~14:50 講演3 インフレ&少子化時代の新・デジタル戦略 ~実店舗ビジネス成長の限界をどう超えるか~
グローバルな顧客動向
・既存顧客のLTV(Life Time Value)と顧客維持(ファイヤーワーク)
・アメリカと日本の顧客問題の類似性
店舗運営の課題
・コスト管理
・人材採用と維持
・マネジメント
アメリカの戦略
・オンライン売上の向上
・基幹店舗の重視
・基本戦略はオンライン重視
店舗体験のデジタル化:Apple Storeの例
・美しい店舗設計
・ショップスペシャリストによるサポート
・MacBook購入サポーター
・ブランド体験の提供
インフレと少子化時代への対応
・デジタル上での店舗体験の再現
デジタル空間での店舗体験の模倣
・Levi's:動くマネキン
・Victoria's Secret(下着ブランド):デジタルショールーム
・トヨタモビリティ:店舗スタッフの雰囲気再現
・ヤマダ電機:ライブコマース、コメント機能
CRMの進化
・従来:店舗での個別体験
・今後:動画を通じた体験提供
・関連商品へのコメント機能
・ユーザーエンゲージメント:
・動画を50%以上視聴したユーザーの購買率向上
15:00~15:20 特別講演 体験価値提供CRMにおけるDX、デジタル活用でのファンの育みについて考える
CRMの本質
・企業と顧客の関係構築に向き合った戦略
・利益が出るまでの長期的視点
体験価値の重要性
・アカウント作成だけでなく、顧客の注目を集める
・ブランド独自の価値提供
・顧客体験価値はサービス全体を包括
デジタル化の課題
・機能価値に偏重しがち
・心理的価値がおざなりになる傾向
真の価値の定義
・顧客が喜ぶこと
・技術発展だけでは差別化困難
ID統合の限界
・機能的価値の提供に留まる
・心理的価値の補完が必要
利便性と独自性のバランス
・不便は解消すべき
・機能不足は選択されない理由になり得る
・選ばれるための独自性が重要
新たなビジネスモデルの可能性
・ECでの物販以外の展開
・例:占いサービス、チケット販売
15:30~16:30 懇親会
サンドウィッチが美味しかったです。
懇親会では、当日ご参加の20名様に「日経ムック リテールDX 2024 (日本経済新聞出版)」が当たる抽選会
感想
リテール系のイベントに先週と今週参加して、
これからのリテール系エンジニアに求められることは、
サプライチェーンを理解し、現場のフローをヒアリングして、個別最適化を行える提案力だと思いました。
アーキテクトについては大枠ベストプラクティスが既にあって、その汎用構造を個別最適化する為にカスタムする前提で、
各顧客のニーズについての理解力と、CloudやDBの選定を行える技術の知識量、それを既存サービスで賄えない場合に「こうすればいい」と検討できる応用力だと思いました。
今回のセミナーでもあったように、
入れ替わりが激しく競合他社が多い業界での戦略として、汎用型での早期リリース後にカスタムして五月雨にリリースしていく、そのためのサービス疎結合していくことは、
リテール業界に限らず応用できるマイクロサービスという考え方で最近よく聞きます。
早期リリースは何がいいか、というのは、パルコ様のセッションに合った通り、
”選ばれない理由”を作らないということだと思いました。
確かに日々選択を行う中で、「これがいいんだ!」と強い意志で選択するより、
消去法的に検討することの方が多いように思います。(私が適当だからかもしれないですが)
万物がオーダーメイドならいいですが、より理想に近いものを選定する為に、選ばないという選択をしてきたと思います。
これからは、選ばない理由を作らない、スタート地点に立ったうえで、顧客満足度を上げられるようなサービスを提供していきたいと思いました。