母の誕生日に贈る、思い出を振り返る体験型ゲーム「Omoide」
今回は、母の誕生日にUnityで制作した体験型ゲーム「Omoide」をプレゼントした経験を共有します。
この記事では、ゲームの概要と具体的な内容を紹介し、次回の記事で技術的な詳細をお伝えする予定です。
1. どんなゲームを作ったのか
動画のようなゲームをUnityd作成しました。
1.1 きっかけ
今年度から東京で一人暮らしを始めましたが、実家の母が何度も私の住む街へ来てくれて、一緒に様々な場所を訪れました。これまで当たり前のように一緒にいた母との時間が特別なものに感じられ、その温かい思い出を形に残る特別なプレゼントとして贈りたいと思いました。
そこで思いついたのが、「思い出を美術館に」というコンセプトのアプリです。
1.2 ゲーム概要
「Omoide」は、First Person視点で美術館内を自由に探索できるアドベンチャーゲームです。以下がゲームの主な特徴です。
- コンセプト: 記念日(誕生日、結婚記念日など)に贈る、思い出を振り返る体験型ゲーム
- ジャンル: アドベンチャー、体験型
- 視点: First Person
- プレイ時間: 10分未満(何度も繰り返し楽しめる)
- ターゲット層: 大切な人に特別なプレゼントを贈りたいユーザー
1.3 インスピレーション
自分自身、美術館、美術館巡りが好きで、「美術館に飾られているものは特別」というイメージがあります。インスピレーションを得たのは、最近実家に帰省した時に姉が大学のゼミの思い出の写真をLINEスタンプにしているのを見て、「思い出を残すことって価値があるなー」と思った時です。
↓参考にした美術館イメージ画像


2. ゲームの具体的な内容
2.1 ゲームプレイの流れ
「Omoide」のゲームプレイは、大きく分けて以下の2つのフェーズで構成されています。
- 写真・動画登録フェーズ:
- スマートフォン内から思い出の写真や動画を選択
- 登録完了後、美術館フェーズへ

- 美術館探索フェーズ:
- First Person視点で美術館内を自由に探索
- 壁に飾られた写真や動画を鑑賞

2.2 美術館の探索
美術館は幻想的で美しい雰囲気のデザインにしました。具体的に以下のような特徴があります。
- 自由な探索: First Person視点で美術館内を自由に歩き回れる
- 特別な演出: 柔らかな照明と鮮やかなシェイダー設定で雰囲気を演出
2.3 技術的な特徴
「Omoide」の開発では、以下の技術的な要素が使われています。
- Unity: ゲームエンジンとしてUnity 2022.3.xを使用
- First Person視点: Unityの「Starter Assets - FirstPerson」パッケージを活用
- Native Gallery連携: スマートフォンのギャラリーから写真・動画を取得
- インタラクションシステム: レイキャストを用いた展示物との対話機能
- メディア表示システム: 写真や動画を適切にレンダリングする仕組み
2.4 プレゼントとしての効果
このゲームを母の誕生日にプレゼントした際の反応は、期待以上でした。実際の思い出の場所が美術館として再現され、そこに思い出の写真や動画が飾られている体験は、通常のアルバムやスライドショーよりもはるかに感動的な体験となったようです。
何より、「自分の子どもがプログラミングで作ってくれた」という点が、特別な価値をもたらしたと思います。
おわりに
この記事では「Omoide」の概要と具体的な内容を紹介しました。次回の記事では、このゲームの制作過程や技術的な詳細、工夫した点などをより深く掘り下げていく予定です。
次回もお楽しみに!
次回予告:「大学生が母の誕生日に思い出を振り返るアプリを作ってプレゼントした話【技術編】」では、Unity開発の詳細や、First Person視点の実装方法、Native Galleryとの連携方法、美術館の演出テクニックなどを解説します。