やりたいこと

atomic designなどでコンポーネントを設計をしているとmolecules(子)が保持しているstateをorganisms(親)から参照したい場合などがあるはずです。
そんな時にどのように子コンポーネントのstateを親コンポーネントから参照するかを今回は説明します。

親から子のstateを取得する流れ

親コンポーネントで子のstateを保持、更新するためのuseStateを定義する。
1で定義したset○○を使ってstateを更新する関数を作成する。
2で作成した関数を子にpropsとして渡す。
子コンポーネントで親から受け取った関数をbuttonタグなどで実行する。

コード

親コンポーネント

ParentComponent.jsx

import { useState } from 'react'
import ChildComponent from '../atoms/ChildComponent'

const ParentComponent: React.FC = () => {
  // 1.親コンポーネントで子のstateを保持、更新するためのuseStateを定義する。
  const [parentState, setParentState] = useState('initial parent state')

  // 2.1で定義したsetParentStateを使ってparentStateを更新する関数を作成する。
  const setState = (childState) => {
    setParentState(childState)
  }

  return (
    // 3.2で作成した関数を子にpropsとして渡す
    <>  
      <ChildComponent parentFunction={setState} />
      <button onClick={() => console.log(parentState)}>Show Parent State</button>
    </>
  )
}
export default ParentComponent

子コンポーネント

ChildComponent.jsx

import { useState } from 'react'

const ChildComponent: React.FC = ({ parentFunction }) => {
  const [childState, setChildState] = useState('initial child State')

  // 4.子コンポーネントで親から受け取った関数をbuttonタグなどで実行する。
  return <button onClick={() => parentFunction(childState)}>Set Parent State</button>
}
export default ChildComponent

補足

上記のコードの挙動を確認すると初回レンダリングされた状態でShow Parent Stateボタンをクリックするとコンソールにinitial parent stateと表示されますが、Set Parent Stateボタンをクリック後、再度Show Parent Stateボタンをクリックするとコンソールに子から渡されたinitial child Stateが表示されるはずです。

今回は子の値を親から参照することを目的とした記事のため、子のsetChildState関数は使わずに初期値のinitial child Stateを親に渡すだけでしたが、もちろん動的に子のstateは変わると思うので開発中のプロジェクトでは子のset○○を使用して動的に値を変更してみてください。