受験動機
2019年の1月、機械学習エンジニアを志望し現在の開発会社に入社しました。
会社で機械学習を取り扱うということで、今後統計の知識も必要と思い挑戦しました。
これは民間の検定ですが、求人サイトなどで「統計検定」で検索してみると、データサイエンティストやAIエンジニアの募集として「統計検定二級程度の知識」を「歓迎条件」や「尚可」とする企業もあり、場合によっては就活の一助になるでしょう。
どのみち統計についての勉強になったので、今となっては挑戦して良かったと思っています。
筆者の経歴
エンジニア歴1年。統計歴ほぼゼロ年。
勉強期間は約二ヶ月。
決まりごと
統計検定の契約上、詳細に踏み込むことはできません。
ただ自分の学習した範囲と、学習しなかった範囲などをご紹介します。
持っていくもの
自分はいつでも受験できる(一週間前に申し込み必要でしたが)CBT方式で受験しましたが、
紙の試験とは違って、CBTで持ち込めるのは電卓だけです。
ボールペンなどはCBTの会場(自分の場合はとあるパソコン教室でしたか)で貸し出されました。
筆記用具も一応持っていきましたが使いませんでした。
当然ですがスマホもカバンにしまうように指示されます。
ちなみに使用した電卓はこれを買いました。 関数電卓は使用できないのでご注意を。
勉強に使用した教材
- 公式の過去問題集(2018年11月-2016年6月)
- 統計学の時間
- 統計検定2級 模擬問題集
とりあえず過去問と統計WEBの統計学の時間2つを繰り返しました。
過去問は今後出るかも怪しい難問が必ずあるので、平均85%程度取れることを目指しました。
つまるところ、自分は過去問ですらちゃんと理解して解答できるのは85%程度です。
基本的に合格ライン(60点≠問題の60%)を超えてさえいればよかったので、全問理解することは諦めました。
擬似問題集は、自分がKindle Unlimitedの利用者なので全て実践してみました。
もしもKindle Unlimitedのメンバーなら力試しに挑戦したほうが良いと思います。
使用しなかった教材
逆に使用しなかった教材は、統計学の初学者本として有名な『心理統計学の基礎』です。
これは統計学の基本書としては役に立ちますが、統計検定二級の範囲を超えた内容も含むので今回は勉強するにあたって購入したものの意図的に放置しました。
もちろん副読本として読む余裕があるなら読んでもいいですし、合格する確率は高めるかもしれません。ただ自分の場合はほぼ読まずに受かることはできました。
その他統計学初学者向けの本が様々ありますが、その本を読むための時間を取りたくなかったので避けました。
こればかりはなかなか「やらなくてもいい」とは言い切れません。個人的には合格を確実にしたい場合はちゃんと読んだ方がいいと思います。
やっておくべきもの
問題は検定主催者が用意した問題プールからランダムに出されるので、ここでなんとも言いにくいのですが、
過去問で出るような信頼区間、検定問題、確率、要約統計量や図表の読み取りなどは当然ですが、
最近の過去問ではほぼ出ていないような、母分散の推定、検定などもやっておくといいと思います。
一元配置分散分析とF検定関連も当然やっておいたほうが良いと思います。
(詰まる所、出題範囲はとりあえずやっておくべきということですね……)
後悔したこと
計算用紙が足りない
試験を受ける前に、計算用に使う用紙が渡されます。
ただ全然足りません。
自分はこの計算用の用紙の使い方をミスったため(あとで追加でもらえると勘違いしていた)、問題の後半は隅っこの方に小さく計算していました。精神的にこれは厳しかったです。
序盤の比較的簡単な問題は出来る限り紙幅を取らないように小さくメモっておいて、難問でも余裕を持って解けるようにしたほうがいいと思います。
時間が足らない
自宅で過去問を解いたときは60分ほどで解答していたので余裕かなと思っていたのですが、実際の試験では全問解いたのは87分ぐらいでした。残りの3分ではほぼ見直す余裕がありませんでした。
初見の問題と過去問とでは当然思考時間が違うのもあるのですが、本番ではPCの画面(若干その画面の位置が高かった)と手元の計算用紙を往復するため、思った以上に時間が取られると思います。
もっと勉強しておけばよかった
七割程度とれて合格したから良かったものの、正直10問ほど分からずに勘で答えました。
問題文に知っている単語は使われているものの、解いたことのない問題が出たために解答できなかったというパターンが多かったです。
これは過去問を完璧にしたからといって解けたとは思えません。
直感的には最近の過去問よりも難しく感じたというのが本音です。僕自身が何度も過去問をやったためにそう感じるのかもしれませんが、合格を確実にしたい場合は過去問集のみならず、もっと多様な問題に触れておく必要があった と今は考えています。
では具体的にどの問題集かとなると自分自身分かっていませんが、ひとまず統計学の問題集として有名な**『統計学演習』**に挑戦してみると思います。
著者の一人によって書籍の一部がネット上で公開されており、どんな内容か把握することができます。
問題の回答はないのでそこは書籍を購入する必要がありますが、「二級の問題で出そうな問題」だけ取捨選択して挑戦しておくと良いと思います。
また僕は直近の過去問(2019年発売)を使っていたので、古い過去問(2016年6月以前の問題を含んだ問題集)を古本で購入するのも手かもしれません。
(ただネット上の噂ではある時期から出題範囲が変わったような話も聞いたので、古い過去問を購入する際は出題される内容も理解した上で勉強したほうがいいかもしれません)
終わりに
およそ2ヶ月ほどの準備期間でしたが、どうにか合格できました。
今後統計検定に挑戦したいという方の一助になれば幸いです。