npm、npx、yarnの違い 
JavaScriptのパッケージ管理ツールとして、npm、npx、およびyarnは広く使用されています。それぞれのツールの違いを理解して、適切に使い分けることで、開発作業を効率化できます。この記事では、npm、npx、yarnの違いを解説し、どのような場面で使い分けるべきかを紹介します。
npm とは？
概要
npm（Node Package Manager）は、Node.jsのためのパッケージ管理ツールです。これにより、JavaScriptパッケージのインストール、アップデート、アンインストールを簡単に行うことができます。
主なコマンド
npm install : パッケージをインストールします。
npm install [パッケージ名] : 特定のパッケージをプロジェクトにインストールします。
npm install -g [パッケージ名] : パッケージをグローバルにインストールします。
npm uninstall [パッケージ名] : パッケージをアンインストールします。
npm update : パッケージをアップデートします。
npm init : 新しいNode.jsプロジェクトを初期化します。
ユースケース
プロジェクトの依存関係を管理する。
パッケージをインストールして使用する。
プロジェクトの初期設定を行う。
npx とは？
概要
npx（Node Package Execute）は、npmに同梱されているツールで、パッケージをインストールせずに一時的に実行するためのツールです。これにより、ローカルまたはグローバルにパッケージをインストールすることなく、コマンドを実行できます。
主なコマンド
npx [コマンド] : 指定したコマンドを実行します。
例: npx create-react-app my-app : create-react-appを使用して新しいReactアプリを作成します。
npx [パッケージ名]@[バージョン] : 特定のバージョンのパッケージを一時的に使用してコマンドを実行します。
例: npx [email protected] create-react-app my-app : 旧バージョンのcreate-react-appを使用してアプリを作成します。
ユースケース
一度きりのコマンド実行のためにパッケージをインストールする必要がない場合。
特定のバージョンのパッケージを一時的に使用したい場合。
グローバルインストールを避けたい場合。
yarn とは？
概要
yarnは、Facebookが開発したJavaScriptのパッケージ管理ツールで、npmと同様の機能を持ちつつ、いくつかの利点を提供します。高速なインストールと安定性の向上を目指して設計されています。
主なコマンド
yarn install : パッケージをインストールします。
yarn add [パッケージ名] : 特定のパッケージをプロジェクトにインストールします。
yarn global add [パッケージ名] : パッケージをグローバルにインストールします。
yarn remove [パッケージ名] : パッケージをアンインストールします。
yarn upgrade : パッケージをアップデートします。
yarn init : 新しいNode.jsプロジェクトを初期化します。
ユースケース
高速な依存関係のインストールが必要な場合。
安定したバージョンの依存関係を確保したい場合。
npmと互換性があるため、既存のnpmプロジェクトでも使用可能。
npm、npx、yarnの使い分け
npm を使うべき場合
プロジェクトで継続的に使用するパッケージを管理する際。
プロジェクトの依存関係を明示的に管理したい場合。
npx を使うべき場合
一度だけ使用するパッケージを実行したい場合。
グローバルにインストールする必要がない場合。
特定のバージョンのパッケージを試したい場合。
yarn を使うべき場合
高速なパッケージインストールが必要な場合。
より安定した依存関係管理を求める場合。
既存のnpmプロジェクトでの互換性を保ちつつ、yarnの利点を活かしたい場合。
まとめ
npm、npx、およびyarnは、それぞれ異なる用途と利点を持つツールです。npmはパッケージの管理とプロジェクトの依存関係の管理に適しており、npxは一時的なパッケージ実行や特定バージョンの使用に便利です。yarnは高速かつ安定したパッケージ管理を提供します。これらのツールを適切に使い分けることで、開発作業をより効率的に進めることができます。